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反抗する部下を持っているリーダーが、やってはいけない6つの事

反抗期の子供は、いくら親が正論を言っても、聞いてはくれません。それと同じように部下が、リーダーに反発を持っている時に、いくら正論を説いたとしても素直に聞き入れてはくれません。リーダーがやる気にさせないといけない対象は、反発している部下というケースが多いモノです。反抗をしている部下に対しては、当然、通常の接し方とは違い、気を遣った接し方が求められます。





リーダーは常に、部下が現在、反発しているような心理状態にないかを、彼らのの言動を確認しながら、チェックしていく必要があります。部下の反発言動とは、大きく3つに分類する事ができます。



  1. 議論・否定
    注意をしたあなたに対して、議論を挑んでくる、あるいは否定するというようなケース。あながた、「どんなに忙しくても、しっかりメモをとれ」と注意したとすると、「いちいち、メモをとるなんて事、お客さんから急用を言い渡された時などできませんよ」などと反論を行ってくるケースです。


    否定をしてくる場合には「問題の存在の否定」と「レベルの否定」があります。
    問題の否定とは、あなたが注意している事自体が存在しないという言い分です。先ほどのメモの例で言えば、「いつも、きちんとメモをしていますよ」というような反論です。


    一方、レベルの否定で言えば、「お客様から指示された事メモはとっていますので、心配する問題ではないと思いますよ」とか、「メモをしろとか言っても、数秒で終わるような仕事であれば、メモをとる時間の方が長くかかります。逆に非効率ですよ」とかいうヤツです。


    また、否定が習慣化している人は、「でも、・・」や「だって・・」などの言い訳ばかりを行います。或いは、責任逃れをする人、他者のせいによくする人、あなたの意見にいつも悲観的な態度を取る人も、あなたの意見への反発の表明であったりします。


    このようなケースにおいては、部下のあなたへの敵意が見えるので、それを見逃すことも少なく、反発の対処がしやすいパターンですね。


  2. 中断
    見逃しがちになる、反発の態度が、この中断という反応です。あなたが注意をしていると、すぐに「分かりました。今後気を付けます」と話を打ち切ろうとする態度。あるいは、「よく分かりました。気を付けます。ところで、A商事の件なのですが・・」と話を変えるような態度。一見、これは素直な態度に見えます。しかし、これは部下が早く、あなたの話を打ち切りたいが為に、行っている戦術です。


    何度も同じような注意をしないといけない部下の、一見素直な謝罪は、「あなたの話を早く打ち切る為の反発」だという事を理解した上で、対応が必要になってきます。


  3. 沈黙
    言葉に出すだけが、反発行動ではありません。あなたが注意をする際に、黙り込むような態度を示す行動も反発行動です。或いは、あなたが話している事が聞こえないフリをするなども、反発行動の一つです。「君はこの事についてどう思う?」と聞いた時、黙りされて、何の言葉も返ってこない時などが、代表例ですね。


    これも、反省したような顔をされ、黙り込まれると、反省しているように思えたりするのですが、反発感を抱いているケースの方が多いモノです。上記の2つより、反発度合いは深刻なものになっています。黙り込んでしまうというのは、あなたにいくら話をしても通じないという諦めがそのような態度を招いているケースが多いモノです。


このような反発行動をしてくる部下に対して、どのように対処していけばよいのでしょうか?対応を間違うと、一層の反発を招き、彼らのやる気をどんどん失わせていく事になるのです。

そこで、部下の反発に、火に油を注ぐようなリーダーの対応パターンをご紹介していきます。

  1. 高飛車な態度をとる
    「上司の言うことを部下は素直に聞くのが当たり前だろう!黙って言うことを聞けばいいんだ!」と、権力で言うことを聞かせようとする態度。これなどは最悪です。より深い反発を招いてしまいます。

  2. 意見を押しつける
    相手に反発の姿勢が見えたとき、相手が理解していないと思い、自分の意見を更に押しつけようとするリーダーがいます。説教モードに突入したりするリーダーもいます。


    部下と上司は立場が違います。上司は単に「議論」しているだけのつもりかもしれませんが、立場の弱い部下から見ると、「俺の意見に従え」と強制されているように感じるのです。


    いくらあなたの意見が正論で正しいとしても、意見を押しつけられコントロールしてくる相手に対しては、部下は態度を硬化させ、抵抗しようとするのです。

  3. 具体的な事実で追いつめる
    相手の反発が見えてくると、具体的な例を出して批判をしたくなります。メモの例で言えば、「さっきも、○○さんからの電話のメモを見せてみろ。これだけしか相手はホントに言ってなかったのか?30分も話していて、これだけなんてことはあり得ないだろう」などと具体的な批判で、部下を追いつめていきます。


    こうされると、部下は反論の余地はなくなるのですが、だからこそあなたに対して反発心を強く持つ事になります。人は理性の動物ではなく、感情の動物だからです。

  4. 屈辱する
    反発してくる部下に対して、屈辱するような言葉、責めるような言葉を上司が言ってしまうと、反発心は当然、強まります。よく昔ながらのリーダーが、平気で部下の事を「バカ呼ばわり」しているのを目にします。


    そのようなリーダーに、「なぜそんな事を言うのか?」と質問すると、「なにくそ!」という気持ちを部下に引き起こすんだ!」彼らは言います。確かに、一部の負けず嫌いの人には効果があるとは思いますが、多くの人にとっては逆効果。部下は、「この会社、いつ辞めようか?」と思わせるだけです。

  5. 原因追及の徹底で追いつめる
    部下の反発に対して、感情的なリアクションばかりが問題となるワケではありません。冷静な対応が、逆に反発を招いてしまうケースも多いのです。よく見かけるのが、しつこく、その部下の問題について徹底して原因追及、「なぜ?」「「どうして?」を連発しながら、部下を追いつめていく上司。


    確かに、「なぜ」を繰り返して原因を把握していく事は大事です。しかし、あなたに反発を感じている部下に対して、このような事を行うと逆効果。部下は、「真綿で首をしめられる」感じを持つだけです。自己防衛に入った部下に対して、「なぜ」を繰り返しても、言い訳じみた話だけが出てくるだけで、ホントの原因は見えません。

    通常であれば有効なこのようなスタンスも、反発心がある時は逆効果にしかならないのです。

  6. 焦って、部下に早急な答えを求める
    部下の反発反応が見えると、リーダーはつい焦って、「この状況を早く解決したい」と思ってしまいます。そう感じてしまうと、部下がまだ問題を自分の中で整理ができていない状況なのに、早急に解決策を求めてしまうような態度をとってしまいます。部下が問題意識を感じない状況で、いくらリーダーが正論を言ったとしても、部下は聞く耳を持ってくれません。


    中日の落合監督がインタビューの中で語っていたのですが、彼は選手が聞く耳を持つ状況になる迄はアドバイスをしないそうです。選手のスランプが続き、自分なりに工夫をしたけど上手くいかない。「監督、何かいい方法ないですか?」とアドバイスを求めにくるまで我慢するそうです。そして、初めてアドバイスをするそうです。何をやればいいかは、ズッと前から分かっているが、選手が聞く耳を持たない時点でアドバイスはしないと決めているそうです。


    機が熟す前に、早急に、反発に対応していこうとすると、部下の抵抗は一層、強くなるのです。


これらのパターンに共通するのは、「俺がお前よりもよく知っている。」という姿勢です。よく反抗期の子供に対して、「俺の方がお前より、人生経験が豊富だから知っている。親の言うことを聞け」という親が持つ姿勢と似ています。この姿勢を部下が見てしまうと、反発心が高まるのです。あなたは、部下の反発行動に対して、このような行動で対応していないでしょうか?火に油を注ぐような行動にならないかをチェックしていく必要があります。




PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」これからも応援よろしくお願いいたします。

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