モチベーションは楽しさ創造から

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秋葉原殺傷事件のテレビ報道をみて感じること


しつこいようですが昨日に引き続き、秋葉原の無差別殺傷事件についてのエントリ。

事件を報じるテレビ局が、「犯人は、被害者達の人生や痛みがイメージできなかったんでしょうね」等とよく言っています。犯人のイメージ力の欠如を避難しているわけですが、テレビ曲なども人の事は言えないのではないかと思ってしまいます。





テレビ局自体が、「テレビを見ている視聴者の姿がイメージできているのか?」ということに疑問を持つような報道が目に付きます。





今回のような殺傷事件。確かに、事件の背景となる事実を報道するのも大事でしょう。私のような一般視聴者の野次馬根性を満たしてやる情報提供も、視聴率アップの為には大事なのかもしれません。





しかし、免許事業者として、国から、貴重な資産である電波の利用を許可をもらっている事業者ならば、もっと大事な事に留意して、報道していく必要があるのではないでしょうか?





それは、「自分達が作っている番組を、加藤予備軍がたくさん見ている」という事です。加藤予備軍がワイドショーやニュースを喜びながら、見ているという事をイメージしておかなければならないという事です。





それは、加藤と同じような年齢の人かもしれないし、子供かもしれません。まだ、「やりたいなぁ」という気持ちレベルかもしれませんし、「明日やろう」と思っているヤツかもしれません。そんな奴らが、一般の視聴者に混じって見ているという現実をしっかり、イメージする必要がテレビ局にはあるのではないでしょうか?





それがイメージできるのであれば。加藤が使ったサバイバルナイフの特性や、犯人の刺し方の特色などを報道する事はできないと思うのです。野次馬のような一般視聴者だけしかテレビを見ていないのであれば、「ふーん。酷いことそするもんだ」で話が終わるかもしれません。しかし、第2の加藤にとってはそれだけでは済まないのです。「ああやれば、カンタンに確実にたくさんの人を殺せるんだ」という気持ちにさせていくのではないでしょうか?





このような事件の際に、テレビ局を始め、報道機関の第1の使命は、「野次馬的な私のような一般視聴者の興味本位のニーズを満足させる情報提供を行うのではなく、第2の加藤になりそうな人物に「やらないでおこう」と思いとどまらせるような情報を提供していくこと」ではないかとおもうのです。





みのもんたさんが、昨日の朝、「彼をこのような反抗に駆り立てたのは何でしょうか?」と言っていたのですが、マスコミの池田小学校事件の報道や、茨城の無差別殺人事件の報道も無関係ではないと思います。関係がなかったとしても、加藤に「あんな事はやめよう」と思わせる事ができなかったことは事実です。(もちろん、マスコミにそれだけの力があるのかという議論もあるかとは思いますが)





もちろん、このような事件の背景となる昨日のエントリで述べたような格差問題等の社会的背景もきちんと検証する必要があると思います。しかし、それは事件が落ち着いてきて、事実関係がはっきりした後に、ゆっくりと報道していけばいいことだと思うのです。事件が起きて数日の、興奮した状態で検証していっても、表面的な話で終わって、いつも同じような結論になるだけです。





事件が起きて、すぐに報道すべきことは、「第2の加藤にを思いとどまらせる情報を提供すること」。これが公共の財産である電波を付託されているテレビ局が行う使命ではないのでしょうか?





その為には、彼の犯行の手口などをおどろおどろしく報道するのではなく、被害者の悲しみ、被害者の周りの悲しみ、彼の両親の悲しみ等の彼の犯行によって失ったモノをもっと報道すべきではないでしょうか?おろどおどろしい手口を報道しても、第2の加藤予備軍にとっては、「ヒーロー映画」を見ているのと同じ状況なのでしょうから・・





TV局も含め、私達ももっと、どんな情報を報道すれば、「第2の加藤予備軍」を引き留めることができるのかを、真剣に考えていくべきではないでしょうか?




PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」これからも応援よろしくお願いいたします。
めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術

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