モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

腐るな!競争の決め手は能力だけではない。

先日、15年ぶりに友人と会いました。

彼と「昔の上司」について話をしていました。





当時の上司は、「モーレツ時代の営業部長」という感じの人。まさに鬼でした。

今でも、その上司から「怒鳴りつけられていた仕事」に関しては、トラウマになっています。





「○○さん分の提案書、書いたか?」

「いや、まだ昨日行ったばかりですから・・」(当時のコンサル会社の提案書はA4 50P位の量。そんなにすぐに書けません)

「何、ふざけるな!××君だったら、もう仕上がっているでぇ。グズグズせんと、徹夜してでも書け。このアホが・・・」

と怒鳴られたり、



「今日、営業の状態は、どうだった?」

「今日は、提案がボツになって、見込み客は1件もありませんでした。」

「何〜!お前、仕事してんのか?遊んでるのか?1件の見込み客がデキルまでは、帰ってくるな!この役立たず。」

社内でのその上司の声があまりにヒドイので、女性社員は、上司が部下にレビューをしている際は、他の電話を「申し訳ございません。後でかけ直しますので」と言っていたくらい、大きな声で怒鳴っていました。





また、こんな事もありました。

私は当時、オシャレに関心があり、スーツもサラリーマンが着ているタイプでなく、ちょっとオシャレな感じのモノを着ていたのですが、それが上司は気に入りませんでした。

「小林君。そんなスーツ着てるから、売れないんだ。その髪型もオカシイ。今から、スリーピースを買いに行くぞ。(当時、オッさんが着ているようなスーツ)。それから、床屋に行って、パンチパーマをかけに行くぞ。パンチパーマにでもすれば、君の童顔も、ちょっとは年取って見えるようになる。そんな童顔なのにそんな髪型やから、社長達もバカにして話を聞かないんだ」

と怒鳴っていました。(結局、スーツとシャツは買い換えて、パンチパーマだけはお願いして勘弁してもらいました。)





会社に電話をして、それがその上司に回されると、心臓がバクバクして、縮み上がっていたのを思い出しました。今では、まさにパワハラ上司。後1年、その上司がいたら、精神的にオカシクなっていたかもしれません。





私も、メチャ怒鳴られていたのですが、私も比較にならない程、怒鳴られていたAさんがいました。

まぁ、一日中、私よりヒドク怒鳴られている。怒鳴られすぎて、もう、ほとんど病気のように見えました。

当然、そんな状態なので、結果も出ない。数年後、彼は、コンサルティングの仕事から、別の事業部に左遷されることになりました。





上司の話で盛り上がったときに思い出したので、「Aさんはどうしている?」と、友人と尋ねると、意外な答えが返ってきました。

「Aさんは、別の事業部で現在、常務になっているよ。信じられないよね。あの当時いた、他の切れ者達は、大した話になっていないが、Aさんは、40代で上場企業の常務だよ。能力的には、他に優れていた人はいたけど、出世頭はAさんだもんな。不思議だよね。」





当時、Aさんより優れていた人が同期に3人ほどいた。同期の3人は、今、思ってもカミソリのように頭が切れるタイプでした。リーダーシップも凄くありました。営業でも、大きな企業からのコンサルティングをドンドン新規受注するし、コンサルティングで大きな結果も残す。当時の私にとっては、憧れの人達でした。他から見ても、この3人の将来は明るい未来が待っているのだろうと思えるものでした。Aさんとは、この3人の能力(素質)の違いは明らかでした。だからAさんに比べて、彼らの方が2ランクくらい当時は出世していました。しかし、15年後は全く違って、Aさんは大逆転。





一つは、Aさんが左遷された会社が急成長したというラッキーもあったと思います。そして、左遷されたけど、腐らず、コツコツ仕事に取り組まれたのでしょう。パワハラ上司から得た体験も、大きな教訓にされたのでしょう。それが大逆転につながった。





「どうしても、私達は短期的視点で物事を捉えがちになります。だけど、実際には人生長いものです。戦略的視点をもって、目の前の仕事に励む。能力のなさ、ヒドイ上司、環境の悪さに腐らずに、コツコツやっていく事だなぁ。」と、改めて痛感する出来事でした。