モチベーションは楽しさ創造から

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最近のリーダーに不足するチカラ ビジョン提示力

リーダーにとってビジョン提示力ということは、最も大切なチカラかもしれません。組織のモチベーションを上げるにも、どう皆が燃えるビジョンを提示できるかが大切になる。

組織を構成するメンバーに対して、

  • 自分たちの目指すべき理想は何か?
  • それによって、何に、どんな貢献をしていこうとするのか?

というビジョンは、リーダーしか語れない話しです。

メンバーは「リーダーが示すビジョン」に共感して、それを目指し共に歩くことを決意していくことになるのです。





最近、不安なのが「リーダー達のビジョン提供力がとても低くなっているのではないか?」ということです。

「ビジョン提供力」は、リーダーのポジションによって「視点の長さ」と「視点の範囲」が違ってくると思うのです。





例えば、課長というリーダーであれば、ここ1年、2年の部門を取り巻く環境を考え、「ここ1〜2年の目指すべき部門の理想像」を語っていけばいいでしょう。





しかし社長ともなれば最低でも5年。できれば10年くらいの将来を見通して、全社的経営環境(国や国際情勢等の広い視野)で考え、「ここ5年〜10年の目指すべきビジネスの理想像」を提示していく必要があると思うのです。BR>




どうも最近では、大企業の社長でも「課長レベルでのスパン」、「中小零細企業の社長レベルでのスパン」での長さでのビジョンしか出てきていない経営者が多い気がします。「この不況期をどう乗り切るか?」という話ばかり。「この不況期を乗り越えた後、どんな会社になっていくのか?」リストラをする企業でも「リストラ後にどんな会社になっていくのか?」という事が提示されていない企業が多いのではないでしょうか?





リーダーのビジョン提示力が弱っている(スケールダウンしている)のは、経営者ばかりではありません。政治家もそうではないでしょうか?本来、国のリーダーである政治家は経営者よりもっとロングスパンで、広い視野でビジョンを語らなければいけないハズ。しかし、語る言葉は、目先の景気回復、失業対策の話しばかり。パッチワークのように、目先の問題ばかりに対処しても、根本的に「これからの日本は何で食っていくのか?」という事のビジョンが示されていないと、根本的な景気回復、失業対策にはならないと思うのです。



失業手当や、景気回復への公共投資をいつまでも続けていくワケにはいかない。そんな事をやっていては、いつかは金がなくなってしまうのは、誰が見ても明らか。なのに、「アメリカの景気が回復するまで、持ちこたえることができれば、何とかなるさ!」的な、目先のビジョンばかりしかリーダーが提示できていない。





本来、国のリーダーは20年後、30年後に「この国は何で食っていくのか?」というビジョンを提示し、「その為に今やるべき事」をやるべき話だと思うのですが、短期的な枝葉末節なビジョンばかりを語られる。





景気を上げようとすれば、基本は、「札束」をヘリコプターからバラ蒔くこと。景気が悪くなっているという事は、「金を使う人(企業」が減っているのだから、その穴埋めを、国が代わって「金を使うこと」。問題は、その使い方。どうせ金を使わなければいけないのであれば、「20年後、30年後の日本に新しい冨を生み出す投資ができるチャンス」と捉え、リーダーがビジョンを提示すべきだと思うのです。(目先の定額給付金、失業対策、中小企業対策等の話ばかりでなく。)





思いつきでなんですが、「新資源立国」なんてビジョンを出してくれたら、なんか夢も膨らむと思うんですよね。現在の資源を他国に頼っている国から、「2020年には世界の資源を日本が担う国になる」。この不況の際の「ヘリコプターからの金をばら蒔き」をこの分野に集中していくみたいな話です。





もっと具体的に「新資源立国」の話をすると、

  1. 環境エネルギー比率ダントツNO1宣言
    太陽光発電風力発電で日本のエネルギー需要の○%をまかない、世界でダントツの環境エネルギー比率を行う。石油への依存度をグーンっと減らしていく。また、石油が高騰していく時代が、20年くらいのスパンで見た場合、何度も起こってくると思うのです。そんな状況になっても、びくともしない社会構造を作っていく。その為の家庭や企業を支援していく為に、金をドーンと使っていく。エネルギーコストが安い状態が作ることができれば、長いスパンで見れば、もとをとる話だと思うのです。


  2. 海洋資源開発でレアメタル大国宣言
    日本を取り巻く海には、凄い規模のレアメタル資源があるそうです。このレアメタルを取り出そうとすれば、もちろん、大規模な設備投資が必要になります。この開発に、国がドーンと投資をしていく。アラブ諸国の石油のように、日本がレアメタルを輸出して稼げる国(輸入しないでも、安く調達できる国)になっていく。


    そうなれば、私達の子供達にも少しは明るい未来を提供できることになっていくと思うのですが・・

  3. 資源開発技術の輸出大国宣言
    1と2をやっていった先には、太陽光発電風力発電等のエネルギー分野、そして海洋資源開発分野で、国際競争力のある第2の自動車産業を育てていく。


    これらの分野は、これから成長産業になっていくハズ。世界で「新資源開発(新しい資源構造)」を行おうとすれば、日本の技術に頼るしかないという状況を作っていこうという事。世界には、日本のように石油が取れない国もたくさんあります。或いは、日本のように海に囲まれた国もたくさんあります。それらの国を日本の技術で支援をしていく。


    今は中東諸国やロシア等の資源が取れる国が、「資源供給国」です。しかし、これらの産業を育成する事で、日本がいれば、これらの国に頼らずとも、「安定的に資源を作り出す事ができる」という状況を作ることで、国際貢献をしていく。
    20年かけて、現在の資源輸入大国から、「真の意味で資源輸出大国になる」みたいな話も、できない事ではないと思うのです。

私が作っているビジョンは、単なる素人の知識で作ったビジョンなのですが、何かデカイ、将来をワクワク感じさせるようなビジョンをリーダーには提示して欲しい。





不況期だからこそ、リーダーのビジョン提供力が大事だと思うのです。「今は厳しいけど、次の明るい光があるので、ガンバロウ!」とメンバーに思わせるチカラ。理屈をこねまわすだけでなく、ビジョンをメンバーに提示して、「ワクワクする未来」を提示する事こそ、今、リーダーに最も求められるチカラなのではないでしょうか?私も、ビジョン構築力をもっと高めていかなければと思っています。