モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

あなたが行動強化したいものは、ドッチ?「行動増加か、減少か?」で異なるモチベーション戦術の違い 

私達は、何かを実現したいと思えば、行動していく事が求められます。従来と同じ行動をいくらやっても、夢や目標は変わらないからです。夢や目標実現には、行動強化が必要になるのです。行動強化を行おうとした際、私達は2つのパターンを選択します。





1つめが、行動増加していくこと。(普段やっている行動の量を増やす、もしくは、新しく何かをやっていこうとする事。)

2つめは、行動減少していくうこと。

どちらを強化したいかで、モチベーション戦術が違ってきます。そのポイントは・・





1. 行動増加とは?行動減少とは?

「5キロダイエットしたいという60キロの女性」を例えとして、考えてみたいと思います。5キロダイエットするには、大きくは2種類の方法に分ける事ができます。





一つが、行動を増加する方法。例えば、

・1日60分散歩を行う。

・ダイエット食品を毎日、食べるようにする

等々





2つめが、行動を減少する方法。例えば

・毎日、食べていた甘いモノを、週に1回に減らす

・大好きだった油っぽいものを食べるのをやめる

等々





同じダイエットするという行動なのですが、この2つの行動。強化していこうとすれば、モチベーションの仕方が変わってきます。

モチベーションの失敗は、これを混合して、同じやり方で行うからなのです。







2. 減少させたい行動の特色

減少させたい行動の特色は、それ自体が、ドーパミン誘発行動だという事です。ダイエットで言えば、甘いモノを食べたり、お腹いっぱい焼肉を食べたり・・

その行動をする事が魅力的で、あなたに快の感情をもたらすのです。





「その行動を行う(甘いモノを食べる)→快の感情を感じる(美味しい)→ドーパミンが発生→ドーパミンが脳の学習強化機能が働く→行動をもっとやりたくなる(また、甘いモノが食べたくなる)」という中毒患者のような悪循環が回っていくのです。







3. 行動減少の為には、「ノルアドレナリン型」モチベーションが有効

行動減少させていくには、この悪循環を断ち切る必要があります。中毒患者のように、「減少させたい行動に対しての快のイメージ」を打ち消していく必要があるのです。





その為には、ノルアドレナリンの分泌を促す「恐怖、不安感」という力を有効に活用していく事。これらは、継続的使用には不向きですが、インパクト力は、ドーパミン型モチベーションよりも強烈です。「快」の感情より、「恐怖、生命維持」の方が優先されていくのです。(フグが目の前にあっても、調理する人がいなければ、食べようとしませんよね。フグの毒で死ぬリスクが分かるから・・)





「甘いモノが食べたくなる。」という行動を減らしたければ、「砂糖がもたらす病気の数々、その症状の酷い写真」「砂糖が蓄積されると身体はどうなるか?」等の甘いモノがもたらす「恐怖、酷さ」という側面からの現実を徹底的に教え、甘いモノを食べる事の不安を徹底して掻き立てるのです。





糖尿病患者に入院させて、これらを朝から晩まで「従来の食生活をしていった場合の恐怖」を洗脳教育していくことで、食生活の改善を患者に促していくやり方などはこの応用だと思います。







4. 減少させていく行動に変わる、「快」の感情を生む代替え案を作る

行動を減少した場合、減少させた行動の変わりに、何かの代替え案で補っていく事が多いモノです。

ダイエットの例に戻ると、「油モノを食べる」のをやめようとした場合、代替え案として「油モノに変わり、何かを食べる」事になります。



その為には、7で述べるような、「快」の感情を生む代替え案を作っていく事も、行動減少の継続のためには重要になってきますね。





この「代替え案」をいかに、自分が楽しめるモノにしていくかが、継続していく際に、重要になります。単に、毎日サラダばかりを食べても、ドーパミンが発生されてきませんので、続きません。「代替え案」でも、「快」の感情がでるようなアイデアを作っていく事で、「その代替え案」に対してドーパミンを発生させ、学習強化させていくような循環を作っていく必要があるのです。







5. 増加させたい行動の特色

増加させたい行動の特色は、今、その行動を増やそうとした場合に、必ず、その時間に他にやっている何かがあります。減らしていくべき削減対象行動があるのです。





例えば、ダイエットの例で、「1日60分の散歩」という行動。散歩をしていない現在の時点では、1時間、何かの行動をその女性はしているはず。

・ダラダラとテレビを見ている

・ゴロゴロと寝転がって雑誌を見ている。等々

「散歩」をしていこうとすれば、それらの行動をやめる、もしくは減らす事をしなければ、60分の散歩の時間を生み出すことができないのです。





もう一つ増加させたい行動の特色としては、増加させたい行動そのものが、減少したい行動のように、普通に何も工夫をしなければ、自分にとって魅力的ではないという事にあります。

ダイエットの例に戻ると、「1日60分の散歩」という事は、今、やっていない人にとっては、退屈で苦痛な事と思ってしまう事にあります。「苦痛を予測される」という事は、人間避けようとしてしまいますので、行動を実行されない可能性が高まってしまいます。





共通のポイント

? 行動が強化されたら、自分で誉めてあげる。ご褒美をやる

? 行動強化に周りの人を巻き込む

? 行動が強化されたかを確認できる、測定可能なように数値化していく

? 結果ではなく、プロセスの「行動」にスポットを当てて、評価を行う







6. 増加させたい行動を生み出す為の、削減対象行動をハッキリさせろ

通常、あなたが新しい行動を起こしていく。行動を増やしていこうとすれば、同じだけの時間何かの行動を減らしたり、行動をやめたりする必要がでてくるのです。





あなたが、「1日60分の散歩」をしたいとすれば、それを邪魔している削減対象行動は何かをキチンと明確にしていく事が大事です。





削減対象行動は、「減少させたい行動」と同じように、私達に「快」の感情を与えるものが多いモノです。「ダラダラテレビを見る」「寝転がって雑誌を読む」など、それらの行動に対しては、3で述べた事と同じような方法で、それらに対処していく必要があるのです。







7. 増加させたい行動は、楽しくする工夫を行う。

この「増加させたい行動」をいかに、自分が楽しめるモノにしていくかが、継続していく際に、重要になります。





「1日60分の散歩」という事で、毎日、同じ場所を、ボーッとしながら散歩するという事を繰り返しても、普通の人であれば「快」の感情は生まれてきません。日が重なるにつれ、退屈で億劫なものになり、やめてしまいたくなるものです。

「増加させたい行動」は、「楽しくやれる工夫」ができてはじめて継続が可能になってきます。





『「快」の感情を生みだし→ドーパミンを発生させ→脳に学習強化機能を働かせて→その行動を、自らやりたくなる』という循環を作る必要があるのです。





散歩であれば、

・散歩コースに、楽しみを作る(キレイな風景、キレイな女性が通る場所等を散歩コースにする)

・I−PODにお気に入りの曲を入れて、散歩を楽しくする

・カッコがいいスポーツシューズを買う

・タイムを記録し、毎日、記録へのチャレンジを行う

等々の散歩を楽しむ為の工夫をしていき、「散歩=快の感情をもたらす行動」にしていく必要があるのです。

何事も楽しめるのです。あなたの「楽しさ創造力」が試されるのです。







8. どちらの戦術にも共通なのは、「ご褒美創造力」、「協力者」「メジャーメント」

全てモチベーションの方法が違うのではありません。共通して必要な事もあるのです。

代表的なものが、「ご褒美創造力」、「協力者」「メジャーメント」。





強化したものについて、誰かが誉めてくれる、誰かからご褒美をもらうと、私達は「やった」という充実感が広がりますよね。もし、だれも誉めてくれる人がいなければ、自分で自分を誉めてあげましょう。自分で自分に小さなご褒美をプレゼントしてあげましょう。一日の終わりに、プレミアムビール一本でも充実感は広がるはずです。





また、強化していこうとする行動について、周りに公言していくというやり方も効果があります。友達みんなに、「来月まで5キロダイエットをする」と公言してしまうと、やらざる得なくなってしまいます。みんなも、おもしろがって「何キロ痩せた?」と聞いてくるでしょうし。





行動目標、結果目標について測定可能な方法を確立して、定期的にそれを測定し、いつも見える化しておくというメジャーメントの仕組みも当然、重要になってきます。このポイントは、誰かに管理される為ではなく、自分の為に作るという事。他人があなたを管理するツールではなく、自分の自己管理ツールとしてのメジャーメントの仕組みが重要になってきます。あなたを継続的に励ましてくれる事になりますからね、。(ブログで言えばPV数やはてぶの数なんかもそうです)







9. 結果にスポットを当てるのではなく、行動にスポットを当てよう!

行動強化は、目標実現の為ですよね。ダイエットでいえば、「体重の削減」です。例に戻れば、5キロ体重の削減の為に、チョコをやめたり、1日60分歩くのです。





しかし、私達の想像できないところで、結果がついてこない時があります。「行動はやったけど、結果がでてこない。」ことが現実には多々起こってきます。そうすると、行動目標へのモチベーションも下がってくるのです。





だから、最終結果の目標値よりも、「自分が強化したいと思った行動ができたかどうか?」にスポットを当てる必要があるのです。自分の努力だけで、何とかならないものを管理していっても、無力感が広がってしまいます。自分の努力で何とかなるモノ、すなわち行動目標を、しっかり管理していく。そして、それを評価していく。(最終数値がでなくても、行動の目標値が達成できたら喜ぶ!)





もし、行動目標は達成できたけど、最終結果がでなかったとすれば、改めて行動目標を作り直していく事がモチベーションの為には重要になってきます。





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