顰蹙(ひんしゅく)は金を出してでも買え〜人生を考える際の戦略視点
前回の一流編集者に学ぶ!一流の人と信頼関係を作るにはに続いて、幻冬社の見上社長の本を読んで学んだことについてまとめてみました。
ブクマもパットしないので、この本について触れるのはもうやめようと思ったのですが、自分のためにまとめてみました。
- 作者: 見城徹
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2007/02/21
- メディア: 単行本
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- 伝説を作る仕事をする
- 当たり前のことをコツコツやっているだけでは、急成長はできない。
急成長には、「伝説」が必要になる。伝説ができると、他人が流布してくれる状況になる。他人が流布してくれる状況になると、自分以上にかってに成長軌道に入っていく。
もちろん、「当たり前のこと」では伝説にはならないので、「戦略的に伝説となるほどの行為(仕事)=極端に誰かに喜んで貰える、かって誰もやらなかったようなエクセレントな仕事」を行っていくしかない。
- 当たり前のことをコツコツやっているだけでは、急成長はできない。
- 顰蹙(ひんしゅく)は金を出してでも買え
- 伝説とは、「顰蹙を買う」ことから始まります。
「差別化ポイントを作る」とか、「ブルーオーシャンを作る」とかいうコンサルタントが使いそうな理性的なレベルではなく、「顰蹙を買う!」という野性的で荒々しい、他人の感情をカッとさせる程のレベル。「誰かの顰蹙を買う」ような仕事ができてこそ、戦略的仕事だということ。この言葉、とっても気に入っています。
顰蹙を買えば、敵も増える。影口もたたかれる。仲間はずれにもなる。初めてのことだから、失敗するリスクも大きい。これらのことを考えると、「顰蹙を買うようなこと」をやろうということはモチベーションが下がり足がすくんでしまうような話です。ある意味、足がすくむような話でなければ、今の時代、グーンと伸びるような戦略にならないのだ!と見上さんは言いたいのかもしれません。
常識的なことをしている限り、誰からも顰蹙など買わない。所謂、仲間内のルールを壊すことで、顰蹙を買うことになる。
・業界内のルール
・仲間内のルール
・一部の顧客とのルール
しかし、ベンチャーという事から言えば、「壊す」ことでしか「存在価値」はなかったりする。「壊す」ことがなければ、既存のプレイヤーだけで市場は十分だからだ。「新しく出ていくモノが無謀をやらなくて一体何が変わるのだろうか?」ということになるのでしょう。(例えばユニクロなんか、衣料業界においては大顰蹙企業だったりする。)
業界にはびこる「無謀な常識・ルール」を壊すには、それ以上の無謀なことを行うこと。「かってなかったこと」「誰もかってやらなかったこと」にこだわり、周りからの「顰蹙」を買うことを快とするような感覚が必要なのでしょう。
しかし、これは、ベンチャーだけでなく、今では大企業でさえ、この視点が大事なのかもしれません。「右肩上がりの業績に安住すれば、必ず敗者になる。 今だからこそ、全ての結果を葬り去って、新たなッ場所へ旅立たなくてはならない。 危険な方向へ身をよじらせて走らなければならない。」という見上さんの言葉は、全ての企業に当てはまる時代なのではないでしょうか?
自分の戦略を「誰かの顰蹙を買う話なのか?」という視点で見直してみましょう。その顰蹙が大きければ、大きいほど、チャンスも大きな話になる顰蹙も買わない話だと、平凡すぎるということであり、戦略としてはNGということになる。(それをやったところで伝説にはならないということ)
あなたは、誰かの顰蹙を買っているでしょうか?誰からも好かれているということであれば、ヤバイのかもしれません。
- 伝説とは、「顰蹙を買う」ことから始まります。
- 「ぞいつと仕事をすれば、売れるに決まっている!」という前提から出発できる人を口説き落とす
- 私達は、つい「寄ってきてくれる相手」と仕事をしようとします。しかし、見上さんは違います。「角川」という名前で寄ってくる相手とあえて仕事をしなかった。そのような人と仕事をしたのであれば、頑張っても他の社員よりチョイ上の平凡な仕事しかできない。そうではなく、「この人と仕事をすれば絶対に売れる!いいものが作れる!」という人を選んで、その人を徹底的に口説こうとする。「この人と仕事をしたのなら、絶対に成功する人」としか仕事をしないというスタンスが普通とは違います。
ある有名なコンサルタントが言っていた話なのですが、「私がコンサルティングする企業は100%成功します。そのコツは、絶対に100%成功すると感じる経営者以外とは仕事をしないからです。」と言った話を思い出します。
「来る人」を待つのではなく、戦略的に「誰と組んで仕事をするのなら、絶対にうまくいくのか?」という視点でターゲットを選んで、その人をパートナーにする為に、一流編集者に学ぶ!一流の人と信頼関係を作るにはの方法で、口説き落とすのです。
- 私達は、つい「寄ってきてくれる相手」と仕事をしようとします。しかし、見上さんは違います。「角川」という名前で寄ってくる相手とあえて仕事をしなかった。そのような人と仕事をしたのであれば、頑張っても他の社員よりチョイ上の平凡な仕事しかできない。そうではなく、「この人と仕事をすれば絶対に売れる!いいものが作れる!」という人を選んで、その人を徹底的に口説こうとする。「この人と仕事をしたのなら、絶対に成功する人」としか仕事をしないというスタンスが普通とは違います。
- 総花的なことは一切しないで、ブレイクするものに思い切って大きく賭ける
- 3人の法則
- どんな世界でも、大家の3人に対して必死に食らいついて、その3人に可愛がられると道が開けてくるそうです。惚れた大家の3人にあらゆる手段を近づいていく。
それと、自分の目で見て、絶対に凄くなると思う若手3人を押さえる。
そうすれば、真ん中は、向こうからついてくるそうです。
これは、あらゆる業界で使える、応用が効く方法ではないでしょうか?
例えば、時計屋を開くのであれば、ロレックスなどの大手3社のモノを置ける状態を作り、若いブランドでこれから来ると思われる会社3社を置ける状態をあらゆる手段を使って作るなんていう事が、成功する時計屋の戦略だったりするのでしょう。
この事をやれるには、「その人が作った、商品(作品)が、自分が好きで好きでたまらない」という状態が必要。メチャ好きという状態でなければ、ちょっとの失敗ですぐ挫折してしまう。しかし好きであれば、どんな努力もできる。
- どんな世界でも、大家の3人に対して必死に食らいついて、その3人に可愛がられると道が開けてくるそうです。惚れた大家の3人にあらゆる手段を近づいていく。
- 偽物でもできること・・「本物をプロデュース」すること
- 自分が本物と言えるほどの能力がなくても、「本物」の人をプロデュースする仕事はできる。
「本物」であれば、絶対に開花できるかといえば決してそうではない。開花するには様々な条件が必要になる。見上さんは、その条件作りをお手伝いして「本物が開花する為のプロデュース」をされている。
自分が本物といえる程の能力を持たない人の為の、重要な戦略的視点ではないでしょうか?
- 自分が本物と言えるほどの能力がなくても、「本物」の人をプロデュースする仕事はできる。
- 「自分の感動したものを、人にも感動してもらいたい!」という使命感
- 「顰蹙を買う」ということは、勇気のいることです。勇気は、「俺が○○をしなければ」という使命感がなければ出てきません。
見上さんのような本の場合、「自分が読んで感動したモノを、人にも感動してもらいたい。絶対に埋もれさせてはいけない。多くの人に、同じ感動を味わわせないと、モッタイナイ。」これが俺の使命だという感覚が、失敗して大損するかもしれない、敵を作るかもしれない、うらまれるかもしれないという不安を乗り越えさせ、行動に駆り立てる原動力になっている。
私達も「自分の感動したものを、人にも感動してもらいたい!」という使命感を強く持つことが、戦略以前にスタートとして必要になるのでしょうね。(このブログもそんなものにしていきたいと思います。)
- 「顰蹙を買う」ということは、勇気のいることです。勇気は、「俺が○○をしなければ」という使命感がなければ出てきません。
- 徹底して臆病になる
- 見上さんは、大胆不敵な人のように思えますが、実は、たいへん臆病な人だそうです。いつもウジウジ悩んでいるそうです。だから、徹底してウジウジ悩んで、悪いことを想像し、最悪の事態に備えての対策を徹底して練るそうです。そして、悩んだ末に、GOと決断をしたら、後を振り向かず突き進んでいけるそうです。
もうこれ以上悩むことができないほど、最悪の事態を想定して、徹底してマイナス思考に陥って、ウジウジ臆病になる。決してプラス思考の人が大胆になれるのではなく、マイナス思考だからホントに大胆な戦略がとれるということもあるのではないでしょうか?
- 見上さんは、大胆不敵な人のように思えますが、実は、たいへん臆病な人だそうです。いつもウジウジ悩んでいるそうです。だから、徹底してウジウジ悩んで、悪いことを想像し、最悪の事態に備えての対策を徹底して練るそうです。そして、悩んだ末に、GOと決断をしたら、後を振り向かず突き進んでいけるそうです。