モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

「体験の場」というチャンスを得る為の習慣

「体験の場」というチャンスを得る為の習慣

私の属している組織のITコーディネータの集まりで、

ITコーディネータとしてプロとしてやっていくには、実績が必要だ。実績を上げるには、仕事を上達する必要がある。上達するには、経験の場が必要だ。経験する場を何とかしてくれないだろうか?」という相談がありました。



よく、「仕事が上達するカギは経験。」という言葉を聞きます。

確かに、本を読んだり、人の話を聞くだけでは分からないことが、経験をすると分かることが多数あります。

「やってみて、初めて分かること」があるからです。

そのような意味で、相談をされたと思うのです。





確かに、「経験をしなければ、仕事は上達をしない」とは思うのですが、「体験の場」を得るということはカンタンではありません。

普通、なかなか「体験の場というチャンスは、が与えられないからです。





例えば、私の仕事。コンサルティングの仕事で考えてみましょう。

クライアントは、高い費用を払ってコンサルティングの仕事を依頼します。コンサルティング会社を信頼していてというよりも、担当するコンサルタントを信頼して依頼をしていくことになります。そのような状況で、若い人に任せる仕事は、「資料をまとめたり」とか、「報告書を作成したり」とかいう部分が中心となってしまいます。ホントに難しい、クライアントの社員の説得であるとか、戦略を立案する会議をリードするとかいう部分の仕事は、なかな任すことができません。クライアントがなかなか許してくれないからです。(クライアントの立場に立つと、高い費用を払って、相手の社員教育の手伝いなんかデキルかという気持ちは当然のこと)





そうなると、若い人は、なかなか「体験の場」が積むことができない。しかし、実際には、「体験できるチャンス」を数多く得る人と、そうでない人がいます。もちろん、どんな上司や友人等に恵まれたかでも「体験の場」が与えられるかは違います。今まで、多くのできる人と普通の人の違いを見てきたのですが、その違いから考えると、「体験できる場」を得ることができる人は、「アウトプット量」が違うということです。今の環境(上司、友人、顧客、制度)に愚痴らずに、アウトプットしようとするということです。





「アウトプット体験」とは、自分の頭で考えてアウトプットするということ。具体的には、学んだこと、体験をしたことをじっくり考え、図解にしてみたり、ノートにまとめてみたり、ブログにまとめてみたり、講演(誰かにスピーチをしてみたり)、実際に自分でロールプレイングをして体を動かしてみたりして、外部に発信をすること。頭の見える化です。できることの見える化です。







体験の場がなくても、本を読んだり、人の話を聞いた後、アウトプットしようとすると、体験をするのと同じように、本の内容などを自分の頭で消化しようとする。消化しようとすると、疑問がわいてくる。疑問が沸いてくる中で、自分なりの考えがうまれてくる。そして、それを発表することで、他人の意見を聞くことができ、誤った部分に気づくことができます。



そして、「自分の頭」(ノウハウ、経験、学んだこと、考え)を外に発信していくこと。他の人は、自分の頭の1%程度も分かってくれていないはず。それを発信してみる。どんなヤツかという事を知ってくれると、「体験する場」を与えてくれる人も現れてきます。「体験する場」を与える立場から考えれば、「相手の頭の見える化」ができない人に、失敗することが許されない重要な体験ほど、カンタンに与えるワケにはいかないのです。





私が相談された人へアドバイスしたのは、「経験の場」を待つことを辞めること。

今の環境でも、「上達する為の場」は創造できると思うのです。本を読んだり、学んだら、必ずノートにまとめる。まとめた自分のノウハウ、学んだことをブログで発信する。無料でどこかで話をする。今までもらった名刺をもとに、メールマガジンで学んだことを発信する。PODCASTを作り、自分で発信をする。こんなことは、誰だって、その気になればできる話です。





そのようにアウトプットする習慣がついてくれば、自分の中でノウハウの行間が理解できてきます。ノウハウが定着していきます。発信していくことで、あなたの実力が外部の人が知ってくれます。あなたのノウハウ、知識、脳が、他人から見える化される状況ができます。そうなれば、「体験の場」を与えてくれる人がでてきます。





「体験の場」が欲しいのなら、まず、自分のできることをする。アウトプットする習慣をつけることが、大事なのではないでしょうか。





もちろん、体験する場を得るだけで、仕事が上達するかというとそういうワケではないと思います。

体験をするにしても、ただ、ボーっと体験をするだけでは、仕事は上達しません。

・この仕事のポイントはどこか?

・やる手順は?

・ミスしやすい部分は?

などを体験しながら、或いは体験した後に、自分で整理していくことでチカラはついていく。体験を通じて学んだことをアウトプットすることが不可欠です。

そのような意味で、アウトプットする習慣は、体験の場ができてからも、早いスピードで仕事を覚えることができる一つの武器になっていくのではないでしょうか?