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中村俊輔から学ぶ 「個人の戦略」の考え方



昨日に続いて、中村俊輔選手の 「察知力」について。この本で学んだ事をまとめたいと思います。

この本で学んだ事は、「察知力、壁、引き出し、個人の戦略」の大きく4つについて書かれた本だと感じました。

察知力 (幻冬舎新書)

察知力 (幻冬舎新書)

この本を要約すると、

「自分がやりたい夢(戦略)を実現していこうとすれば、どれだけ多くの引き出しを持っているかがポイントになる。



引き出しを持っている人間しかチャンスから選ばれない。その為に、常にチャンスに備えて引き出しを準備しておかなければならない。



その引き出しは、壁を乗り越える過程により生まれて来る。壁に出会うまで待つのでは遅すぎる。夢から想定して、新しい壁を自ら先手を打って創造していくものである。



察知力をつけていき、壁を創造し、乗り越えていく必要がある。」といった4つ関係性が述べられています。



まずは、この本で学んだ「個人戦略編」について紹介。ホントは今日のエントリで全部紹介しようと思ったのですが、かなりのボリュームになってしまいましたので、残りは、「察知力編」「壁編」「引き出し編」は明日以降でご紹介。






個人の戦略作りについて、この本では

  • 何を幸せと考えて追い続けるのか?
  • 何を仕事として選ぶか
  • その中でどう能力向上を果たしていくか?
  • どう組織内での存在価値を高めていくか?

という4つの視点で、ヒントが整理されていると思います。





まず、何を幸せと考えて追い続ける必要があるのかという視点。

目標や夢は一つではない。現状を察知し、軌道修正をし何度も繰り返していけばいい。



結果が出た、欲しいものが手に入った、夢が叶ったから成功ではないということ。成功か失敗かは誰にも決められない。どんな環境や立場で100%力を発揮できれば、成功に繋がる。甘えず、「これでいいだろう」と思わずに、「手を抜かすに全力を出しきった」と毎日過ごせること、厳しい現実の中で自分を知り、手を抜くことなく懸命に生きていくことが大事。





得るものによって成功が決まるのではなく、「今、死んでも悔いはない」と思えるほど全力を出しきった人生が、成功ではないだろうか?」という事を中村選手は教えてくれているのではないでしょうか?







次に、全力を出しきる領域、つまり何を仕事として選ぶかという視点。

趣味を仕事にするか、仕事を趣味にしよう。今の仕事を趣味、特技にしていく事が上達の近道。趣味であれば、プライベートの時間でさえ、情報収集しようとするからです。そんな仕事を選ばなければ、全力を出しきる事ができないでしょうしね。







3つめが、その中でどう能力向上を図っていくかという視点

個人の能力向上戦略を考えた場合、「特技を磨く」というパターンと、全てを平均点にするという方法がある。しかし、最終的に目指す方向は、特技の引き出しの数を増やして、レーダーチャートで言えば、全てを平均以上にしていくという事を目指す必要がある。





その能力向上を考えようとする際の第1のポイントは、環境選び。「未来の自分」「なりたい自分」を想定し、その為に必要な環境を選ぶ必要がある。決して、「今がイヤだから環境を変えたい」という現実逃避から環境を選んではいけない。「今日の練習で手を抜いたら明日から試合に出られないかもしれない」と危機感を感じるほどの激しい競争のある環境を選んだ方が、自分の成長に役立つことになるという意味でしょう。



2つ目のポイントは、地に足をつけた能力向上を行うこと。能力向上を行おうとする場合、どうしても新しい能力向上にばかり目がいき、今まで築いてきたものを疎かにしてしまう場合がある。「今までやってきたこと」と「今やれること」をしっかりとやった上で、それに肉付けをしていくというイメージで、新しい挑戦を行っていく事が大事。





3つ目のポイントは、不遇の時代の過ごし方。、趣味と感じれる仕事についたとしても、不遇な環境に陥る時は、絶対にある。そんな時、拗ねて、嘆いていていると、趣味のような仕事でさえ、嫌いになる。しかし、その過ごし方次第で、成長はできる。「こんな仕事やってられないよ」と思うより、横目で先輩や上司の仕事を見ながら、彼らの仕事のルールや流れを観察しながら、何をすべきなのか、何をしちゃいけないんだを考えるようにする。つまらないと思うような仕事をさせられた時こそ、大きく成長できるキッカケがある。



4つ目のポイントは、年をとっても大事にされる能力を戦略的につけていくこと。年をとっても生き残れる選手とは、生き抜く為の術を知っており、引き出しの数が多く、強い精神力、闘争心、統率力がある選手。ビジネスの世界でも同じではないでしょうか?







4つ目が、どう組織の中で存在価値を高めていくのかという視点



自分を成長させるには、上司に認めて貰い、評価を受ける事が大事。評価を受けるには、上司のの言われたことだけを行っていても評価は得ることはできない。「びっくりさせる何か」を行う必要がある。上司に怒られないように仕事をするだけでは成長できない。基礎が出来上がったら、多少の強引さが必要になる。





また、組織の存在価値を高めていこうとする際に、働く同僚達との関係も大事になってくる。自分がやりたい仕事をしようと思えば、周りとの人間関係作りと、個人の能力向上の時間の確保の両立が不可欠。どちらが欠けてもうまくいかない。自分がやりたいことをやれる状況を作るには、相手を知り良好な人間関係を維持しながらも、自分の事を理解して貰う工夫が大事になる。






どれも、含蓄に富んだヒントだと思います。