モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

誰もが理想と感じる職場など作れない!「自分の仕事に対する考え方」にマッチした職場を選ぶことの重要性

全ての人にとって理想の職場。そんな職場ってあるのでしょうか?全ての人が、あそこで働けばモチベーションアップされるという職場ってあるのでしょうか?





理想の職場の代表例にグーグルがあります。給料もいいし、福利厚生も万全。一定の比率で、自分の好きな仕事もさせてくれる。社食もうまい!

そんなグーグルでさえも、その職場に合わない人もいると思います。「自分は考えるのがイヤだ」とか、「仕事は、給料をもらう為のものだから、淡々と仕事ができるのがいい」とかいう人にとっては理想の職場とは言えないでしょう。





ハーバードビジネスレビューの9月号に、タマラ・Jエリクソン氏、リンダ・グラッドン氏が書かれた「理想の職場」という記事がありました。その中で優秀な人を採用でき、育成できる組織は「シグニチャー・エクスペリエンス」を提供している事に注力しているという事がまとめてありました。人は給料や、福利厚生だけを求めているわけではない。シグニチャー・エクスペリエンス」という、その職場で働くことでしか得られない経験、職務経験を人は求めているということです。





そう聞くと、「シグニチャー・エクスペリエンス」って高尚なものに聞こえますが、そう難しく考えることはありません。先ほどの「自分で考えるのがイヤ」だと考えているような人であれば、「命令されたことだけを、コツコツやっておけばいい」という「シグニチャー・エクスペリエンス」のある職場であれば理想だと言うこと。





人によって職場に求める「シグニチャー・エクスペリエンス」が違うという事。不幸なのは、自分が求めている「シグニチャー・エクスペリエンス」と、実際の職場が提供している「シグニチャー・エクスペリエンス」が違うこと。グーグルがどんなに良い職場であっても、「仕事であんまり頭を使いたくなく、言われた事だけをやっていたい人」にとっては、グーグルは地獄だと思います。





タマラ・Jエリクソン氏は、従業員のタイプをいくつかのタイプに分け、それぞれが求めている理想の職場や「シグニチャー・エクスペリエンス」が違う事を説明しています。仕事に求めているものが違うのです。

私なりに解釈すると、仕事に求めているものが6つのタイプに分かれます。(彼らの主張を正確に知りたい人はHBRで確認下さい)



  1. 自主性を重んじ、手に職(稼げる能力)をつけていくことを求めて仕事をしている人

  2. 着実な安定性を求めて仕事をしているいる人

  3. 組織としての成功、勝ち組になる事、誇れる事を求めて仕事をしている人

  4. リスクを覚悟しても、高い報酬が得られる可能性を求めて仕事をしているいる人

  5. もっと優先的にやる何かがあり、その為に仕事をしている人

  6. ちょっとした収入を得るために、義務的に仕事をしている人

もちろん、複数のタイプの特色を持つ人も多いと思います。その強弱もあるかと思います。私は、1と3かな。

確かにこう並べてみると、やはりどの人にもピッタリくる理想の職場を作るのは現実的に難しいように感じます。ちょっとした収入で良い人に対する制度では、リスクを覚悟して高い報酬を求めている人を満足させる事はできません。





モチベーションを高くして仕事をしていこうとする際は、自分のタイプと、自分が属している組織が提供していこうとする「シグニチャー・エクスペリエンス」をしっかり見据えたうえで、対策を作っていく必要があるのでしょうね。





逆にリーダーの立場であれば、自分の職場の「シグニチャー・エクスペリエンス」は何なのかを鮮明に打ち出していくことが求められるという事ではないでしょうか?万人受けがする、全ての人に心地よい職場は作れません。しかし、「○○のようなタイプの人には理想の職場」であれば作れると思うのです。そのような人達に満足してもらう為の、「シグニチャー・エクスペリエンス」を提供し続けていくことがリーダーには求められるのでしょう。気持ちよい職場を作ろうとすれば、自分の組織の「シグニチャー・エクスペリエンス」に共感できる人達を採用していく事も重要になってくるでしょう。







これから、就職活動をされる学生さん達も、是非、この考え方を頭の隅にでも入れておいて下さい。給料や待遇、知名度だけで選んで、あとで後悔しないためにも・・