モチベーションは楽しさ創造から

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ネガティブ思考を封じ幸福感を高める「7つの日記(ツイート)」


震災後、はじめてのブログ更新になります。



被災地の方々、また東京のほうで計画停電で不便な生活をされている方々。読者の方々には被災地の方々を中心として、震災の影響を受けている方々は数多くおられると思います。

そんな皆様に少しでも、お役立ち頂ける情報を書いていきたいと思っています。





被災されている方々を中心に、都心の方々でも震災から2週間ほど経ってくると、最初の緊張状況から、いっこうに改善されてこない状況へのイライラ感や無力感等で、感情が落ち込まれている方々、心の病にかかられている方々も多いとお聞きします。

被災地の現場にいなくても、毎日、震災後の情報、原発関連の情報、計画停電の情報等を聞くだけでも、ネガティブな方向でモノを考えがちになり気持ちは暗いモノになってしまいます。(遠く離れた福岡の私でも一時、気持ちがかなりネガティブになってしまったくらいなので、実際、この現実に巻き込まれている方々のご苦労は想像を絶するものではないかと思います。)





しかし、ネガティブな状況に置かれているからと言って、思考までネガティブ思考になり気持ちがブルーになっていくと危険です。気持ちが暗くなれば、体のほうも元気がなくなり、体調にまで影響してきます。そして、周囲にも、イライラ感などのネガティブ感情は伝染していくことになります。(お父さんがイライラしていれば、子供達は怯え、イライラしてくるようになる。)

震災との戦いは長丁場です。長丁場の戦いに勝利するには、一人一人の気持ちの管理がとても大切になってきます。

ネガティブ思考を止め、ブルーに向かう気持ちを押さえ、正常に、できれば前向きにしていくにはどうしたらいいでしょうか?





iPhoneワクワク仕事術には、そのような工夫をいくつか紹介していますが、今日は、本に紹介しているモノではなく、最近、私が実際にやり始めて効果があると感じた方法をご紹介します。





ご紹介するやり方をやり始めたキッカケは、英国の心理学者リチャード・ワイズマン博士の「その科学が成功を決める」という本を読んでからです。どのようにすればネガティブ思考を止め、幸福感を高めることができるのか?というヒントがいくつも載っていました。

その科学が成功を決める

その科学が成功を決める





ワイズマン博士はネガティブ思考に陥らないための一般的方法は間違っていると言います。

「悪いことを考えるな!良いことだけを考えろというプラス思考(マイナス思考を押さえること)はできるのか?

それはできない。

ある考え方を抑制しようとすると、人は逆にその考え方に取り憑かれてしまう。」
というのです。





本ではこれを証明するための実験をいくつか紹介しているのですが、その中の一つにハーバード大の実験があります。

「白い熊」を絶対に考えてはいけないという実験をすると、参加者は開始早々、「白い熊を考えた」というボタンを押してしまうそうなのです。これ分かりますよね。

「これから起こる不幸、災難なんて考えてはいけない。マイナス思考は良くない!」と思考を抑制しようとすればするほど、ついその事を考えてしまうというワケです。マイナス思考を抑制をしようとすればするほど、マイナス思考が拡大し、不安になり、自信をなくしていく。ダイエット中にチョコレートについて考えるなと言うと、かえってチョコレートが食べたくなるのと一緒と言うのです。





では、マイナス思考を追い出し、幸福感を高めるにはどうしたらいいのか?

博士が勧めているのが「作文」です。





よく不幸を乗り越える最良の方法は、辛さを人と分け合うことだと言われています。自分の抱えている不安や感情を吐き出せば気持ちが浄化され、マイナス感情を追い出すことができるという理屈です。

しかし、この方法にも限界があるというのです。

2005年のベルギーの大学での実験結果によると、実はそうでない事が分かった。

実験は、自分のトラウマ体験を話して貰った後にアンケートをとるという形で行われました。

参加者はみんな役に立ったとは感じていたが、実際の日々の幸福度は変化がなかったのです。





しかし、そこに一工夫をしてみると、大きな成果があったというのです。

その効果的方法とは、同じこと(自分の抱えている不安や感情を)を打ち明け日記を書くというやり方。

毎日数分、抱えている不安、不幸、悩みについて、友人に告白するつもりで書いて貰うという実験をしてみると、単に話をするより大きな成果が上がった(幸福度が増した)というのです。

例えば解雇された人に、失業が自分にどんな影響があったか、不安があるのかという本音を書いて貰う。短時間にカンタンに書いて貰うのだが、書き出すことで「心理面は大いに元気づけられ、健康が回復、自信、幸福度が増した」と体験者達が言うのです。





なぜ書くことは話す事に比べて効果があるのか?

話はとりとめがなくてもいい。会話は成り立ちます。しかし文章は、短い文章でも、とりとめがない内容だと成り立ちません。文章は、筋道や構成を作る必要があり、その事が出来事に意味を持たせることになり、解決策を考える事になる。書くことは問題解決の手段になるから。

それほど、日記には効果が高いという主張です。





この本を読んで、私も日記を書くことを試してみました。

日記を書くと言っても、長文の日記を書くようなことではありません。

Twitterのような短い短文の日記です。正確に言うと、日記と言うよりツイートといったほうがいいかもしれません。

毎日、以下の7つのテーマで、日記を書いています。(この本で紹介されている内容に若干アレンジした形で行っています。)

この7つのテーマを少し詳しくご紹介すると

  • うまくいった日記
    ささいな事でもいい。最近、うまくいった事、思うようにいった事等の「身近なハッピー」を思い出して書く日記です。
    例えば、今日は出口に一番近い駐車位置に止めることができた。病院の待ち時間がなしで済んだ等々。
    これを書き出して、身近な幸せな出来事に目を配るようになったと思います。
    このような目で日常を過ごすようになると、案外、HAPPYな出来事が多く自分にも起こってくるのが分かるようになりました。
    他人から見たら、しょうもない話かもしれません。しかし小さな幸せでも、自分は少しにっこりできる。笑顔が生まれるのです。
    この日記は、ネガティブ情報敏感体質から、身近なハッピーな出来事敏感体質への体質改善の漢方薬みたいなものですね。

  • 感謝日記
    誰かに何かを与えて貰った、気づかせて貰った等の感謝する出来事を書き出す日記です。
    これを書くことで、思った以上に、人にお世話になっていること。いろんな恩恵を受けている事を感じます。
    自分は一人ではないんだ。大勢の仲間と共にいるんだという気持ちにさせてくれます。

  • 幸せな時間日記
    これは「人生の中であの時は幸福だったなと感じる瞬間」を思い出す日記です。
    不幸な時、マイナス思考の時期はどうしても、「自分の人生はなんて不幸なんだろう」と今の現実の不幸にばかりしか目がいきません。長いスパンで見てみると、「幸福な瞬間」もあったはずですが、そんな時は思い出せなかったりします。
    幸せな時間日記を書くという事を通して、過去の幸福な時を思い出す。
    暗いことばかり考えている日常から、ちょっと思考がそれ、
    「あの時は楽しかったな」と過去の幸福感が思い出され、少しは笑顔が生まれてきたりします。ちょっと元気がでてきます。

  • 愛する人日記
    愛する人を思い出し、なんでその人を愛しているのか?を書く日記です・
    これを書いていたら、妻や子供達、友人達の愛する人達にいろいろお世話になっていることが分かります。
    そして、彼らのためにも挫けることはできない。やらなければという気持ちが少しずつ生まれてきたりします。

  • 理想の未来日記
    どんな状況になれば理想だと感じるのか?という目標達成したときの理想の姿を書く日記です。
    こんな状況になれば幸せだという事を考えていくだけでも、幸福感は高まります。
    環境の中に光が見つけにくい状況です。自分で光を作っていくことも大切だと思います。

  • 良かった探し日記
    どんなマイナスな出来事にも、プラスの側面があります。そのプラスの側面を見つけて、日記にまとめるという事です。
    酷いマイナスな出来事に出会っている方であればある方こそ、この中にプラスの側面を見つけるのは難しい話だとは思いますが・・・
    しかし、大変な状況であればあるほど、その中にプラスの側面を見つけることができないと、ホントにやってられないという気持ちになるかと思います。「良かった」が一つでも探せたら、それだけでも気持ちは少し落ち着くと思います。

    吉本隆明さん「の苦難を越える〜ヨブ記について」語っておられる資料があります。参考になりますのでリンクしておきます。http://www.1101.com/darling_column/IMAGES/yoshimototakaaki_049.pdf

  • トラウマ日記
    自分の抱えている不安、問題意識を書く日記です。
    自分の友人に悩みを打ち明けるつもりで書く日記です。
    書くことで、自分の悩みってこんな事だったんだと整理ができていきます。解決ができなくても、何で悩んでいるのか?不安が整理されるだけでも、気持ちが落ち着いてくるのが分かります。

具体的には、

  1. うまくいった日記・・・公務員向けの雑誌「ガバナンス」様も認めてくれた楽しさ創造力。県知事達と同じ誌面に載るなんて凄い!
  2. 感謝日記・・・私の苦手な見込み客の発掘をしてくれる○○さんに感謝!ホント助かっている。
  3. 幸せな時間日記・・・沖縄への家族旅行。海でのんびりした時間。家族の笑顔。沖縄料理。紅芋バター。カレー。最高に楽しい一時だった。また行くぞ!
  4. 愛する人日記・・・妻へ。いつもワガママに付き合ってくれてありがとう!健康面への気遣いも助かっている。
  5. 理想の未来日記・・・仕事を楽しくする工夫を行うことが、ビジネスの世界の常識になった社会を作りたい!
  6. 良かった探し日記・・・受講生が一人という体験。500人の受講生にセミナーをするより難しかった。○○さんのお陰で、どんな人数でも講演、セミナーができる自信と対応力ができた。
  7. トラウマ日記・・・恥をかくことを恐れることが私の弱点。恥をかく可能性のある「断られる可能性のあること」からすぐに逃げてしまう。恥ずかしがり屋っていうのも可愛いのだけど・・・恥をかくのを最小限にすることをやめて、最初から弱点、恥をオープンにするというのもいいやり方かも

みたいな感じで、日記(つぶやき)を書いています。ごらんのように書いてある内容はホント些細な事が多いです。

一日に複数のテーマで書くこともあるし、一つのテーマしか書かない時もあります。一日の終わりに書くというような決めたルールで書くのではなく、

  • ネガティブ思考に自分がなっているなと感じた時、
  • 気持ちがブルーになってきた時、
  • テーマに関する事に気づいた時

に私は書いています。Twitterを書くような感覚で日記を書いています。



ツールとして使っているのは、私は、この日記をTwitterでつぶやく時もありますがhttp://twitter.com/favre21普段は、iPhoneのMomentoというアプリを使って管理しています。

(アプリの詳細については、avLifeさんの毎日日記がつけれそうなiPhoneアプリ Momento読まれることがオススメ)
このアプリはタグ管理ができますので、7つの日記の名前でタグを作り、ネタが思いついた瞬間、それを記入するという事をやっています。(タグで管理しておけば、思いつくままランダムに記入していても、後で「理想の未来日記」だけが見たいと思った時、カンタンに見ることができるから便利です。)iPhoneがない方であればメモ帳でも携帯でもいいと思います。(情報をオープンにしてもいい人はTwitterに自分だけのハッシュタグを付けて呟かれるのもいいかもしれません)





最後に、これをやっての感想をまとめておきます。この日記を書いた後は、確かに幸福感が高まり、前向きな気持ちに私はなります。少なくとも、直後にはマイナス思考は止まります。

ネガティブ思考に陥ってしまい少し気持ちがブルーになりかけている人、立ち上がろう!としている人にはお勧めな方法です。





その他の効用として、日記を書くと決めたことで、日記のテーマの7つの事に無意識のうちに注意力が働くようになったと思います。気づかぬ間に、ちょっとずつですが

  • うまくいった事に目が向くようになり
  • 他人からお世話になっている行動に目が向くようになり
  • 感謝の気持ちから、人の行動を許せるようになり
  • ネガティブ情報に流されず、明るい光に関心が持てるようになった

と思います。

同じ状況でも、こうなれば、感じるハッピー感が今までより増えたと確実に思います。1〜6の日記は特に、「幸せ」な状況を考える体験ですから、日記を書いている瞬間だけはハッピーになるし、この日記を書くと決めたことで、自分の「幸せ発見力」が向上したように思えるのです。(日常見逃していた多くの幸せに気づくようになりました。)





ネガティブな気持ちになり、思考がネガティブな方向に傾きかけたら、是非この7つの日記を書くという事を試してみられることをオススメします。もちろん、最初は一つだけ、一行の日記から取り組まれてもいいと思います。自分のやりやすいスタイルから取り組まれて良いと思います。前向きの気持ちになるための最初の一歩に、一行日記を書くことからスタートされたらどうでしょか。これは是非、オススメします。







PS

私がこの震災で困っている人に貢献ができる事は限られています。支援できるお金にも限度がありますし、社会への影響力もたいしたことはないし、体力もそれほど自信があるワケでもない。そんな中、私が最も貢献できることの一つはブログを通して「辛い中に楽しさを生み出していく技術」を紹介していくことで、立ち上がるキッカケ、明るくなるキッカケになるアイデア・ヒントを提供していく事だと思っています。これからのブログでは、それらを中心に紹介していければと思います。(Twitterでも、#iphone_wakuwakuで小さなヒントになる言葉を紹介していこうと思います。)





iPhoneワクワク仕事術で紹介している他の「感情のコントロール法」については、次の更新でご紹介していきたいと思います。

iPhoneワクワク仕事術 ?イヤな仕事も楽しく変わる仕組みのつくりかた

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