意志力をムダに使わない為に
意志力を高める為にを考える連載の第4回。テーマは「意志力をムダに使わないようにする」習慣ということ。
「あまり努力もせずに、成果がドンドン出ている状態」であれば、誰しもその状態を楽しいと思うでしょう。
しかし、その状態を迎えるには、どんな状態でも閾値を超える必要があります。
成功もいろいろあると思うが大きい成功、小さい成功に関わらず、絶対にあるのが閾値という問題。
楽して、成功したいのはヤマヤマである。しかし現実は、何をやるにしても最初からうまくいく事など少なく、努力量に比例して成果が上がってこない時期がある。全く結果が出ない場合も多い。
しかし閾値と呼ばれるある時点を超えると、急に成果が上がりはじめ、次のステップ(小さな成功)に進む事ができるのだが、大抵の人はこのステップに進む前に諦めて、違う方法や目標を模索していく事になる。
(閾値に関して詳しくは「成功する為に、成功本は役に立つのか?」で詳細ご紹介)
仕事も閾値を超えるまでには結果は出ません。そこまでは「嫌なこと、退屈なこと、苦しいこと」を耐えて乗り越える必要がある。
閾値を超える為には、2つの方法があります。
一つがこのブログのテーマである「辛い事、苦しいことでも、工夫をしていくことで楽しいものに変えていく」という方法。
もう一つが、今回のテーマ意志力を使って「辛い事、苦しい事を頑張って乗り越える」という方法です。
第1回「意志力とは何か?意志力を高める為に知っておくべき7つの正体」2回「意志力を高める為の24のチェックリスト」でも触れたのですが
「意志力とは、増やす事も可能だが有限なもの」
有限という特徴を考えると、さきの2つの方法を組み合わせて、閾値越えを行う必要があると思うのです。
つまり、
「辛い仕事でも、楽しくする工夫を少しでも行う事で、意志力を使う必要のある場面を減らす。
しかしそれでも、どうしても楽しくならないことはある。
そんな時は、意志力を無駄遣いすることなく、有効に使って苦しいことを乗り越えていく。」
ある意味、仕事を楽しくする工夫をすることも「意志力をムダに使わない為の工夫」の一つかもしれませんが、その他にどんなものがあるかを見ていきましょう。
- 誘惑に駆られるものを遠ざける(遠ざかる)
- ダイエットは「好きなものを我慢する」という強い意志力が求められます。甘い物好きな人の目の前にケーキなどが置いてあれば当然、「食べたい!」という気持ちを我慢する強い意志力が必要になります。このような単純なことが、意志力の大量消費、無駄遣いに繋がるのです。
甘い物好きな人がダイエットする際意志力を無駄遣いしない為の最も簡単な方法は、甘い物を家からなくす。ケーキが食べれる場所に行かないということ。(甘い物が食べたくなったらわざわざ外に買いに行かなければいけない環境を作るということ)
誘惑に駆られるものは近くに置かない。近くに行かない。
たったこれだけで、肝心なことに回せる意志力が増えていくのです。
- ダイエットは「好きなものを我慢する」という強い意志力が求められます。甘い物好きな人の目の前にケーキなどが置いてあれば当然、「食べたい!」という気持ちを我慢する強い意志力が必要になります。このような単純なことが、意志力の大量消費、無駄遣いに繋がるのです。
- 意志力が低下している状態、グルコースが低い状態で意志力非常にいる大切な仕事はしない。(昼食、夕食の前)
- プリコミットメント(将来強い欲求・誘惑にかられることを事前に見越して自らを拘束する:事前拘束)を作っておく
- 「何かをやり遂げよう!」と意志を固めても、甘い誘惑に負けてしまうこともあるのが人間です。
そんな時、ズルズルと「やるべきこと」から遠ざからないことが大切です。
例えばダイエットしていている時、ついカロリーが高いモノを食べてしまい、体重が1日で一キロも増えたなんてことがあると、なんだかもう「ダイエットなんていいや」なんて思ってしまいます。そんな後、ズルズルと普段の生活に戻り、いつのまにかダイエットをやめてしまっているなんてことがよくあります。一度挫折をすると、その状態から意志力を奮い起こし再チャレンジするのはかなりエネルギーを要することになります。
そうならない為に、、何かに取り組む前に「誘惑に駆られてしまって、失敗しそうになった時(挫折しそうになった時)のルールを決めておく」ことが意志力をムダに使わない為には大切になってきます。
ダイエットを始める前に、「体重が1日で500グラム増えた際は、二日間は糖質を取らない。」などというルールを決めておくのです。
実際に、500グラムを越えたら、自動的にそのルールに従って行動できるようにしておくことが大切。
実際に誘惑に駆られた際に、改めてルールを作るなんて無理。だから、平時に、非常時のルールを作っておきましょう。何か挫折しそうになった時は、それに従って行動するだけ!という仕組み化を行っていくのです。
それだけで意志力の無駄遣いを減らす事ができます。
- 「何かをやり遂げよう!」と意志を固めても、甘い誘惑に負けてしまうこともあるのが人間です。
- 意識が必要なことでも繰り返し繰り返し行い習慣化することで、無意識に行動ができるようにする。
- 意識を使って行動することは疲れるものです。だから私達の行動の多くは「無意識に行っている行動」となります。
例えば車の運転。教習所に通っている時は非常に意識を使います。「シートベルトは?サイドブレーキは?ウィンカーは?・・・」等々意識することが非常に多く、1時間運転をするだけで非常に疲れるものです。しかし免許をとって1年もすれば、車の運転は無意識のうちにできるようになります。だから隣の人と楽しく話したり、音楽に合わせて歌いながら運転をしても1時間程度であれば全く疲れはしない。
「意志力」が必要なものだった運転が、繰り返し車に乗ることで、習慣化され無意識に行動ができるようになったからです。
どんなに複雑なこと、難しいことでも、繰り返し行うことで習慣にさえしてしまえば、全く意志力が不要な行動になっていくのです。
意志力が不要になるまで、繰り返し行うということに「意志力」を使って行動する。習慣化されるまで、意志力を使い続ける。
多くの人はこの作業をめんどくさがってやらない為に無用な意志力を使うハメになるのです。
- 意識を使って行動することは疲れるものです。だから私達の行動の多くは「無意識に行っている行動」となります。
- お楽しみは後回し戦略を使う
- 誘惑を遠ざけても、どうしても誘惑のある環境に出向かざる得ない時も現実には存在する。
甘い物は食べないと誓いをたてていても、仕事で立食パーティに出席しなければならず、その際美味しそうな甘い物が目の前にあれば、その誘惑に逆らうことは非常に強い意志力が求められる。
そんな時に、「明日甘い物を食べるので、今日はよしておこう!」と考えるのだ。
誘惑に立ち向かうのではなく受け入れると、実際に行動をしなくてもそう考えるだけで、「それなりの満足を得ることができる。(ケーキを食べたのと同じような満足感を得る事ができる)」
またその時点でそれなりの満足を得ることができているので、次の日に実際ケーキを食べるのを我慢する事に対しては、意志力をそれほど使わなくても良いということになるのである。
- 誘惑を遠ざけても、どうしても誘惑のある環境に出向かざる得ない時も現実には存在する。
- 集団の力を借りる
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