モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

「みんなで遊ぶ係」 遊ぶことさえ強制すれば楽しくなくなる!

「みんなで遊ぶ係」ってご存じですか?

長女の小学校には、「みんなで遊び時間」というのが昼休みに週1回あるそうです。

その企画をする人が「みんなで遊ぶ係」だということ。





いじめや仲間はずれ等があり、学校も難しいんでしょうね。だけど、「みんなで遊ぶ時間」まで作り、その企画担当者まで作るとは・・





遊ぶ事まで、「管理対象」の時代になってきているんでしょうね?
「面白くないものも、この時間に一緒になってやる事で上手になる事で、面白くできるようになる」という学校側の理屈だそうなのです。
正直、それって「遊びなの?授業じゃないのか?」って感じです。





娘に、「みんなで遊ぶ時間って楽しいの?」と聞いてみました。

「係りの人が男の子ばっかりなので、ドッジボールばかりをする事になるので、全然楽しくない。

自分はヘタだから、外側に回されて、ボールもほとんど回ってこない。

だから、昼休み中、足でグラウンドに絵を描いて遊んでいる。

みんなで遊ぶ時間の昼休みはホントにヒマ。

いつもの昼休みのように一輪車で遊びたいんだけど・・」とのこと。





先生は、係の子供にただ「遊ぶ」ことを決めろというだけ。
だから「みんなで遊ぶ時間」のドッチボールは体育のドッチボールと同じルールで遊んでいるとのこと。



僕らの時代であれば、休み時間のドッチボールは、「ドッチボールが嫌いな子供、ヘタな子供にも楽しめるようなルール(例えば、ヘタな子供がボールを当てたら3人減るとか)」作って、ヘタな子供達も楽しめるようにしていました。

そんな創意工夫をしていく事が楽しかったりしたのですが・・





係を任されている子供達も、普段の遊ぶ時であればそのような工夫をしていると思うのです。

普段の遊びの中では、退屈な仲間がでてくると、その子供達は「俺、やめた。帰る。」と遊びから抜けていきます。
だから、みんなが盛り上がるルールを作っていこうとする。





しかし、自分が指示をすれば、みんなが言うことを聞かないといけないという「みんなで遊ぶ時間」では、そんな工夫をしなくなる。

「指示に従ってください。」的な対応をするようになってしまうのでしょうね。





「みんなで遊び時間」とやらを学校が作り、「遊び」を強制していくと、遊びが遊びでなくなっていく。

「これをやれ」と誰かから指示された瞬間から、楽しくなくなるんですね。

遊びが退屈なもの、イヤなものになってしまう。

また、遊びの中心にいる子供も「係り」になった瞬間から、命令できることに甘えてしまう。遊びの創意工夫をする子供から、指示命令をする大人になってしまう。





ここには、私達が仕事をしていく時のヒント、モチベーションアップのヒントも隠れているように思えます。





一つは、遊びでさえも強制すると楽しくなくなるということ。だとすると、逆も言えるのではないでしょうか?

仕事でさえも、自主性をもって取り組めば楽しくなののではないか?ということ。





遊びでさえも、「やらねばならないこと」になると苦痛になることがあるのです。仕事だったらなおさらのこと。命令されると楽しくなくなるのです。「決まったことをやらなければならない」となると楽しくなくなるんです。



仕事を楽しくしようとすれば、「命令される前に自分でも楽しめるルールを作り、自分からやっちゃう。」ことが重要という話を気づかせてくれます。





もう一つは、命令する立場になると、権限に依存して「メンバーのココロ」に配慮が欠けてしまいがちになるということ。



「遊び」というもっとも仲間のココロに敏感になる時でもそうなってしまうのです。
仕事だと「給料をもらっているのだから、命令にそって働くのが当たり前だ」という気持ちがリーダーにはあります。
そういう状況ですから、なおさら「メンバーのココロ」に配慮が欠けてしまい、彼らにイヤイヤ仕事をさせてしまう事になってしまう。





命令する立場にあるからこそ、チームに参加しているメンバーが「楽しく仕事をしていく為のルール」をどんどん創意工夫し続ける必要があるのでしょう。





そういえば私達が大人になってもやっている社内レクレーション企画、社内旅行等。これも「みんなで遊び時間」と同じようにならないような配慮が必要になりますよね。