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橋下問題を考える〜ブレる事を恐れて、チューニングを忘れるな

なかなか橋下維新の会代表の発言に対して、世の批判は収まらないようです。

私は昔から、主義主張的にも、橋下さんや石原さんに共感する部分が非常に強く、今回の発言に対しても「主張」的にはどこが間違っているのだろうか?と思う程です。

日経人文にに、13日〜16日までの、時間軸で発言の推移がのっています。
慰安婦問題などを巡る橋下氏の主な発言



私が橋下さんがマズイと思うのは
「ブレる事を恐れて、チューニングすることを忘れている」という事です。
特に、13日くらいの発言にはこの傾向が強く見られます。

ここ数年、発言や主張がブレる政治家が多く、それに対抗する形で橋下さんのブレずにハッキリと本音で自分の主張を訴えるというやり方が多くの支持を集めてきました。
今回も、13日の時点では、その延長線で「慰安婦問題」「沖縄問題」を発言されたと思うのです。
いつものように、彼の主張を支持する人達に対して。そして、それ以外の人達の多くから橋下さんが想像した以上に強いバッシングを受けることになった。


私は、主張は個人的にはそんなにバッシングをされるようなものではないと思っています。しかし、主張の仕方(発言)には大きな問題があったのではないかと思います。


それは本来、このように賛否がある問題に対して主張する場合、「心を動かしたい相手」に対してチューニングして話をするべきなのにそれがされていないと思うのです。
テレビのバラエティ番組なら、ただ自分の言いたい事だけをガンガン言ってもいいかもしれません。しかし、政治やビジネスというのは、自分に反論する人達をも心を動かし、行動させる必要がでてきます。
今回、「慰安婦問題」「沖縄問題」等を発言するにあたって、非常にセンシティブに反応する人達というのは、橋下さんにも想像がついたと思うのです。
例えば、売春を強要された経験のある人、無理に風俗で働かざる得なくなった人、レイプされた事がある人、日本兵に酷い目にあった人等々です。



私のような橋下さんの主張を支持するような人達に対しては彼がチューニングせずとも、橋下さんの意図は伝わります。
しかし、これらの人に対しては、彼らの心情を理解し、どのような言葉を使えば、彼らのような立場の人でも自分の主張を理解してくれるのだろうか?と慎重に考え、表現方法をチューニングしていく必要があったのではないでしょうか?私は主張が間違っていないことを考えると、橋下さんにはそれは可能だったのではないかと思うのです。
(16日の主張からは、それらの方に対してチューニングしようという思いが見られますが、彼らの理解を得るにはまだ不足しているようにも思えます。覆水盆に返らずというところもあるのかもしれません。)




今回の件で、私が学ばせて頂いたのは、
「どんなに主張が正しくても、それが伝わらなければ意味がない。
ブレた!と批判される事を恐れずに、自分の主張に最もセンシティブな人にチューニングする」配慮を忘れるな
ということでした。
(チューニングについては、「人の心を動かすリーダーの超チューニング力」のダイジェスト版をお読み下さい。)



気の合う人、関係がうまくいく人、主張があう人にはチューニングなんていりません。
そうでない人にはチューニング力が必要になる。
それを身につけていろんな人の心を動かせるようになった人の事を「器の大きな人」ということになるのでしょうね。

人の心を動かすリーダーの超チューニング力

人の心を動かすリーダーの超チューニング力