モチベーションは楽しさ創造から

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効率の追求が非効率を生む。情報との出会いを大事にしていますか?

「夢中の法則」という本を読みました。

夢中になるとはどのような事なのか?夢中になる条件とは?などがまとめてある本。この本は、「学習」という事について、改めて考えるキッカケになりました。
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私がまず面白かったのが、

唯一夢中になるという体験が訪れるのは、自分がまだ記憶していない事柄を前にしていて、かつ脳を柔らかくすれば記憶できそうな刺激に囲まれている場合だけだ

という定義の部分。「知らない事でかつ、記憶するがそれほど難しそうに感じない情報」であれば、夢中になる確率が高くなるという事ですね。学習教材を選ぶ際の基準にもなるかもしれません。

次に、夢中になる事の効用という事で、

経験には、なかなか覚えられない数学の公式のように、何十回と「覚える努力」をしても覚えられないものもあれば、とても感動する映画のように、たった1度で細かなプロットまでも頭に入ってしまうものもある。この不思議な違いの鍵を握るのが「夢中になれるかどうか」だと考えられる

映画を見ている時のように、我を忘れ、注意を集中する事で、自分の感情を刺激し、映画の内容が長期記憶に残るという事になるのでしょう。また、逆に数式が覚えられないのは、数式に夢中になっておらず、注意散漫で、感情も刺激されないので、なかなか長期記憶に残らないという事になるのでしょう。





夢中になった瞬間の情報吸収力の高まりを考えると、私達の学習においても、「夢中になれる瞬間」が大事になります。自分が「夢中になれる瞬間」を見逃さず、その際に、一気に吸収していく事が、学習のポイントになってくるのではないでしょうか?では、私達はどんな時に夢中になるのでしょうか?

基本的に1度でも読んだり、見たりした映画に、2度と同じように興奮するのが難しくなるところだ。

映画館に行って、偶然、オモシロイ映画に出会って夢中で見ます。その際の夢中度と、その映画を再放送やレンタルDVDを借りてきて観る際の夢中度は全く違いますよね。最初、観たときは時が経つのも忘れるくらいに集中しているけど、2度目になると、、極端になると、「何で前、観たときは、あんなに面白かったんだろう?」なんて感じてしまいます。





「夢中になれる瞬間」は、「最初に情報」に出会った時だと言えるのかもしれません。本を最初に読んだ時、ブログで情報を最初に知ったとき。その時が、「最も夢中になっている瞬間」。





最近のトレンドは、本の速読やブログの斜め読みなど、「情報をいかに早く処理するか?」にばかり関心が向いています。一冊の本を何分で読むのか?とか、一日どれだけのエントリをチェックしているか等々。確かに情報処理スピードは大事だとは思うのですが、この「夢中の法則」を読んで、その為に犠牲になっているものを改めて気づきました。





情報処理スピードばかりに目が向き、「大事な情報との最初の出会いを疎かにしていないか?」という事です。情報処理スピードを重視し、本の枝葉末節を無視していく。そんな読み方もあると思うのですが、「これは!」と感じる本などは、じっくり、丁寧に読み込むことが大事なのでしょう。

「新しい情報」との出会い、その際の感動を大切にする。

  • 「新しい情報」を知れば、徹底して、自分の頭で考えてみる。
  • 「新しい情報」に出会えば、すぐに自分に当てはめてみて、具体化して考えてみる。
  • その情報から、今何ができるかを考えてみる。
  • 「新しい情報」を自分が知っている情報と組み合わせた一般法則を考えてみる。

そんな「熟読」(自分への咀嚼)が大事になっていくのではないでしょうか?



一度情報に触れてしまうと、「同じような情報に出会うと、また同じ話」と私達が感じてしまいます。例えばセミナーに行き、初めて「TA手法」を勉強したとします。その際は、夢中になって学習できると思うのです。しかし、その後、ブログでTA手法について書いてある記事を読むと、最初に感じた感動は薄れてしまい、「あっ。また同じ話かよ」と思ってしまい、頭に入ってこないのです。





ホントは、最初の学習の際には聞き逃している内容があるのかもしれないのに、もう夢中になれなかったりします。最初に情報と出会った瞬間、その感動を大事にし、どれだけ真剣にその情報と向き合うのか?自分の頭をフル活用するのか?「情報との最初の出会い」をもっと大切にすべきなのでしょう。





一期一会という言葉があります。人と人との出会いを、一生に一度しか出会えない大切なものとして大事にしていくという事ですよね。同じ人と接するのは、これからも何度も会うかもしれませんが、もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で人には接しなさい」という千利休の言葉です。





実は、これは人との出会いだけではなく、「情報」との出会いもそうではないでしょうか?「情報」とのファーストインパクトを大事にする。「情報との出会いの際の感動」をエネルギーにして学習する事が、最も効果的な学習につながる気がします。


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