モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

ドーパミン型モチベーションで能力を最大に発揮する!

人は、痛みを避けようとし、快楽を得ようとする。前回はその痛みを中心にしたノルアドレナリン型モチベーションについて説明していった。今回は、ドーパミン型モチベーションについてである。

ドーパミンは、気持ちがいい時に出てくる脳内物質である。

  • ・大好きなケーキを食べている時
  • ・友人達との楽しい会話
  • ・充実している仕事をしている時

いろんな快楽の体験を行っている時に出てくる。ドーパミンが出てくると「学習強化」機能が働くのだドーパミンを発生させた行動を「もっとやりたい!」という気持ちにさせていく。だから、ある仕事でドーパミンが発生すると、給料や上司の目の為に働くという事ではなく、その仕事がやりたいから働くという状況になっていくのである。

ただ、この部分はノルアドレナリンほど急激なスピードが期待できない。その行動で、何度かドーパミンを発生させるという体験がなければ、「学習強化」機能が働かないのだ。しかし、これは長期的に効果があるし、その副作用も少ない。

即効性を求めると、ノルアドレナリン型モチベーションに私達は走ってしまう。しかし、その時は良くても長期的に考えれば、不幸な結果をもたらす可能性が高くなる。21世紀の管理職は、もうノルアドレナリン刺激型のモチベーションから卒業していく必要があるのだ。ドーパミンを発生させる事でのモチベーションスタイルへの変更を真剣に検討していかねばらならいのではないだろうか?頑張る事が難しいのはこの本能に逆行しているから。頑張るという発想が、「痛みを覚悟して、それを我慢して乗り越えていくぞ!」という事だから。


これからのリーダーの最大の仕事は何か?担当する組織の「仕事を楽しくする」事!それが最高のモチベーションだ!それが最高のリーダーの仕事ではないだろうか?


私たちの脳の構造は、快楽を感じるとドーパミンという物質が脳内に発生します。例えば、甘い物が好きな人であればチョコレートを口にするとドーパミンが発生します。このドーパミンが発生すると、その原因となった行動をもう一回行おうと思うのです。もう一口チョコレートを食べてしまうのです。ドーパミンを何度も発生させた行動に対して、人は中毒になっていきます。(脳の学習強化の仕組み)

仕事を楽しんでいる人は、この脳の仕組みを上手に利用しています。仕事が楽しくなる。ドーパミンがでる。更に仕事がしたくなる。他人から見た凄い努力も、本人にとってみれば、楽しくてたまらない事なのです。上手なリーダーは、褒めること、達成感を感じさせることで部下の脳にドーパミンを発生させていたりします。

仕事が楽しい人は「快楽を得ようとする」本能に基づき、どんどん仕事にのめり込んでいきます。だから成果も出てくるのです。そして、また楽しくなるという善循環になるのです。脳の仕組みに従って仕事をすれば苦労も少なく、結果が出ていくのです。

私は学生の頃まで水泳が全くダメで、25メートル泳ぐのが精一杯でした。そんな状況でしたから、学校の先生は徹底的に指してくれるのですが、なかなか上手にならずに逆にドンドン水泳がイヤでイヤでたまらないものになっていきました。水泳大会が近づくと夏なのに、なぜか熱が出るほどでした。

それが10年ほど前に、ダイエットの為にスポーツジムに通い始めました。最初はプールで歩いていたのですが、退屈でしたので、ちょっと泳いでみました。すると当然泳げません。しかし、スポーツジムには学校の先生もいませんので、それで注意されるワケではありません。少しずつ自分のペースで泳ぎ始めると、25メートルが泳げ、50メートルが泳げるようになりました。

「俺もできるじゃん!」脳が少しずつ泳ぐ事に快感を感じ始めたのです。調子に乗った私はドンドン距離を自分で伸ばして泳ぎ始めました。今では1キロ泳ぐのも何ともありません。同じ水泳で、同じ私がやっているのですが、脳が苦痛と思うか、快楽と思うのかで能力向上や成果が全く違うのです。


頑張ろうと苦痛の面から仕事をとらえるのか?それを楽しもうと、楽しむ工夫を行い、快楽の面から仕事をとらえるかで、大きく成果が違ってくるのです。仕事を頑張ろうとすれば、一時的に頑張って乗り越えることができたとしても、脳の仕組みによりそれは長続きしません。一方、仕事を楽しくする事ができれば、脳の自動操縦機能が成功へ自然に導いてくれるのです。
頑張る発想をやめ、仕事を楽しみ、ドーパミン型モチベーションを身につけませんか?

お勧めモチベーションエントリー:米国で進行するROWEという名の労働革命

経営者倶楽部:米国で進行するROWEという名の労働革命というエントリー
アメリカでは、日本が忘れかけてきたモチベーションアップを追求している企業が増えていますよね。
いかに、充実して社員に働いて貰うか、楽しく働いて貰うかという試みの一つとしてROWEという面白い雇用体系も生まれています。研究の価値は多いにあります。

ROWEの会社では、職場にいる必要はありません。タイムカードもないし、勤務時間帯も決まっていない。出席しなければならない会議もありません。携帯電話、PDA、パソコンなどの先端技術のおかげで、「事務所」はすべて自分のカバンの中に入ってしまうわけですから。

お勧めモチベーションエントリー:「習慣」はいつの間にか習慣になっている

シゴタノ:「習慣」はいつの間にか習慣になっているより

習慣化をどう図るかは重要なモチベーションアップのテーマです。
よい習慣を身につけるためのヒントになりますね。
「習慣化するぞ!」と力むより、かえって何気なく習慣化していく事がコツなのかもしれません。

最近私は思うのですが、「習慣」を作ったり脱したりするには、覚えていないというような心理状態でやるのが、最善なのではないかという気がするんです。初めはこれは、自分の特殊事情かと思っていたのですが、どうも、たとえば禁煙に成功した父に「心がけたこと」を尋ねてみても、「覚えていない。ただ、やめた気がする」といったところなのです。