モチベーションは楽しさ創造から

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ワークライフバランスとは、単なる時間のバランスなのか?

ワークライフバランスという言葉は、社会的にはほとんど浸透していないそうです。

「ワーク・ライフ・バランス」って?名前も内容も浸透せず : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


 仕事と生活の調和を意味する「ワーク・ライフ・バランス」に関し、9割近い人が内容を知らないことが内閣府世論調査で分かった。

一方、こういうデータもあるそうです。

一方、「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活」のかかわり方では、「家庭生活を優先したい」が29・9%(昨年27・7%)と最も多く、次いで「仕事と家庭生活をともに優先したい」が26・3%(同27・7%)。「仕事を優先したい」は5・3%(同11・2%)と昨年から大幅に減ったが、現状認識では「仕事を優先している」が22・2%(同27・7%)で、希望と現実のギャップも浮き彫りとなった。「

ワークライフバランスを取りたいというよりも、ライフを優先させたいという事なのでしょうか?充実したライフを過ごせないという事で、離職する人も多いと聞きます。ワークライフバランスが取れた生き方、ライフを重視した生き方とは可能なのでしょうか?





私は、ワークライフバランスが取れた生き方とは可能だと思います。ただし、一般的に言われているような、ワークライフバランスの取り方では難しいとも思っています。





一般的なワークライフバランスの考えた方は、非常に短期的な捉え方です。一日24時間のワークライフバランスを取ろうとする考え方です。寝る時間、生活時間を除けば、16時間。この時間をワークライフバランスを取ろうとすれば、8時間づつという事になるのでしょう。(休日等がありますから、平日の働く時間はそれよりも多くはなると思いますが・・)





働く時期が、22〜60才まであるとして、その毎日をワークバランスの取れた1日にしていくのは不可能だと思うのです。短期的視点で、目の前にある24時間のワークライフバランスを取ろうとすると失敗すると思うのです。





その理由の第1は、仕事は、自分のペースでできないということ。相手があります。給料を払ってくれる雇用主、顧客、社会が存在します。どんな仕事に就こうが、彼らの要求に合わせて仕事を行っていく必要があります。(私達が、社長になろうが同じ事です。)





彼ら顧客は、「お金を払っている」という立場から、働き手の都合などは考えてくれません。(私達が顧客の立場の時も、働き手の都合などを考えないのと同じです。)「トラブルが起こったから、すぐに来い!」とか、「明日までに何とか納めろ」などと無理とも思える要求をしてきます。その顧客の都合に合わせるには、こちらのライフワークバランスを崩していくしかありません。





私も、ワークライフバランスをとても大切にしています。充実した仕事をやり、かつ自分の生活も楽しむ、家族との大事な時間を過ごす。この両立ができてこそ、充実した人生だと思っており、そのバランスは大事にしています。





私自身のワークライフバランスの考え方は、いくつかの軸で考えています。

  1. ワークライフバランスは時間で考えないで、充実度で考える
    ワークライフバランスを、ワーク時間とライフ時間のバランスであるという定義もあるかとは思います。私の中でのワークライフバランスは、ワークの充実度と、ライフの充実度のバランスだと思っています。


    時間があれば、充実したライフが過ごせるかと言えば違います。時間はいくらあっても、自分がやりたい事ができなければ充実もしないでしょう。いつも追われているようにプライベートな時間を過ごしても、リラックスできないでしょう。短い時間でも、自分がやりたい事(例えば趣味)が全部でき、ホントにリラックスできる時間や楽しい時間、家族や友人との暖かい関係を感じる事ができる時間ををどれだけ持てたのかという事が大事だと思うのです。


    これらライフの充実度は、ライフの時間量だけで決まるワケではありません。例えば、一泊二日の旅行に海水浴に行くとします。これを海の日になど行くとしたら、どうでしょう。海に行くのも渋滞に巻き込まれ、浜辺には人が多くて、ストレスが多い2日間になるでしょう。しかし、海の日の前々日くらいに海水浴に行けばどうでしょう。渋滞に巻き込まれることもなく、浜辺でものんびり過ごせて、リラックスでき、めいいっぱい楽しめる充実した時間を過ごす事ができる。


    同じ時間を使っても、充実度は違ってきます。ダラダラとライフの時間があっても、それほど嬉しい事ではありません。かえってストレスが貯まってきます。「生」をムダにしているだけで終わってしまいます。肝心なのは単なるライフの時間の長さよりも、充実したライフの時間の長さだと思うのです。それを満足できるまで取ることが、ワークライフバランスだと思うのです。充実したライフの時間を過ごすのは、案外、工夫が必要になるものです。主体的に生きなければ、充実したライフの時間も過ごせないのではないでしょうか?
  2. ワークライフバランスは、一生で考える
    ワークライフバランスを短期で考えるのは無理がある事は、前に説明しました。人生というロングスパンで、ワークライフバランスは考えるべき話ではないでしょうか?一生の中で、「ワーク中心の時期」があったり、「ライフ中心の時期」がある。それを自分で選択していく。そうする事で、ワークライフバランスは保つ事ができると思うのです。


    例えば、仕事を覚え初めの時期に、ワークライフバランスなどという事で、平均的な時間しか仕事をしなければ、どうなるでしょう?仕事は、ある一定レベルの技術まで達する事で、初めて黒字仕事ができるようになります。一定レベル未満の技術では赤字仕事です。赤字期間が短いと、黒字仕事が多くなるという事ですから、一生で稼ぐ金は大きくなるのです。

    充実したライフを送ろうとすれば、戦略的に「あえて、短期のワークライフバランスを自ら壊す」決意を行う必要があると思うのです。自ら崩したワークライフバランスが、長期的なライフワークバランスを生み出すのではないでしょうか?(ただし、誰かから無理矢理壊されたと感じるような形ではうまくいかないと思います。)

    長期的にワークライフバランスを取ろうとすれば、戦略性がとても大事になってくるのです。誰か(会社や上司、環境等)に頼っても、ワークライフバランスは得ることはできず、自分で勝ち取るしかないのではないでしょうか?自分の人生ですからね。