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自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

安定した企業・仕事に就くために、知っておくべき6つの視点

就活シリーズ4日目。

昨日は、「将来性を見間違い後悔する人と成長企業に就職する人7つの違い」というテーマで企業の将来性の見抜き方をお伝えしたのですが、

本日は企業の安定性の見極め方をテーマにまとめてみました。



よく、最近の若い人は「安定志向」だと批判する人がいます。若いんだから、安定など求めずに、もっと高い夢や目標を持って行動すべきだ等の批判です。

しかし私は、「安定」は大切なことだし、人それぞれ欲求は違うのだから、自分の欲求に従ってそれを優先順位高くおいても何も問題はないと思うのです。





安定を批判する人は、安定は簡単に手に入るように考えているのでしょうが、今の時代、「安定」ほど難しいものはないという事も事実です。

長期間、安定したビジネスライフを過ごしたければ、しっかりと仕事や会社の安定感を見抜く目が必要になってきます。



安定した企業に入ろうと思うのであれば、表面上の安定というものだけに安易に目を奪われず、

安定の本質という視点から、企業、仕事を見極め就活する必要があるのですが、本質の視点で会社選びをしている人は案外少ないものです。

だから本人は「この会社は安定している!ずっと安全だろう。安心してサラリーマン生活を送れるはずだ。」と思って入社したところ、

結果的に真逆の「入社後十数年後には、リストラをはじめているような波乱満載の不安定な会社」に入っている人が数多く生まれてくるのです。



そこで、安定した企業、仕事に就くために知っておくべき6つの視点を整理してみました。



  1. 安定した会社を求めるなら、変化の大きな企業を選んだ方がいい
    世の中は常に変化している。その変化は毎年毎に激しくなっているのが現実です。
    周囲が激しく変化している中で、それに逆らうように安定を求め固定しようとすればするほどば、
    逆に変化の渦に巻き込まれ激しい損傷を受けることになります。
    安定したければ、世の中の変化に合わせて、
    不安定になる事を恐れずに自分も変化していくことこそが最高の安定を生み出す為の策になるのです。

    ですから変化の激しい時代、安定を求めたければ、
    「安定感を売りにした保守的で新しいことをやろうとしない企業・業界」を選んではダメということ。
    このような会社は、変化に(競合他社や異業種からの新規参入者、新興国から)あっと言う間に駆逐されていくことになりかねません。
    安定とはかけ離れていると思うかもしれませんが、今までの数多くの大胆なチャレンジの結果一本足より複数の収益の足を持っている企業、
    リスクをとって常に新しい足を増やし続けるチャレンジをし続ける企業を選んだ方が、安定した会社になっていくということになるのです。


  2. 安定した会社を求めるなら、「あなたに変化を激しく求める企業」を選べ
    「なぜ、安定する企業を選びたいのか?」と聞くと、「安定している企業を選んだらラクでしょう。
    変化も激しくないし、それを要求されることもないし」と言われる人がいます。
    このような人は、安定と「ラク」を履き違えているのでしょう。
    残念ながら、ラクして安定など手に入る訳はありません。

    財務的に安定しているとは、ざっくりと言うと、資本(貯蓄)が大きく、負債(借金)が小さく、利益(毎月の給料)が大きい事を言います。
    しかし今時、大手電機メーカーの例を見て貰えば分かりますが、赤字が出たときの額が数千億円とか1兆円以上の金額がでる時代。
    資本をいくら今まで頑張ってきて大きな額に蓄積してきても、そんな大赤字がたった1回でてしまうと、
    優良安定企業が一気に不安定企業に崩れていく時代なのです。

    社員の誰かがラクをしようと手抜きをしはじめると、どんなに資本を持っていても、それはすぐに使い果たしてしまう時代なのです。
    ラクをしようとする人がいなくても、赤字が出る時代なんですから)
    社員にラクをさせる会社ほど、安定感などと無縁な会社と思った方がいいでしょう。
    逆に、ラクをさせてくれそうにない、社員に常に「新しい自分に向けて変化することを求める会社」
    「今までの仕事を捨て、新たな仕事を任せる会社」「新たな能力をつけるための学習を促す会社」「現状に安住させない会社」を選ぶことが、
    長期的には安定した会社選びに大切ということになるのではないでしょうか。


  3. 安定した会社を求めるなら、終身雇用、年功序列的な人事制度の企業を選ぶな
    終身雇用や年功序列制度があると、一見、「安心して働ける制度」と感じるかもしれません。
    しかし、このような制度をとると、組織の中での競争がなくなり、働いた人も働いていない人も同じという悪平等が組織に蔓延していきます。

    もちろん、完全に業績連動型の人事制度で働くことも、「安心」して働けるという安定した職場ではないですが、
    完全終身雇用、年功序列の人事制度の会社も同じくらい不安定な職場であるということも知っておくといいでしょ。
    適度な業績連動、能力連動のある賃金、雇用体系が長く安心して働ける会社だと考えていったほうがいいでしょう。


  4. 安定だけを会社を求めるなら、これ以上衰退することはない程、衰退した産業を狙え
    安定だけを会社選びの価値感として選ぶのなら、狙い目は衰退産業です。
    産業は成長がストップすると、縮小、衰退していくことになります。
    そして、衰退しきるまで産業が縮小すると、そこからは産業は衰退することも成長することもない安定期となります(実際は微縮小ですが)
    業界にライバルもいない状況になり、新たに参入する魅力もないといった業界になると、ある意味安定してくるのです。
    例えばレコード針の業界などがそうですが、レコードがなくなったからといって、
    以前からの顧客が一部おり、ゼロにはなかなかならない為に、微縮小安定という状態になります。

    このような業界に就職すると、安定して働くことができるかもしれません。
    但し、給料UP、待遇UPなどはほとんど望むことができないでしょうが・・・


  5. 安定だけを仕事を求めるなら、人の嫌がるキツイ、汚い、危険な職種を狙え
    以前、キツイ、汚い、危険な職種は3K職種と呼ばれていました。
    これらの職種は、今でも多くの人が就職するのを嫌がっており、これから先、景気が悪くなっても「慢性的な人手不足」でしょう。
    世の中がどんなに便利になり、IT化されていったり、機械が人間の代わりに仕事をするようになっても、
    人間にしかできない「キツイ、汚い、危険な仕事」はなくなりません。
    また、「私はキツイ、汚い、危険な仕事でもいいんだ。」という覚悟さえあれば、
    就いていた仕事をクビになったり、倒産したとしても、新しい仕事にすぐに就くことができる。
    非常に安定した状態になるのです。

    また、それら3Kの仕事は誰かにやってもらわないと社会が回らないという、価値ある仕事でもあります。

    変化するのが嫌で、世の中の激しい動きに惑わされることなく、安定だけを仕事選びの価値感として考えるのなら、
    これら「人の嫌がる仕事」に就くことがお勧めです。


  6. 真に安定した人生を求めるなら、会社に頼らなくてもいいスキルを身につけることのできる会社を選べ
    上記5つの視点で会社を選んでも、今の時代、会社にどこまで頼ることができるか?安定した会社・仕事なのか?は分からない時代です。

    今の日本では、最も安定的な仕事と考えられている「公務員」でさえ、10年後は大丈夫でしょうが、20年後、30年後はどうなるか分かりません。
    ヨーロッパの公務員の状況などを見れば、巨額の財政赤字を抱え国家財政が破綻寸前の日本も人ごとでない事は分かるはずです。

    真に頼ることのできる組織がなかなかない現在。
    安心感、安定を得ようとすれば、自分に力を持つしかありません。
    働きながら「どこの会社も欲しがるようなスキルを身につけていける」。
    もし、会社がなくなっても、会社から不要と言われても、仕事で身につけたスキルがあるので、
    異なる会社から引っ張られるような力をつけてくれるような、あなたを成長させてくれるような会社を選ぶ。

    そんな組織を選ぶことが、自分の人生に最も安心感や安定を手に入れる近道ではないでしょうか?


安定した会社に入ったつもりが真逆の選択にならないように、安定とラクを混同せずに仕事選びをしていく必要があるでしょう。









「天職に恵まれるためにどんな就活をしていけばいいか?」をテーマにした

無料ネットセミナーを以下のページでやっていますので、こちらも参考にしてください。

http://www.venturmanagement.com/up-personal/index.html#tseminer

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将来性を見間違い後悔する人と成長企業に就職する人7つの違い

昨日、「就活に入る前に、不都合な真実を知っておこう!」というテーマで、「会社選びの基準」と、その際によくある誤解について紹介していきました。

本日は、その基準の1つ「将来性」について深掘りしていこうと思います。(天職選びの10のステップのうち、2と5、10の作業を行う際に役立つかと思います。)





就活する際に、「会社の将来性をチェックする」ことは大切な事です。

就職したところ、業績の落ち目の会社に入ってしまうと、給料も上がりません。

成長をしていないと、新しいポストも生まれないために、昇進もできない状況にもなってしまいます。

そして、成長の止まった会社は、「暗い社風」になってしまい、イヤイヤ働く人達の中に自分が入ってしまうことになりかねません。

「成長」が企業の、働く人の元気の素になってくるからです。





だから、就活している方の多くは、就職情報誌や業界説明会に参加する等で、懸命に「企業の将来性」を自分なりに分析されます。

しかし現実には、「将来性を見間違った!と後悔する人」と「将来性の高い会社に就職する人」がでてきます。



「彼らの分析の仕方」は、何が違ったのでしょうか?何が見誤る原因になったのでしょうか?





大きく言えば、それは「視点の置き所」ではないでしょうか?



将来を見間違う人は「現在の表面的事実から、単純に未来はどうなっているか?」を将来分析する。

将来を正しく分析する人は、「現在の表面的事実から、現在の体質を調査・分析し、その体質なら未来(10年後)はどうなっているか?」を将来性分析する。





あなたも、「将来を見誤って、酷い会社に入った」と後悔しないためにも、

そうならない為に、「10年後も将来性を感じる会社」を見極めていくための7つの視点をご紹介していきましょう。





  1. 「今、ヒット商品」があるからといって、単純に将来性のある会社と思うな
    一つのヒット商品が生まれるだけで、会社は急成長していきます。
    ここで知って欲しいことは、「ヒット商品と、次から次にヒット商品を生み出す企業体質は正比例しない」ということ。
    つまり、「運が良かったから(偶然)、ヒット商品に恵まれ、今急成長している企業」という会社も多いことを知っていて欲しいのです。

    このような会社は、今、ヒット商品があるからといって、単純に将来性のある会社とは言えません。今のヒット商品の人気が落ち着いた瞬間から、将来性のない企業に変わっていきます。

    そこで10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには、今のヒット商品の将来性に拘らずに、
    「そのヒット商品は、ラッキーで生まれたものであり、それに安住している会社か?」
    それとも
    「ヒットのある現状に満足せず、次のヒット商品を生み出す為に傲らず更なる地道なチャレンジをしている会社か?」(ヒットしていなくてもいいので、チャレンジフルな新商品の販売状況はどうか?)
    をチェックしていけばいい。

    もちろん、後者であれば10年後も将来性を感じる会社ということになるだろう。


  2. 「今、素晴らしい顧客」がいるからといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    商品と同じ位に大切になる、会社の将来性を左右するものが「企業が抱えている顧客である。
    成長性のある(消費意欲の高い)顧客と取引ができていれば、その顧客との取引シェアを維持さえしていけば、成長していくことになるからだ。
    逆に、成長が止まっている顧客との取引が多い企業は、努力して取引シェアを増やしていっても、縮小していくことになるからだ。
    「今、将来性のある企業」は、顧客に「成長性のある顧客」を数多く持っている企業が多い。しかし、これが単純に将来性のある会社かといえば、違うことが多い。

    10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには、「今、成長性のある顧客は、10年後も成長するような顧客(市場)なのか?」「未来の成長性のある顧客(市場)を増やすために、手を打っているか?」をチェックしておく必要がある。


  3. 「今、株価が高く、上げ相場」だからといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    株価が高い、株価が上げ相場だからといって、将来性のある会社かといえば、超短期でいえば、そうかもしれない。
    しかし、10年後の将来性のある会社かと言えば、全く違うと考えた方が良い。

    株の売買をしている人の多くは、短期の株を売買で利益を出そうとしているので、その会社が目先の利益が出せるか?目先の将来性があるか?のみをチェックしているだけである。また、将来性には関係のない政治的な動きや怪しげな噂等で、相場が上がったりもするからだ。

    「株についてよほど詳しい人」以外は、、就活先の将来性を知るための参考にするのは、お勧めはしない。

  4. 「今、業界の勝ち組」にいるからといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    今、業界の勝ち組であり、業界の中で高いシェアを獲得しており、圧倒的な強みを持っているからといって、その業界が落ち目の業界であれば、10年後も将来性を感じることはできないはずだ。
    業界のパイが小さくなっている中で、シェア拡大をしていっても、それには限界があるからだ。

    10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには、、「今、その会社が業界内で勝ち組になっているか?」だけでなく、「その業界が、勝ち組の業界か?」「そうでなければ、今後、勝ち組になる業界への進出をどう考えているか?」をチェックしておく必要がある。


  5. 「今、すぐれた技術」を持っているからといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    優れた技術を保有している企業には、今後、数年の将来性を感じることができるでしょう。
    だからといって、その技術があるからといって単純に将来性のある会社と言えるか?は全くの別問題です。
    今の技術は進化が早く、早い業界では1年、遅い業界でも5年くらで、その技術は陳腐化(ありきたりのもの)になってしまうのです。

    10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには「素晴らしい技術を保有しているか?」よりも、「素晴らしい技術を生み出す社内体制がどれだけあるか?」「未来の技術に対して、どれだけ研究開発費を注ぎ込んでいるか?研究開発費の伸びはどうか?」「新規の特許申請の件数はどうか?」をチェックしておく必要がある。


  6. 「今、すぐれた人材」を持っているからといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    長い社歴の会社であれば、今のその会社の収益や成長を支えているのは「35歳以上の社員」ではないかと思う。
    今、将来性のある会社というのは、35歳以上に優秀な社員がいる会社とも考えることができる。しかし彼らがいるからといって、10年後も将来性を感じる会社と言えるかといえば違う。
    10年後も将来性のある会社には、現在の主力社員とは異なる、「今35歳以下の社員にどれだけ優秀な社員がいるか?」が重要になってくるのである。


    10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには、「今35歳以下の社員の社員比率」や「今35歳以下の社員を育てる仕組みがどれだけあるか?」をチェックしていく必要がある。

  7. 「今、社長のビジョンが魅力的と感じる」からといって、単純に将来性のある会社とは思うな
    会社説明かなどにいき「社長のビジョン」が非常にチャレンジングで、納得性の高いものであり、そのビジョンに将来性を感じる人も多いと思います。

    しかし、ビジョンは語る事は簡単ですが、計画を実行しビジョンを達成するのは簡単なものではありませんから、ビジョンだけ聞いて、その会社が将来性があるか?を判断するのは早計です。

    10年後も将来性を感じる会社かどうかを探るには、「その社長は、5年前、どのようなビジョンを語り、どう実行してきたか?」もチェックしてください。5年前のビジョンが、今の状態と全く異なっている姿であれば、そのビジョンに「将来性」を見いだすのは危険かもしれません。




表面上の企業分析では終わらせずに、以上の視点で一歩深く企業を調査し、分析していくことが「将来性を感じる会社」を見極めるには大切になります。







「天職に恵まれるためにどんな就活をしていけばいいか?」をテーマにした

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就活に入る前に、不都合な真実を知っておこう!〜会社の選択基準別の

昨日のエントリでは、「天職に就職するための10のステップ」という事を紹介しました。

1. 「自分にとって憧れの企業」の視点作りと、その優先順位付け

2. できる限り多くの企業の2次情報を情報収集

3. 2次情報をもとにフィルタリング

4. 自分分析を行い、「自分に向いた会社・職種」を評価できるような視点作りを行う

5. 「一次情報収集対象企業」の一次情報収集

6. 最終フィルタリング

7. 自己PR準備

8. エントリーシート等、自己PRツール作成

9. テスト&面接

10. 内定企業から、最終的に就職する企業を選定

就活の際の会社選びには

  1. 「憧れ(希望)」の視点 (1〜3のステップ)
  2. 「自分の個性への適性」の視点(4〜5のステップ)

という大きく2つの視点での活動があると思います。



本日のテーマは1の「憧れ(希望)の視点」を整理し、その視点で見る際に、見過ごしてしまいがちな不都合な真実を紹介していきたいと思います。







みなさんは、どんな視点で「自分が入社したいと考える会社・職種」を選んでいますか?何を大切にされているでしょうか?

私は、「勤務地」「待遇」「安定感」「社風」「将来性」「自分の成長への寄与」「仕事が楽しそう」「やりがい」に関しては、自分の希望、憧れをハッキリと整理して就活に当たる必要があると考えています。

  1. 勤務地
    勤務先がどこになるか?ということ。ご家族や友人、彼氏・彼女等の関係等で、これが重要になる人も多い。
    • 不都合な真実
      入社時の勤務地が、永久の勤務地と考えるのは甘い。
      今の時代、会社や事務所、工場の移転、統廃合は当たり前。よくある話である。
      このような事態になれば、地域限定の採用だったとしても「会社を辞めるか?勤務地変更を受け入れるか?」を迫られる。
      入社時の勤務地は、最初は約束が守られるだろうが、一時的な勤務地である覚悟はして就活を行う必要がある。


  2. 待遇
    給料や労働時間、休日、福利厚生がどのようになっているかも当然、会社選びの重要な視点になる。
    • 不都合な真実
      ここは就活者が知っておくべき不都合な真実は沢山ある。
      表面上の好待遇に釣られて、会社選びをしてしまうと、とんでもないことになる。
      例えば、就職情報誌に「高い初任給」が書いてあったからといって、入社後に数十年ずっと右肩上がりで、他社以上の高水準の給料が貰える制度設計になっているかといえば、入社後数年経ったら急に給料が頭打ちの会社なども案外多い。入社希望の社員を増やす為の「エサ」として賃金を使っている企業等もあったりする。
      就活者が知っておくべき「待遇面の不都合な真実」は沢山ありすぎるので、また別の日のエントリで紹介していくことにする。


  3. 安定感
    せっかく入社したのに、会社がすぐ潰れてしまったら困る。長期雇用を保障してくれるような安定した会社であるかも重要な視点である。
    • 不都合な真実
      私が就活をやっていた当時から企業の寿命は30年と言われている。
      今は、ドッグイヤー・マウスイヤーの時代であることを考えると、その寿命はどんどん短くなっている。
      人数が多い会社が安定しているかと言えば、柔軟に時代の流れにあわせて戦略変更ができない足かせになっている大企業も多かったりする。
      逆に、常に変化をし続け、古いものを捨て新しいことにチャレンジしている企業のほうが安定感が高いのが、今のビジネスの世界。
      安定感を求めれば求めるほど、不安定な会社選びになるかもしれないという事実も知っておく必要がある。

  4. 社風
    社風とは、会社の雰囲気、会社の文化の事である。居心地の良い職場で働けるか?は重要な視点である。
    • 不都合な真実
      誰にとっても「理想の社風」などは存在しない。
      世間でよく社員満足度の高い会社などがランキングされているが、ランキングトップの会社でも、社風が気に入らずに辞めていく人は大勢いる。
      逆に、離職率の高い会社においてでさえ、自分にピッタリと感じイキイキと働いている人も大勢いる。
      この事実を踏まえ、「あなたにとって理想の社風」はどんな社風なのかを整理して就活を行う必要がある。
      この見極め方も、別の日のエントリで紹介していこうと思う。

  5. 将来性
    会社が成長していけば、そこに属しているだけで、自分も成長できる。逆に、今良くても、5年後、10年後に危ない会社に入ってしまうととんでもないことになる。そのような意味でも「成長性」は大切な視点だ。
    • 不都合な真実
      表面的に、今、「売れている商品」を取り扱っている、株価が好調だといった理由だけで、将来性のある会社などと考えてしまうと、誤った選択をしてしまう。
      例えば、iPhoneを取り扱っているという理由だけでAppleは将来性があるなどと考えたら、非常に危険である。
      会社が成長していくためには、いくつかの複雑な要素が絡みあっている。
      それを理解して、会社の将来性を考えていく必要がある。


  6. 自分の成長への寄与
    自分の成長にどれだけ企業が支援をしてくれるか?人材育成に熱心?かも重要な視点である。
    • 不都合な真実
      「社員の成長に関心がない」「人材育成に不熱心だ」と、自分で言う会社など存在しない。
      どの会社も自分の会社は「社員の成長を支援することに熱心」であり、「人材育成に熱心」であると思い込んでいるのだ。例え、客観的にみると社員を使い捨てしているような会社でさえ、悪気もなくそのように言う。
      「社員の人生を考えながら、成長に熱心な企業かどうかを見極める」には単に、どんな教育制度があるか?などだけでなく、多面的に企業を調査していく必要がある。


  7. 仕事が楽しそう
    人生の半分以上が仕事の時間になる。そんな仕事の時間が、自分が好きな仕事か?興味の持てそうな仕事か?楽しく働けそうな職場か?で、あなたの人生は大きく変わる。
    そのような意味で「仕事の楽しさ」は大切な視点である。
    • 不都合な真実
      楽しく働けるか?は、自分が好きか・嫌いかということより、自分の能力が発揮でき評価を受けることに大きく影響される。
      好きな仕事を選んで、いつのまにかイヤイヤ働いている人が多いという真実があるのだ。
      楽しく働きたければ、好きな仕事・楽しそうな仕事よりも、2つめの視点「自分に向いた仕事」を選ぶことのほうが大切になってくる。


  8. やりがい
    せっかく働くのだから社会に役立つ仕事、自分が何かに貢献している実感を持って働きたいものである。会社のビジョンや経営理念を調べることで、そのような「やりがい」を感じれる会社なのかを調べるということも、会社選びに大切な視点である。
    • 不都合な真実
      経営理念やビジョン等を説明会などで聞いたり、資料を読んだりして、その会社の仕事に「やりがい」を感じる人も大勢いる。
      しかし実際には、「クチだけ経営理念」「クチだけビジョン」の会社も多いのが現実だ。(こちらの方が多数といっても過言ではないくらいである。)
      例えば、経営理念では「顧客満足」と謳っているものの、実際やっていることは顧客など無視して、自分達の都合だけで活動をやっている会社などである。
      この真実もあるんだと理解した上で、「見極める目」を養い就活していかなければ、入社後すぐに打ちひしがれるような会社に入ってしまうことになる。
      この方法等も、別の日のエントリで紹介していこうと思う。


「天職に恵まれるためにどんな就活をしていけばいいか?」をテーマにした

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天職に巡り合うための 就活10のステップ

最近、UPシステムという性格検査をビジネスとしてはじめた関係で、就活中の学生さんや、転職中の方々と触れあう機会が増えてきました。

そこで、いろんな交流をしてきて、質問などをうけたので、このブログでちょっと整理の意味をこめて、数回にわたって就活を考えていきたいと思います。



このブログの「楽しさ」というテーマで書くことや、「仕事がつまらない君へ」などの本を書くことなどを通して、「天職に巡り合う」ことの大切さを感じているので、、今日は、第一弾として、「天職に就くための10の就活ステップ」という事で整理してみました。





  1. 「自分にとって憧れの企業」の視点作りと、その優先順位付け
    まずは、憧れレベルでOK。就職先選びに対する、自分が重要視する基準を洗い出ししてみましょう。
    「給料がいい会社で働きたい」
    「休みが多い会社で働きたい」
    「成長する会社で働きたい」
    「やりがいを感じることのできる仕事をやりたい」
    「カッコイイ仕事をしたい」
    「勤務地は福岡がいい」
    等々、何でもOK。まず憧れレベルでOKなので、自分なりの会社選びの基準をはっきりさせる。
    当然、それぞれのウェイトは同じではなく「一番大切なのは給料で、次が勤務地で・・・」等々、自分なりの優先順位があるはず。それもハッキリとしておく。


  2. できる限り多くの企業の2次情報を情報収集
    2次情報とは、自分の目や耳等で直接触れたわけでなく、誰かが間に入って編集した情報のこと。
    つまり、就職情報誌、サイトや業界研究会などに参加して、世の中にはどんな業界があり、どんな会社があり、どんな仕事があるのかを情報収集していくこと。
    世の中にはいろんな仕事、会社があるので、偏見をもたずに、まずは数を重視して沢山の情報収集をしていく。思ってもいないような出会いがある可能性が高い。
    その際、1の「自分にとって憧れの企業の視点」をもって、情報収集をしていく。


  3. 2次情報をもとにフィルタリング
    情報収集した企業の中で、「自分にとって憧れの企業の基準」で見た場合に、まずまず納得できそうな企業をフィルタリングし、4以降の活動対象となる「一次情報収集対象企業」としてリスティングする。


  4. 自分分析を行い、「自分に向いた会社・職種」を評価できるような視点作りを行う
    憧れだけで会社選びをしては、就活にうまくいったとしてもすぐに会社が嫌になる、仕事がつまらなくなって、すぐに辞めたくなる可能性が高い。
    天職に就くには、憧れだけでなく、「自分に向いているか?」を探すことも大切。
    自分に向いている仕事を探すということは、「あなたを必要としている会社・仕事は何か?」を考えることにも繋がる。
    恋愛と同じように、求めるだけでなく、求められるという視点も大切になる。
    「自分の能力や価値感を等詳細に分析」し、「自分の強み」「弱み」として整理していく。


  5. 「一次情報収集対象企業」の一次情報収集
    1次情報とは、自分の目や耳、肌感覚を通して集める情報のこと。
    具体的には、インターンシップや、OG・OB訪問、会社説明会、企業の見学等を通して、人と触れあい、現場を見る事等を通して集めていく情報のこと。
    自分の能力・価値感等の強みを活かせる会社か?仕事か?という視点と、自分の能力・価値感等の弱みがあまり重要視されない会社か?仕事か?という視点で情報収集を行う。


  6. 最終フィルタリング
    5の情報収集の結果、どの企業、どの仕事が、自分を活かすことになるのか?を評価していく。
    自分の憧れという基準を満たし、自分の性格、能力、価値感を活かしてくれる企業こそ、「天職候補企業」になります。
    この天職候補に対して、自分をPRしていきましょう。


  7. 自己PR準備
    自己PRするに当たり、再度自己の整理を行っていく。自分が使える、自分の武器は全て洗い出していく。


  8. エントリーシート等、自己PRツール作成
    天職候補の各企業は、当然、あなたの何を求めているのか?が異なってくる。
    各企業は、「あなたの何を高く評価してくれそうなのか?」をしっかりと整理しておく必要がある。
    それぞれの会社別に、7で洗い出した武器の中で何が高い価値として評価されるのかを検討。
    各社に対して、同じような自己PRをしていっても、アピール力は弱くて当然。それぞれのニーズを考えた、エントリーシート等の自己プレゼン資料を作ることができれば、就活成功のチャンスは大きく広がる。


  9. テスト&面接
    7、8で、PRすべき「自分という商品の魅力」は明確になっているハズ。
    今度は、それを人事担当者、決定権者に上手に面接という場で上手にプレゼンし、「営業」していく必要がある。
    単に笑顔をふりまき、愛想をふるなどは誰でもやっている。「自分の魅力という商品」を相手の心に残るプレゼンが必要になってくる。


  10. 内定企業から、最終的に就職する企業を選定
    9までをきちんと行うと、いくつもの企業から内定がもらえる可能性が高い。
    内定をいくつもらっても、最終的に就職できる会社は1社のみ。後悔の残らない、選定が必要になってくる。





各ステップを行う際に、犯しやすいミス、うまくやるためのポイント等を明日からのブログでは整理していこうと思います。





「天職に恵まれるためにどんな就活をしていけばいいか?」をテーマにした
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就活中の人が気をつけるべき2つのブラック企業

今、就活中の人。来年、就活の人が気にするのが「ブラック企業」という言葉ではないでしょうか?

ブラック企業に入社したいと考えている人は誰もいないでしょう。

このブログのテーマ。「楽しさ」という視点から考えると、「ブラック企業」という言葉は2つの意味で考えていくことをお勧めします。





ブラック企業という言葉を最近、一般化し、監督署やハローワークも調べるようになったそうです。

ブラック企業:立ち入り調査、社名公表も





監督署やハローワークが言っているブラック企業とは、労働基準法等の法的にイリーガルなことをしている企業ということでしょう。

(これを、ここでは法的ブラック企業と呼ぶことにします。)







しかし、一般的にイリーガルなことをやっていない法令遵守企業でも、世間ではブラック企業とよく呼ばれています。

ブラック企業大賞」などで選ばれている企業などは、顧問弁護士さんなども雇えるような大企業。法的な部分はクリアしている会社が多いのではないでしょうか?

ブラック企業大賞のページ





こういうケースをみると多くの場合、「ブラック」という言葉は、法令遵守をしていればいいというわけではなさそうです。

働く側の立場からみると、法的ブラック企業はごく一部。法律には触れないブラック企業は沢山あるという見方なのでしょう。







例えば、過労死という問題があります。

過労死は、過度な労働時間働いたから、過労死になるかと言えばそうではないはずです。

月400時間働いた人間でも元気に仕事をしているというケースもよく見ますし、

逆に、月200時間程度しか働かないでも、過労死で死ぬ方もおられる。

性格に向いていない仕事、向いていない職場で、ストレスを極度に貯めながら働くと、法定労働時間レベルで働いたとしても過労死するケースもあると思うのです。

その事故を生み出した会社は、法的にブラック企業かといえば、そうではない。

しかし、亡くなられた方からみると当然、ブラック企業と感じるでしょう。

(このようなケースを主観的ブラック企業とここでは呼ぶことにします。)





難しいのは法的ブラック企業と異なり、主観的ブラック企業は、他の人にとっては十分に耐えることのできる会社であったりします。

逆に「理想の職場、会社だ」と言う人もいる点です。(ある人にとってはブラックでも、その会社や仕事が性格にあっているという人もいるのが現実です。逆に全ての人にとってハッピーな会社などは滅多にありません。)

例えば

  • そりの合わない上司からネチネチと嫌みを言われ続ける。
  • 会社の方針が納得できない。
  • 自分の苦手と感じる仕事(向かない仕事)ばかりを与えられる。
  • 自分は頑張っているのに、他の仲間と同じくらいにしか評価されない。

等々、本人とすれば耐える事のできないほどの「ブラック」と感じる理由がある。そんな主観的ブラック企業のほうが、法的ブラック企業よりも実際は多いと思うのです。

自分の個性や性格と相性の悪い職場、会社という意味での主観的ブラック企業で働くことで、悩み、苦しみ、退職する人が多いのです。





就活中の方は「法的ブラック企業」、世間で一般的に言われているブラック企業に気をつけるのも大切ですが、

「主観的ブラック企業」のほうが、より気をつける必要がある問題です。

これが分かっていないまま就職する人が多いので、大卒の3年以内の離職率が28%と、約3人に1人がせっかく苦労して就活したにも関わらず辞めてしまうことになってしまうことになるのではないでしょうか?





法的にはOKでも、あなたの性格、価値感にとってはダメ、許せないもの。





自分をしっかりと理解してもらい、法的にはOKでも、あなたにとってはNOな主観的ブラック企業に入らないようにしてください。

企業にとっても、あなたにとっても不幸を生み出すことになってしまいますから。



就活中の方向けに、ブラック企業ではなく「天職に恵まれるためにどんな就活をしていけばいいか?」をテーマにした
無料ネットセミナーを以下のページでやっていますので、こちらも参考にしてください。

http://www.venturmanagement.com/up-personal/index.html#tseminer

(このページでは、天職就活マニュアルもダウンロードできるようにしています。)

是非、ご活用ください。



このページ。テスト的に行っているので、いつ閉鎖するか分かりません。ご興味のある方は、お早めにチェックお願いします。

橋下問題を考える〜ブレる事を恐れて、チューニングを忘れるな

なかなか橋下維新の会代表の発言に対して、世の批判は収まらないようです。

私は昔から、主義主張的にも、橋下さんや石原さんに共感する部分が非常に強く、今回の発言に対しても「主張」的にはどこが間違っているのだろうか?と思う程です。

日経人文にに、13日〜16日までの、時間軸で発言の推移がのっています。
慰安婦問題などを巡る橋下氏の主な発言



私が橋下さんがマズイと思うのは
「ブレる事を恐れて、チューニングすることを忘れている」という事です。
特に、13日くらいの発言にはこの傾向が強く見られます。

ここ数年、発言や主張がブレる政治家が多く、それに対抗する形で橋下さんのブレずにハッキリと本音で自分の主張を訴えるというやり方が多くの支持を集めてきました。
今回も、13日の時点では、その延長線で「慰安婦問題」「沖縄問題」を発言されたと思うのです。
いつものように、彼の主張を支持する人達に対して。そして、それ以外の人達の多くから橋下さんが想像した以上に強いバッシングを受けることになった。


私は、主張は個人的にはそんなにバッシングをされるようなものではないと思っています。しかし、主張の仕方(発言)には大きな問題があったのではないかと思います。


それは本来、このように賛否がある問題に対して主張する場合、「心を動かしたい相手」に対してチューニングして話をするべきなのにそれがされていないと思うのです。
テレビのバラエティ番組なら、ただ自分の言いたい事だけをガンガン言ってもいいかもしれません。しかし、政治やビジネスというのは、自分に反論する人達をも心を動かし、行動させる必要がでてきます。
今回、「慰安婦問題」「沖縄問題」等を発言するにあたって、非常にセンシティブに反応する人達というのは、橋下さんにも想像がついたと思うのです。
例えば、売春を強要された経験のある人、無理に風俗で働かざる得なくなった人、レイプされた事がある人、日本兵に酷い目にあった人等々です。



私のような橋下さんの主張を支持するような人達に対しては彼がチューニングせずとも、橋下さんの意図は伝わります。
しかし、これらの人に対しては、彼らの心情を理解し、どのような言葉を使えば、彼らのような立場の人でも自分の主張を理解してくれるのだろうか?と慎重に考え、表現方法をチューニングしていく必要があったのではないでしょうか?私は主張が間違っていないことを考えると、橋下さんにはそれは可能だったのではないかと思うのです。
(16日の主張からは、それらの方に対してチューニングしようという思いが見られますが、彼らの理解を得るにはまだ不足しているようにも思えます。覆水盆に返らずというところもあるのかもしれません。)




今回の件で、私が学ばせて頂いたのは、
「どんなに主張が正しくても、それが伝わらなければ意味がない。
ブレた!と批判される事を恐れずに、自分の主張に最もセンシティブな人にチューニングする」配慮を忘れるな
ということでした。
(チューニングについては、「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」のダイジェスト版をお読み下さい。)



気の合う人、関係がうまくいく人、主張があう人にはチューニングなんていりません。
そうでない人にはチューニング力が必要になる。
それを身につけていろんな人の心を動かせるようになった人の事を「器の大きな人」ということになるのでしょうね。

人の心を動かすリーダーの超チューニング力

人の心を動かすリーダーの超チューニング力

「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」のダイジェスト版

今日は新著「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」のダイジェスト版を掲載します。

人の心を動かすリーダーの超チューニング力

人の心を動かすリーダーの超チューニング力


はじめに


あなたは、日々関わっている全ての人とうまくいっていますか?
苦手な人はいませんか?
思うように動いてくれない人、気持ちが通じない人はいませんか?
「問題社員」「かなり個性的社員」「アウトロー社員」となっている部下はいませんか?


新著「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」は、そんな人達への指導に苦慮しているマネジメント職の方を対象に、行動心理学に基づいた観点で部下のタイプ別に指導の考え方・接し方・導き方をアドバイスする一冊です。
このPDFは、そののダイジェスト版になっています。


マネジメント職向けに書いてはいますが、子育てや夫婦関係で悩まれている方にも役立つ内容になっていると思います。





1.「誠意を尽くせば分かって貰える」が通じないのはナゼ?


懸命に努力しても、誠意を持ってコミニケーションをとろうとしても、思うように相手が動いてくれないのはナゼでしょうか?
答えはシンプルです。


それはあなたと、相手のプロトコル(言葉・ルール等)が違っているからです。


英語しか話せないアメリカ人に対して、日本語で懸命に語りかけている姿を想像してもらえば分かりやすいと思います。
アメリカ人に日本語を話しても通じないのは分かるが「同じ日本人に日本語を話して、通じないなんてないだろう」と思われるかもしれません。
しかし性格が異なると、同じ言葉でも、あなたが考えている意味と、相手が捉えている意味が全く異なっている場合が多いのです。


例えば、「目標」という言葉を私達はビジネス用語でよく使います。全ての人が「目標」という言葉に対する捉え方は同じかと言えば違います。
例えば、「大言壮語とも思えるような大きな事にチャレンジする事に快感を感じる」という性格の上司の山田部長と、「地味なことでも、やると決めたことを一つずつ完璧に着実に実現していきたい!」という部下の前川さんの2人のケースで考えてみましょう。
山田部長は、目標という言葉を「目標とはチャレンジングなものでなければいけない。誰も越えたことがないような高いレベルのものでなければ目標とはいえない。」と捉えるでしょう。一方、前川さんは「目標を掲げたからには完璧に達成する責任がある。できもしないような目標をいい加減に立ててはいけない。」と捉えているでしょう。
同じ目標という言葉でも、相手の性格によって意味の捉え方が全く違うのです。


相手の性格を知り、どんなプロトコル使っているのか?をしっかりと知った上でなければ、同じ日本人でも日本語が通じなかったりする。これがトラブルを生み出す原因にもなってくるのです。


先の2人のケースのように、性格が異なる相手は使用しているプロトコルも違います。
しかしそのプロトコルの違いを、私達はつい無視してコミュニケートしようとしてしまう。結果、相手の真意をあなたは誤解し、相手はあなたの真意を誤解して受け取り、互いに期待とは異なる行動をとるという悪循環に陥ることになります。






2. 田中角栄に学ぶ、チューニング力の凄さ


世の中には、これらの悩みと無縁の「人の心を動かす達人」という方が存在します。彼らはこのプロトコルの違いを上手に乗り越えることができています。


例えば、田中角栄元総理などの話はその代表などではないでしょうか?大平元総理などは「田中とは一対一で会わずに複数で会うこと。一対一で会えば、必ず言うことを聞かされてしまう」と言うほど、人の心を動かす力が高かったようです。


気むずかしい政治家や官僚には、彼らのプロトコルに合わせて、難しい経済政策等をコンピュータ付きブルドーザーと言われるほどの能力を駆使し、数字を使って論理的に語り合う。そして自分を批判する敵まで関心させ、仲間にしていく。


一方、選挙区の田舎のおばぁちゃんに接する際は、彼女たちのプロトコルに合わせて、田んぼの泥水の中に革靴のまま入っていっていき、難しい話など一切せず、隣のおっちゃんのように気さくにおばぁちゃん達と冗談を言い合いながら、彼女たちの愚痴に耳を傾ける。相手の個性に合わせて様々に対応法を全く変えながら、異なるタイプの様々な人達を味方につけ、総理大臣にまでに登りつめたのです。


彼は自分のプロトコルに執着することなく、相手のプロトコルをしっかりと見抜き、相手のプロトコルに合わせて接し方を変えることで、様々な人の心を動かしてきたのです。
本書では、これを「チューニング力」と呼んでいます。
「自分のスタイルに固執せず、相手の個性に合わせて、対応法を少しずつ変えていく。」
という事です。


私達もこのチューニング力を全く持っていないかといえば、そうではありません。
あなたも、多くの相手にはこのチューニング力を発揮できているハズです。
ただ、苦手な相手、思うように動いてくれない相手、トラブルを抱えている相手、嫌いな相手を動かすだけのチューニング力までには高まっていないだけなのです


ではどうすれば、このチューニング力を更に高めることができるのでしょうか?




3. 天才の真似ってできるのか?凡人でも超チューニング力は身につくのか?


人は通常、「動物的なカン」により
・人のタイプをパターン分けし
・パターンに応じての対応法を整理し
・相手のパターンを見抜き、それに応じた対応法を変える
というチューニングの一連の行動を無意識に行っています。田中角栄元総理などは、超一流の動物的なカンによりこれが精緻に行われている。


動物的なカンを高めるというのは、現実、難しいものです。
では、それほど「動物的なカン」が優れていない私達がもっと「チューニング力」を高めるにはどうすればいいのでしょうか?
一般人である我々は、苦手な人、思うようにならない人に対しての悩みから開放されないまま生きていくしかないのでしょうか?


数十年前はそうだったのかもしれません。
しかし、今は違います。
動物的なカンのチカラ不足を補う方法として、心理学の成果を活用すれば、普通の人でも大幅にチューニング力をアップさせる事が分かってきました。
実際既に、臨床心理カウンセリングの現場ではこの活用は盛んに行われているのです。


具体的には、「人格適応論」という理論を活用するのです。






4.人格適応論の6適応タイプ。あなたのタイプは?


人格適応論は、人の性格を見極め、性格に合わせて信頼関係を構築する為の方法が体系化された心理学です。
人格適応論では、人の行動を6つの適応タイプに分類しています。それぞれの適応タイプは、生まれた時から持っており、更に乳幼児期に両親によって育まれ、さらに現在までの人生経験によって培われたものです。
このダイジェスト版では、6つの適応タイプについて代表的な特徴を紹介します。


➀哲学者型
(代表的性格特徴)
自分の心に引きこもり、空想や想像することが多い。一人きりを好み、他者に優しく思いやりがありますが、自分の欲求は後回しにしてしまいます。
〈代表的ポジティブな側面〉
黙々と働く、物静か、控え目
〈代表的ネガティブな特徴〉
コミュニケーション回避、黙る、あきらめる
(形成過程)
哲学者型は、養育者(親)が子どものことに心を砕く余裕が無かったために、親が当てにならなかったという養育環境で発達します


➁革命家型
(代表的性格特徴)
自分に利益になると思うと懸命に頑張ってくれる。チャレンジ精神が旺盛。
〈代表的ポジティブな側面〉
行動力がある、活動的、リーダーシップが強い
〈代表的ネガティブな特徴〉
優位に立とうとする、バカにする、目先だけを見た言動
(形成過程)
革命家型は、子どもが何かを望む前に、親が先回りして、子どもが望むと親が想像したものを与えるという養育環境で発達します。


➂任侠型
(代表的性格特徴)
自分の考えに固執し保守的で、自己管理を好み、敏感で明瞭な考えを持っています。
〈代表的ポジティブな側面〉
明晰な考え、緻密さ、注意深い
〈代表的ネガティブな特徴〉
誇張する、用心し過ぎ行動しない、疑い深い
(形成過程) 
任侠型は、同じようにふるまったとしても、ある時は受容的、ある時は拒否的であったという一貫性のない養育環境で発達します。


➃官僚型
(代表的性格特徴)
あらゆる出来事に責任を持とうとします。相手から認められるために完全にやろうと努力します。
〈代表的ポジティブな側面〉
責任感、良心的、明晰な考え
〈代表的ネガティブな特徴〉
こだわる、言い訳がましい、他者に批判的
(形成過程) 
官僚型は、子どもの存在そのものよりも、何かを出来たことを認められ、物事の達成を強調される養育環境で発達します。


➄発明家型
(代表的性格特徴)
好きか嫌いかのどちらかで反応します。
〈代表的ポジティブな側面〉
楽しいことなら懸命に行う、楽しい・笑う、人付き合いが上手
〈代表的ネガティブな特徴〉
やるべきことをやらない、不満を言う、人のせいにする
(形成過程) 
発明家型は、「ああしろ、こうしろ」と支配的・指示的に子どもをコントロールしようとする養育環境で発達します。


コンシェルジュ
(代表的性格特徴)
周囲の人の気持ちに敏感で、人を喜ばせようとします。
〈ポジティブな側面〉
優しい、思いやりがある、親密な関わりを持つ
〈代表的ネガティブな特徴〉
感情的になる(泣く、責める)、不過剰な気遣いをする
(形成過程)
コンシェルジュ型は、子どもにかわいらしさや優しさを求める養育環境で発達します。


適応タイプは、一つだけでなく、複数該当する人もいるかもしれません。
あなたは、どの適応タイプに該当するでしょうか?
あなたの苦手な人はどの適応タイプに該当するでしょうか?
適応タイプが分かると、どうチューニングすると部下の心を動かし、より深い信頼関係を築き、彼を活かすことができるかが見えてきます。


本書の方では、あなたや、苦手な人がどんなタイプかをもっと実践的に分析できるように、更に詳細なタイプ別の性格特徴や、タイプ別の能力特徴も紹介しています。





5.部下の心を動かす為に必要な3つのチューニング力


適応タイプが分かったら、次に必要なことは、適応タイプに合わせてチューニングするという事です。
チューニングは対象者と目的により、チューニングすべき事は異なります。例えば
+皆さんのパートナー(彼氏、彼女、旦那様、奥様)とより良い関係を目指す
→パートナーの適応タイプを見抜き、それに合わせコミニケーション法、日々の接し方をチューニングする。
+営業マンが顧客にチューニングし売上アップを目指す
→ 顧客の適応タイプを見抜き、それに合わせて営業トーク、アプローチ法、お勧めする商品をチューニングする。
+部下が上司や同僚にチューニングをし、より生産的な関係を目指す
等です。

「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」は、部下の心を動かしもっと高い生産性を実現する事を目指すことがテーマなので、部下の適応タイプに合わせてリーダーが行うべき3つのチューニング法に絞って紹介しています。


1. 部下の性格を活かすマネジメント法をチューニングする (マネジメントチューニング)
2. 部下の性格に合わせてやる気を引き出す方法をチューニングする (モチベーションチューニング)
3. 部下の性格に合わせて仕事の割り当てをチューニングする (仕事と能力チューニング)
このダイジェスト版では、そのうちの一つマネジメントチューニングをご紹介しましょう。


一つめの「部下の性格を活かすマネジメント法をチューニングする」とは、部下の適正タイプに合わせてマネジメント業務のやり方を調整していくことです。
どの会社にも共通する、リーダーがやるべきマネジメント業務を5つに分けると以下のようになります。
1. 部下と目標を共有する (目標を与える・目標を部下と作る)
2. 部下と計画を共有する (計画を与える、計画を部下と作る)
3. 部下の仕事のチェック・レビューを行う
4. 部下の教育を行う
5. 部下に日常業務の指示・命令を行う


この5つの業務は、どの部下に対してもワンパターンで行ってはうまくいきません。部下の性格に合わせてやり方を、少しずつチューニングしていくべき業務ということです。
例えば本屋さんに行けば、5の「指示命令」について書かれた本が沢山並んでいます。そこには沢山の原理原則が書かれていると思います。
しかしその多くは、全ての人に共通して使う事のできる原理原則ではないのです。



6.人を動かす成功の秘訣〜カンタン!あなたの成功法、常識を捨てること。

例えば、「コンシェルジュ型の部下」と「革命家型の部下」への指示命令の与え方を考えてみましょう。


周囲の人の気持ちに敏感で、人を喜ばせようとする「コンシェルジュ型の部下」は優しく、思いやりがあり、上司とも親密な関わりを持ちたいという欲求が強いタイプ。このタイプに指示命令する際は、
上司から受け入れられているかを非常に気にするので・・・
*単刀直入に「○○してくれ!」とトップダウン的な指示命令よりも、「○○をやってもらおうと考えているのだが、○○をやることについて君はどう思う?」と気持ちを聞きながら指示する方が効果的。メールなどで指示命令を行う際も、後で「あのメールの意味は分かった。うまくできると思う?」などとフォローを入れることが大切になる。


一方、チャレンジ精神が旺盛で、自分に利益になると思うと懸命に頑張ってくれる「革命家型の部下」は、行動力があり、活動的で、リーダーシップが強いタイプ。
このタイプに指示する際は、
簡潔明瞭、制限を抑えた指示命令を求める。だから・・・
*「○○しなさい」「○○をしてくれ!」と明瞭に「やるべきこと」と「目的」だけを単刀直入にを指示命令することが効果的。
コンシェルジュ型の部下と違い「君はどう思う?」などと意見を聞く必要はない。本題とは逸れた気遣いは「余計で無駄なこと」ととられ逆効果になる。


このように適応タイプ別に、効果的な「指示・命令法」は全く逆と言える程違ってきます。
2つの適応タイプが上司部下の関係だったらと想像してみて下さい。上司が「革命家型の理想の指示・命令」をしても、コンシェルジュ型の部下から理解されない事は容易に想像できるでしょう。


あなたにもきっと「理想の指示・命令」があるはずです。しかしあなたの「理想の指示・命令」をしたからといって、部下の心に響くわけではないということです。
部下が求める「理想の指示・命令」をしてやらなければ部下の心は動きません。

相手の心を動かそうとすれば、他の4つのマネジメント業務についても「自分の常識」「自分が好むやり方」を一部捨て、相手の適応タイプに応じてチューニングしていく必要があるのです。


あなたは、苦手な相手の適応タイプに効果的なマネジメント法をご存じでしょうか?
これが分からないから、うまくチューニングができないのではないでしょうか?
ある意味これさえ分かれば、どんな人のマネジメントもできるハズなのです。


本書の方では、あなたがマネジメントチューニングするために必要な、6つの適応タイプ別に「どんなマネジメント法」を行えばいいか?を詳細に紹介しています。


更に、あなたがもっと効果的にモチベーションチューニング、仕事と能力チューニングを行えるように
* 6つの適応タイプ別に、どんなモチベーション法が効果的か?
* 6つの適応タイプ別に、性格的にどんな(仕事の)能力的な特色があるか?
も詳細に紹介しています。


本書を学ぶことで、相手を6つの適応タイプで分析できるようになり、苦手な部下でさえ、タイプに応じてどうチューニングをしていけばいいかが分かります。是非、あなたのチューニング力アップの為に、本書をご一読頂くことをお勧めします。



終わりに

ここまでのダイジェスト版を読まれ、もっと「チューニング力」について詳しく知りたいと思われたら、是非お近くの書店にて
「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」(C&R研究所 刊)
のご購入を検討ください。(アマゾンでのご注文はコチラになります。)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863541252/favre21hatena-22/

最後まで、読んで頂きありがとうございました。


又、リーダーに対するだけでなく、セールスマン向けにも「チューニング力」アップに関するセミナー、研修等を弊社では行っております。ご興味のある方は、以下のページでお問い合わせ下さい。
http://www.venturmanagement.com/toiawase.html



(参考資料)

「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」(C&R研究所 刊)<目次>

●第1章 人の心を動かすチューニング力を磨く

●第2章 チューニング力不足が生み出す問題社員

●第3章 チューニング力の基となる「人格適応論」

●第4章 マネジメントチューニング力を磨く

●第5章 モチベーションチューニング力を磨く

●第6章 仕事と能力チューニング力を磨く

●第7章 もっと深くチューニング力を応用しよう