中村俊輔から学んだ「察知力、壁、引き出し」
中村俊輔から学んだ「察知力、壁、引き出し」
昨日、一昨日に続いて、中村俊輔の 「察知力」について。
- 作者: 中村俊輔
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/05/01
- メディア: 新書
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壁について
<壁の先にあるもの>
イヤだと感じる「壁」でも、逃げないで飛び込んでいけば、何か得るものがある。壁を越えれば、また、引き出しが増える。
がむしゃらに壁に向かって努力すれば、当たって砕けたとしても、その後が何か違ってくる
<壁に出会った際の心構え>
現実から逃げずに「壁がないとイヤ。常に追われるくらいがちょうどいい。」という心構えを持つ事が大事になる。現実を直視して、「それじゃどうすればよいか?」を考えつつける勇気を持.つ。
その際、あまり悲壮感を持つのではなく
「難しい状況にぶち当たり、失敗しても気にする事はない。壁が見つかっただけだ。足りないものがあれば、それを埋めるだけでいい。壁(課題)を見つける事ができることができれば、失敗は糧になる。」
という、前向きな気持ちで、壁に向き合っていった方が、勇気が出てくる。
<壁とは何か>
壁は、3種類の壁がある。
- 現実の壁
- 失敗を生み出した壁
- 未来に向けた壁
まず、壁を発見する。そうすれば、後は乗り越えるだけでいい。
<壁の発見>
- 現実の壁を発見する為に
- 物事が起こるには原因がある。思い通りに進まないのなら、原因を察知し、解決の糸口を、見つけだせばいい。
- 物事が起こるには原因がある。思い通りに進まないのなら、原因を察知し、解決の糸口を、見つけだせばいい。
- 失敗を生み出した壁を発見する為に
- 勇気を持って、失敗を恐れずにチャレンジし続けよう。そうすれば、「今の成功」は得られないかもしれないが、「未来の成功を得るチケット」を手に入れる事ができる。「未来の成功を得るチケット」が「壁」だ。
敗戦から得るものはある。歯が立たないと思うような失敗でさえも、「壁」が見つかった事になる。
どんな大きな失敗でも、長い目で見れば失敗ではない。瞬間的には失敗かもしれないが、次に活かすことができれば、それは失敗ではない。失敗にならないように、その中から「壁」を見つける事ができればよいのだ。それを活かして必死に頑張れば、それは未来の成功に繋がる。
- 勇気を持って、失敗を恐れずにチャレンジし続けよう。そうすれば、「今の成功」は得られないかもしれないが、「未来の成功を得るチケット」を手に入れる事ができる。「未来の成功を得るチケット」が「壁」だ。
- 未来に向けた壁を発見する為に
- 壁を乗り越えた時の態度がとても重要になる。現状に満足すると痛い目に遭う。「置いて行かれちゃう」という危機感を常に持つ必要がある。
壁が見えるときは、壁を乗り越えるだけに集中すればいい。問題は、壁を乗り越えたとき、壁が見えなくなった時。その時に、安心していたらアウト。その時に、真価が問われる。そういう時、必ずそこにある壁を必死に探す為に、察知しようとする事が大事になるのだ。
いつも未来や先を見て、周囲を見て、空気を読んで、自分に足りないもの(壁)は何かを察知して、準備する。未来を察知し、必要な壁を探す。ガムシャラにやるだけではダメで、「未来を想定し、課題を見つけて、考える」事を怠ってはいけない。
「壁があると落ち着く。」というメンタリティ。まさに、「パラノイアだけが生き残る」という感覚ではないでしょうか?
- 壁を乗り越えた時の態度がとても重要になる。現状に満足すると痛い目に遭う。「置いて行かれちゃう」という危機感を常に持つ必要がある。
<乗り越え方>
- 不遇という壁の乗り越え方
- 自分が不遇の時は、誰でも、やることがなくて、、悪いことばかりを考えてしまい、ふさぎ込んでしまう。しかし、そこで腐っては時間がもったいない。誰かを悪者にして終わらせるのではなく、未来の糧にする為に、自分が足りないものを考える。不遇に陥った原因をしっかり考え、次に向けて準備をする事が大事になる。何でもプラスに持っていこうと努力すれば、結構うまくいくものだ。
その為には、結果を求める事を一旦やめて、「楽しもう」と思う事が大事。「楽しく仕事をしよう」という気持ちになると、新鮮なパワーが出てくるようになる。
上司から不当な評価を受けている時に、上司を嫌っても始まらない。カラ元気でもいいから、毎日、元気に明るく振る舞うようにする。フレッシュなオーラを出すようにする。上司の目につくように。今、目の前の仕事を精一杯にやる。干されている時は、誰でも気持ちが落ち込む。そういうときこそ、踏ん張らなくちゃいけない。落ち込んで、腐ってしまっては、オーラも消えてしまい、存在感も薄れてしまい、上司からの評価が落ちていく事になる。
難しい状況に置かれた時、いかに自分の力を証明するかが問われている。逃げ腰になったり、プレッシャーに押し潰されたらお終いだ。
- 自分が不遇の時は、誰でも、やることがなくて、、悪いことばかりを考えてしまい、ふさぎ込んでしまう。しかし、そこで腐っては時間がもったいない。誰かを悪者にして終わらせるのではなく、未来の糧にする為に、自分が足りないものを考える。不遇に陥った原因をしっかり考え、次に向けて準備をする事が大事になる。何でもプラスに持っていこうと努力すれば、結構うまくいくものだ。
- 高すぎると感じるような壁の乗り越え方
- 高すぎると感じるような壁でも、考えていけば、必ず乗り越える事ができる。
高いレベルに行けば行くほど、高い壁が現れる。壁が出てくるのを察知し、準備を行っておく。ただがむしゃらに仕事をしていても意味がない。察知力を使い、壁を見つけ、それをクリアしていく為の準備していく事が大事。
高い壁であれば、それに階段をつけていき、その階段を一つずつ登っていく。「今週はこんな事ができるようになろう」とテーマ設定をし、練習をする。テーマをクリアして達成感を味わい、次のテーマにまたチャレンジしていく。そうする事が、単調な仕事を楽しくしていく事にも繋がる。
勉強にしても同じ。漫然と勉強をするのではなく、未来の壁、現在の壁をを想定しながら、どうやればそれを乗り越えるだろうかというテーマを作り、自己啓発に当たる事が大事になってくる。
- 高すぎると感じるような壁でも、考えていけば、必ず乗り越える事ができる。
- 理不尽な壁に出会ったとき
- 理不尽で解決できない壁も現実には存在する。別の道を探すのも一つの手ではある。しかし、基本的に自分は、その壁に立ち向かう。その方が得るものが大きいから。
引き出しについて
次に引き出しについて。
<引き出しとは何か?>
引き出しとは、積み重ねた知識と経験により生まれた「対応力」。「使うことができる引き出し」とは、 今、使う事ができる過去の経験と、今持っている技術」のこと。
どれだけ、使える引き出しの数を持っているかが、未来の可能性にも繋がってくる。たくさんの引き出しがあれば、選べる未来の選択肢の数が増えていく事になる。引き出しの数が少なければ、選べる未来は少なくなる。良い未来を得ようとすれば、「引き出し」をどう増やすかを考えていく必要がある。
引き出しの数は、未来にだけ影響するのではなく、現在の成功にも役立つ事になる。たくさんの引き出しがある人は、余裕を持って仕事をする事ができる。「たくさんの引き出し」を持っている事が、自分への自信を生み出し、プレッシャーを和らげてくれるからだ。
自分が作る事が可能な「引き出しの数」は無限大にある。苦手だと思っていた事、イヤな事だと思っていた事も、チャレンジしていくうちに「引き出し」にしていく事ができる。
そのような、まだ開けていない引き出し、錆びている引き出しをどんどん開けていく。「使える引き出し」を増やしていく事が、年を取ればとるほど、重要になる。(フリーキックが得意という事だけでは生き残れなくなってくるのだ。)
<引き出しの増やし方>
引き出しの増やし方の基本は、「壁」の克服と、「経験」の数。しかし、それだけでは不十分である。合わせて、「考える」「悩む」という作業を合わせて行う必要がある。
・未来に起こる次のシーンをイメージし、体験を未来にどう活かすか?
・足りない事をどう補い、できたことをどう磨いていくか
経験するだけでなく、これらの事を考え続ける事、悩み続ける事で引き出しは増えていくのである。
引き出しを増やす経験とは、
・自分の現在のレベルより、上のレベルの経験 (歯が立たないという試練が壁を気づかせてくれる)
・日々の仕事を、考え続けるという経験
・仕事を干されている時(普段できない観察という経験ができる)
・納得ができない仕事を、上から押しつけられた経験
・上司からの無理と感じる要求に応えた経験
・他人に負けた経験(違うタイプの人材から、自分にないものを学ぶ。
悩むことが引き出しを作る。考え続ける事が引き出しを作る。「壁」を克服し、経験を積むと「引き出し」が増え、自然に体が動くようになる。しかし、それまでは考え続けなければいけない。
最後に、察知力。引き出しを増やそうとする際も、壁を乗り越えていく際も、必要になるのが察知力。
察知力について
<察知力とは>
「細かい事を感じるか、考えるかで、人の成長は違ってくる。何も考えないでサッカーをやっていても巧くはならない。」と中村選手が、最も大切にしているのが、この察知力です。人が成長をする為に欠かすことができない能力であり、目標や夢を叶えたいと思うのなら、磨くべき力でもあります。察知力はは、磨いていこうと思えば、年齢により衰えたりしません。経験を積んだ分、判断スピードや質は向上する。年をとればとるほど、考える力を使い、空気を読み、察知できる能力は磨く事ができます。
察知するとは、
- 空気を察知する
- 人の心を察知する(相手を思いやり)
- 未来を察知する
- 次に行われる仕事を察知する
- 現実を察知する
- 壁(うまくいかない原因、解決すべき課題)を察知する
- 目標に到達する為の方法を察知する
- 変化している周囲の動きを察知する
以上の事を察知して、以下の事につなげていく事であります。
- 次の仕事を行う
- 人とコミニケーションを行う
- 未来への準備を行う
- トレーニングを行う
- 新しいテーマ設定を行う
<察知力の磨き方>
この本では、日記を使った磨き方が紹介されています。この部分は、また機会があれば、ご紹介していきます。