できるビジネスマンは、働く顔が違う
私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」が出版されました。
出版に当たって、この「楽しさ創造」というテーマとの出会いについて、ちょっとご紹介していきます。
このブログ、「モチベーションは楽しさ創造から」をスタートしたのが約7ヶ月前。それ以前から、「楽しさ創造」という事が、最近の私のテーマでした。
このテーマが見つかったのは、「実行力」をテーマにコンサルティングしていた時の事でした。
コンサルタントとして、中小企業のお手伝いをさせて頂く中、一番問題になったのが、企業内の実行力でした。会議で決めた事、経営計画が実行されないという事に当時の私は、非常に危機感を抱いていました。
所謂、PDCAの徹底という奴です。P(計画)→D(組織化、実行)→C(チェック・調整)→A(再計画化・再行動)というこの一連の作業が、中小企業にはなかなか定着しておらず、この定着化に頭を悩ませていました。
そこで、当時チャレンジしたのが、経営計画を毎月、週次の活動計画にまで落としていき、それを徹底して管理をしていくという習慣をつけていくという事。結果は、私がコンサルに入っていたときは、毎週、朝7時からの会議に参加し、徹底レビューしていったので、PDCAが定着し、業績が向上しました。一見、この試みは成功したと思ったのですが、実は違っていました。コンサル終了すると、この習慣がいつのまにかフェードアウトしてしまって、業績も逆戻りという結果が起こってしまいました。
この失敗は、大きな気づきを私にもたらしてくれました。「実行力」が不足しているからと言って、無理矢理やらせてもダメ。一時的にパワーはでるけど、その後、効果はすぐに落ちてしまう。PDCAは大事だけど、働いている人をガチガチに管理していくツールとして使っていくと、逆に働く人のモチベーションを下げていくという事。
今、思えばこんな事も分かっていなかったんですね。
そして、ふと考えてみました。うまくいっている企業、成功しているビジネスマンと、うまくいっていない会社の違いって何なのだろう?
答えは実にシンプルでした。「働いている人の顔」でした。
うまくいっている企業で働いている人、成功しているビジネスマンは「とびっきりの笑顔」に満ちて働いていました。PDCAなんていう管理活動でさえ、楽しみながらやっていました。
一方、「うまくいっていない人達」は、「やらされている」という、無表情だったり、しかめっ面。同じような仕事をしていても「ぎゃー、ぎゃー上司から言われるから仕方がないや」的にやっている。「給料をもらっているんだから、我慢するしか仕方がない」的にやっている。
いくら、経営戦略やらPDCAやら、バランススコアカードやら言っても、後者的な風土を作ってしまったら、どうしようもないという事を改めて気づきました。「働く人みんなが、楽しく働いているという状況をいかに作るかという事が最も大事な事ではないか?」という単純な話に気づきました。
そこで「楽しく働く」ってどうしたらいいんだろうって事を考え始めました。
答えは以外にも、足下にありました。
実は、私も「目の前の事」を楽しむことが全くできない人間だったのです。子供の頃からそうでした。学校の勉強もそう。イヤでイヤで逃げてばかりいました。
コンサル会社に入っても、そう。モーレツに働かされていたという事は、以前、人は何時間働くと過労死するのか? や気づかぬうちに、奴隷になっていませんか? でも述べさせて頂きました。その当時のの私は、働く事がイヤで、イヤでたまらない時期がありました。
そんな私が、いろんな工夫をしていく事で、いつのまにか「仕事を楽しめる人間」になっていました。どうして、そうなれたのだろう?
自分を振り返ってみました。様々なビジネスで成功されている人との出会い、良書との出会いなどを通して、様々な「仕事を楽しむ為の工夫」を教えて頂き、その実践を通して自分が変わってきた事が思い出されてきました。
ハズレくじを楽しむ心〜「楽しくなる事を考えること」は楽しい!で紹介したような明石家さんまさんのような天才でない、凡人の私でもできた「仕事を楽しくする技術」を何とかまとめる事ができないか?と考え始めたのが、約3年前。「天才のマネは難しいけど、私のような凡人が変わることができるようになった技術であれば、普通の人でもマネできるんじゃないだろうか?」と思い、一部の技術をクライアント様にも、少しずつ紹介していきました。
「体系的にまとめる事ができそうだ!」と思ったのが、ブルーな気分の時こそチャンス!夢中になれる仕事に再設計
でも紹介した、チクセントミハイのフロー理論との出会いでした。
このフロー理論の体系に基づいてなら、「仕事を楽しむことができるようになった技術をまとめる事が可能ではないか?」と思えました。そして、この理論に基づき、「仕事を楽しむ為の技術」をまとめていったものが「モチベーションが上がるワクワク仕事術」という本です。
もちろん、「楽しさ創造」というこの部分は、永遠の私のテーマです。私も、まだまだ「楽しさ創造力」は、明石家さんまさんレベルには達していないと思います。私自身がまだ山に登っている途中でもあります。私が知らない「楽しさを創造していく技術」はもっとたくさんあるでしょうし、もっと学んでいきたいと思っています。
しかし、今回の「モチベーションが上がるワクワク仕事術」は今、私が修得している全ての「仕事を楽しくしていく技術」がまとめてある本になっていると思います。
是非、ご一読していただければ幸いです。
- 作者: 小林英二
- 出版社/メーカー: シーアンドアール研究所
- 発売日: 2008/02/20
- メディア: 単行本
- 購入: 12人 クリック: 186回
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目次
第1章 楽しさ創造力こそ、最強のビジネススキル!
* あなたは仕事を楽しんでいますか?
* 成功者は「楽しさ創造力」を発揮している
* 世界中で進行している二極化の波
* ただ「頑張る」だけでは豊かになれない時代
* 「頑張る」をやめて、楽しむことが大切
* プロにこそ求められる「楽しさ創造力」
第2章 「真剣に楽しむ」が成功の鍵
* 仕事を楽しくするには工夫が必要
* 「楽しさ創造力」は脳の仕組みに基づく仕事術
* 「仕事が楽しい」人が成功する理由
* 「仕事を楽しむ」という決意が大切
* 「楽しく働く」ということについての誤解
第3章 楽しく仕事をして豊かになるための5ステップ
* 経験曲線上の閾値を越えられるかどうかが鍵
* 「楽しさ創造力」はゴルフのスキルと同じ
* 自分の「楽しさ創造力」のレベルを把握する
* 楽しさを科学する「フロー理論」
* 楽しさを創造する5つの条件
* 仕事を楽しむための5つの技術
第4章 ワクワク発見力を身につけよう!
* 仕事の中にあるワクワク感を見つけ出す
* お金をもらわずに仕事をしている人たち
* ワクワク発見力ってどんな能力
* ワクワク感の原点は他人からの感謝
* ワクワク感が仕事への愛情につながる
* 仕事へのワクワク感を忘れない仕組みを作り。
第5章 ゲーム化力を身につけよう!
* ゲーム化力とは仕事を面白がる能力
* 仕事以外のワクワク感も仕事に活かす。
* 自らの意志で仕事に取り組むと楽しくなる
* 「目標」は仕事を楽しむために不可欠な要素
* 自分で自分にご褒美をあげる習慣を付ける
* 仕事をゲーム化する為のアイデアとヒント
第6章 テキパキと仕事をこなすための頭の整理術
* 「頭の整理」とは?
* 「やり残し感」が「注意力」を奪っていく
* 手帳を使って頭の中をスッキリさせる
* GTDの手法で能率をアップする
* 目先の仕事に集中するための優先順位決定術
* 段取り上手になるためのブレークダウン力
第7章 感情のコントロール術を身につけよう!
* マイナス感情に振り回されるな
* 恐怖心は強力な味方にもなる
* 物事のよい面に注意を注ぐことが大切
* プラスの言葉の血からを利用する
* 口癖を利用する感情のコントロール方法
* 気持ちを元気にする身体の動かし方
第8章 高速学習術をマスターしよう
* チャンスをつかむには勉強する習慣が大切日
* 社会に通用する勉強法を身につける
* 「身近なできる人」をモデリングする
* 「学ぶ」とは実践力を身につけること
第9章 上司とのよい関係を構築する為に
* 仕事を楽しむために上司とのよい関係を作る
* 自分から上司に好かれるように工夫をする
* 上司の思考パターンを把握して対応する
* 上司から管理される前に仕事の主導権を握る
(皆様のブログで本のご紹介頂く際は、この目次、ご自由にコピペして使ってください。)