モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

「ワークライフバランス」に気を取られるより、「ファンペインバランス」の方が大事ではないか?

田島弓子さんが書かれた、「ワークライフアンバランスの仕事力」という本を読みました。

ワークライフ“アンバランス”の仕事力

ワークライフ“アンバランス”の仕事力

私自身も世界同時不況がもたらす、ワークライフバランスの崩壊危機というエントリでも書いたように、「時間的なワークライフバランス」については疑問を持っています。





1週間168時間。そのうち、1日8時間の睡眠して、56時間。土日は完全プライベート確保で32時間と、平日は8時間のプライベートを確保で40時間で合計プライベート時間は72時間。残り40時間が仕事という状況の時間配分になることが、ワークライフバランスということなのでしょうか?





このワークライフバランスについての考え方というのは、「ワーク=苦痛  ライフ=楽しい」という考え方に基づく、発想ではないでしょうか?確かに、苦痛のものであれば、そんなの短いに決まっているでしょう。しかし、「ワーク=苦痛  ライフ=楽しい」という常識の方がちょっとズレテいる感じがするのです。



そんな時間的なバランスより、心のバランスだと思うのです。精神的な「ファンペインバランス(楽しさと苦痛のバランス)」の方がもっと大事だと思うのです。



時間的にバランスが取れていても、仕事はイヤイヤ働くし、結果、給料も安いのでプライベートもゴロゴロしているだけみたいな状態であれば、決してバランスがとれている状態だとはいえない。逆に、長時間働いているが、楽しく充実して働いており、短いプライベート時間は家族でいつも旅行に行き楽しんでいるという状態の人であれば、バランスが取れた状態と言えるのだと思うのです。





この著書、田島弓子さんは、マイクロソフト日本法人の元営業部長だった人。彼女が指摘されているのは、

  • ホンキでハマルことで、仕事を面白く、やりがいのあるものにしていく
  • 仕事にハマルとは、ゲームにハマルかの如く、仕事を行っていくということ。納得し、興奮状態で、体は熱く心はクールになって仕事ができている状態。
  • 中身が濃く、質が高い仕事を量多くこなすというハマル体験を通して、自分の限界を超えることで仕事は面白くなる
  • 興味がでてくれば、単純作業でさえ、面白くなる
  • 20代から30代の間くらい、ハマル期間が必要
  • まずは、目の前の仕事にハマルことが、未来を開いていく
  • ハマルことで、「ホンモノの仕事力」、「しぶとさ、粘り強さ」、「キャリアの軸」、「実績」ができる
  • ハマらされるのではなく、自ら前向きにハマルことで、仕事は面白くなる
  • 仕事が面白いという状態の人が長時間働いていたとしても、それはライフワークバランスが壊れた状態とは言えない。当人の中では、ライフワークバランスが取れた状態である

かなり管理者視点で書かれているので、好き嫌いはあるかもしれませんが、言われていることはナルホドと共感できることばかり。(ちょっと一般社員の方が読むと、説教臭く感じるかもしれませんが、言われていることは正論)





改めて思ったのですが、時間のワークライフバランスなんか気にしていたら、これからの不況期、失業者になってしまうかもしれません。そうなれば、ワークライフバランスは取れたけど、ファンペインバランスが壊れたという状態になりかねません。生き残りの為には、ハードワークが求められるでしょう。そして、ハードに仕事をしていかなければいけない状態になったとしても、「ファンペインバランス(苦痛と楽しさのバランス)」を壊さないようにしていく事が大事だと思うのです。イヤイヤ長時間、働く状態になれば、ファンペインバランスは、ペイン(苦痛)ばかりを感じながら生きていくことになってしまいます。これでは、すぐに過労死してしまいます。





しかし、長時間働いている人が、みんなペインばがりの人生になるかというと、違います。田島さんのように、メチャハードに働いている人でも「苦痛と楽しさ」のバランスが健全に保たれている人もいます。逆に普通の人より、楽しさの方が苦痛を上回っているのではないでしょうか?田島さんの例などを見ていると、自らの意志で、ワークライフバランスを壊していこうと決意し仕事をしていくことが、「苦痛と楽しさ」のバランスを保つことになっていくのでしょうね。





モーレツに働いた女性の体験には「ファンペインバランス」を取るための数多くのヒントがあるように感じました。





どうせハードワークをしないといけないのなら、自らの意志でハードワークをする。そして、「ファン」を大きくする為に、徹底的にハマルことが大事なのでしょうね。