悲しいニュースから学ぶ、「自分の身は自分で守る」覚悟
過労自殺で「会社の責任認める」判決が増えたワケ (1/2) : J-CAST会社ウォッチという記事を読みました。
大手自動車メーカー社員の男性が自殺したのは、会社が長時間労働や上司のパワハラを放置したため――。2011年2月28日、神戸地裁姫路支部は会社に対し、男性の両親に約6400万円の損害賠償を支払うよう命じた。
(中略)
上司は、男性に対して「残業は業務効率が悪いからだ」「自宅に持ち帰ってやれ」などと叱責。孤立無援の状態に置かれた男性はうつ病を発症し、社宅の自室で首つり自殺した。
この上司は男性の自殺後にも、職場で笑いながら「あ、亡くなったわ」「この忙しいのに」と発言したり、同僚が男性の机に花を飾ろうとしたときに「大っぴらにするな」と制したりした。
葬儀の場でも、弔文原稿に目を通しながら冗談めいた口調で「泣かすよなあ」と言ったという。
このニュースがホントであれば、なんと酷い上司でしょう。そして、このような人を管理職に配置した会社にも怒りを感じます。ご遺族にとっては、やりきれない気持ちだと思います。
私が「仕事を楽しくしていく技術(楽しさ創造力)が、これからビジネスマンに絶対に必要と思う理由は、この上司のように極端ではないにしろ、
- 「楽しく働ける職場作りが大切だ」
- 「苦しい仕事であれば、それを楽しくできるように工夫することがリーダーの仕事だ」
と本気で思っているリーダーが非常にに少ないことにあります。だから、自分で仕事は楽しくしていくしか方法はないのが今の現実だからです。
私はセミナーや研修会で
「これからの時代は、現場からのアイデアがドンドン湧き出てくる組織しか勝ち残れない。ハードワークを進んでやるような組織を作らないと勝ち残れない。そうなるには、社員がワクワク楽しく働く環境作りをどう作るかが大切。楽しく働く環境を作るための社風作り、リーダーシップのあり方を目指す必要がある。それが実現できれば、収益性のアップにも確実に繋がっていく。」
という事を伝えています。しかし、この考え方はまだまだ主流派ではありません。
いまだに、多くの日本の社長やリーダー達は
- ・給料をもらっているのだから、苦しい仕事を我慢するのが当たり前
- ・そんなに会社に文句があるのなら、辞めればいい
- ・仕事は苦しいのが当たり前。俺たちの時代はもっと・・・
このような意見が残念ながら主流です。
私の会社では「やる気決算書」というものをやっています。全社員にアンケートをとり、「やる気」を数値によって見える化していこうというものです。その中で、「やる気アップのために改善して欲しい」と考えているモノから順に改善していく事で、「働いていて楽しい会社。やりがいの持てる会社を作っていこう」というサービスです。
このような活動に実際にチャレンジする企業は少数派です。
多くのリーダー達は、「仕事のことで社員が苦しんでいる。職場環境の中で苦しんでいる」という事は分かっているが、見て見ぬふりをしている人が大多数ではないでしょうか?
「利益はやる気次第!」「社員達が意識改革をしてくれたら、業績向上は間違いない」「仕事が楽しめるようになれば、すぐに利益は上がるのだが」と多くのリーダー達は口にします。
では、実際に何をやっているのか?と聞けば、口ごもる人ばかり。もっと、やりがいのある社風作りに取り組もうとする社長や、部下達がキツイ仕事でも楽しめるように何とか全知をかけて工夫しよう!自分が変わらなければ!と思っているリーダーは少なく、「お前達、もっとやる気を出せ!世の中、厳しいんだぞ!」と、社員に責任を押しつけるばかり。
上記の自動車会社の詳細は分かりませんが、そこでも同じような状況ではなかったのでしょうか?このような不幸なケースを減らすために、リーダー達の考え方は絶対に変えていく必要があると思います。しかし、現実的には、この状況は残念ながら早急には変わらないと思うのです。(私の自分の最大のミッションはこれだと思っているのですが、悪戦苦闘の毎日です。)今までの経験則、過去の常識を変えるというパラダイムシフトは時間がかかるからです。
そう考えると、多くのビジネスマンにとって今やれることとは、自分の身は自分で守ることだけ。
自己防衛のためにも、大変な仕事、苦しい仕事でさえ、自分の努力で「楽しく変えていく力」を自らつけていくしかないと思うのです。周りが変わってくれることを期待しても、それが叶えられるかは分かりません。
また、転職をしたとしても、「楽しく働ける職場」を意識したリーダーのいる会社に巡り会える可能性は、現状では非常に低いでしょう。
自動車会社の社員さんの例は、多くの人にとって、いつ自分に降りかかってくるか分からないものです。そうなっても、対応できるように、皆さんも、「楽しさ創造力のアップ」を真剣に考えてをつけていくことをオススメします。(私も、まだまだこの力を磨いていかなければと思います。)
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