モチベーションは楽しさ創造から

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起業を成功させる6ポイント リストラ後6畳で1億売り上げた社長から学んだ事

「自らを背水の陣に追い込むこと」は、大きなモチベーションを生み出します。

改めて、昨日、パネルディスカッション(主催 クリエイションコア福岡  共催 独立行政法人中小企業基盤整備機構 社団法人筑紫法人会)で話をさせて頂いた社長さんより、学ばせて頂きました。





パネルディスカッションでお相手の社長さんは、ザクロ屋の田 中 公 一社長。 

ネットショップだけで、それも「ザクロ」だけで月商2500万を超えているそうです。

昨日、お会いする迄、正直、「ザクロ」なんて全く知らなかったので、まずは、この売上に驚きました。ザクロでこんなに売れるんだって。



SOHOにこだわる田中さんは、最初の頃は、自宅マンションの6畳で1億の売上を上げるという事を目標に頑張られていたそうです。その達成をキッカケに、今は、そのマンションを事務所専用にしているそうです。



いくつか、田中さんの話から勉強になった事、特に、学ぶべきと思った姿勢、ライフハックについてまとめてみました。(ネットショップテクニックも勉強になったのですが、このブログの趣旨と違いますので、割愛させてもらいます。)

  1. 「背水の陣」という気持ちで仕事を始める
    重病で入院された後、会社復帰直後にリストラ勧告を受けたことが、田中社長のビジネスのキッカケ。
    どうせやるなら、自分でSOHOを起こしたいという事から、以前から興味のあるザクロに目を付けてビジネスをスタートされたそうです。


    「ザクロという地味な商品で、ネット販売をするという、当時で考えたら、非常にリスクのありそうな戦略に迷いはありませんでしたか?」と私は質問してみました。
    「当時は仕入ルートも、お金もなかった。売る商品としては、ザクロに惚れていた。お金もないんで、販売する方法もネットしかない。とにかく6ヶ月集中してやろう。1年間で月商100万円にいかなかったら辞める」と背水の陣の気持ちで、ネットショップをスタートされたそうです。


    「自分にはもう戻れる所はない。とにかくこれで結果を出すしかないんだから」と決意する。迷うことなく、決めた道に全力投球した人が、独立して成功する人ではないでしょうか?逆にうまくいかない人は、「迷う道」を残している人。

    「退路」を絶つ事で、人のモチベーションは大きく違ってくるし、迷いなく活動に集中できるのではないでしょうか?
  2. 最初の6ヶ月間に全力で取り組み、結果を出す
    ネットショップスタートがまだ、今のように普及していない2001年。とにかく、最初の6ヶ月間で結果を出す」という事で仕事に全力投球をしていったそうです。結果、1年後に月商100万達成の目標が8ヶ月後に達成したそうです。


    モチベーションの視点から考えても、この最初の6ヶ月に結果を絶対に出すという事はポイントだと思います。結果を出す事により、達成感を感じる。、そして、もっとやりたくなるというサイクルを6ヶ月以内に作る。(私は3ヶ月以内に「小さな達成感」でも感じる結果を出すことが大事だと思っています。性格が我慢強くないですから)

    そして、結果を出そうとすれば、「最初はボチボチ」とか「まずは様子を見ながら」とかいう「とりあえず」思考では、結果はでません。

    全ての物事には「閾値」が存在します。「閾値」を乗り越えるには、「結果が出ない砂を噛むような努力」が必要になる。それを短期間で終わらせるには、自分の持てる資源を6ヶ月に全力投球して、まず結果を出し、モメンタムを作る。この事が起業成功の為には不可欠だと思います。


  3. 「やるべきだ」と思える仕事を全て書き出す
    田中さんが凄いと思ったのが、その6ヶ月間の仕事の仕方。
    まずやったのが、ネットの勉強会や本で勉強した「ネットショップ成功のためにやるべき事」、例えばSEO対策で「メタタグを作る」等を細かく全てタスク化したそうです。


    それを各月に割り振って、壁にそれを貼り付けて、「今月はこれをする!」とタスクを明確にし、その達成に全力を注いだそうです。
    部屋中が「タスクを書いた紙」で埋め尽くされるほどの「やるべき事」があったそうです。


    「全力を出す」という事が抽象的ではないですよね。具体的にタスク化して、ホントにこれ1ヶ月でできるのかなと思えるほど、「やる事」を明確にしていく。私も、このやり方をお勧めしているのですが、実際に、やっている人はほとんどいません。


    抽象的にやることを決めたとしても、全力など出せないのです。全力を出そうとすれば、具体的にやるべき事をタスク化し、書き出す。そして、その達成だけに向けて、迷いをすて、集中していく。 


    具体的なタスクまで「やる事」を決めておかないと、「これからどうしよう」とか、「どうでもいいもの」「考えても仕方がないもの」に取り越し苦労等で時間を浪費してしまい、力を発揮できないまま終わってしまう人にるのです。
  4. 戦略思考を持つ
    田中さんのショップは、「ザクロ」オンリー。ターゲットも「不妊に悩んでいる人」のみだそうです。
    話を聞くまで、そんなマーケットがあるという事も私は知りませんでした。そんなニッチ(スキマ分野)です。


    これのオンリーワン企業になる。この分野での商品、情報に関してはどこにも負けないものを作るという事に特化されていったそうです。
    まさに「選択と集中」という戦略思考ですね。この分野に絞る事で、逆に他の健康食品ショップとの差異化ができていったそうです。


    もう一つ、面白かったのは、この戦略を支えているのが「お客様の声」だという事。田中さんは、お客さんの声を集めるという事に熱心で、そこに様々な投資をされています。集めた「お客様の声」をベースに戦略を立てているそうです。「不妊に悩んでいる人」という事にターゲットを絞れたのも「お客様からの声」だというのです。


    お客様の声という現場を大事にする事で、「戦略」を考えていく事も大事ですよね。
  5. 徹底した研究と仮説検証
    目標を達成しようとすれば、様々な事が必要になります。
    例えばネットショップで言えば、「キャッチコピー」や「メルマガ」、「お客様への礼状」「同根物」などに、たくさんの知恵が必要になってきます。
    田中さんは、その知恵を研究する為に、買い物の80%は通販で買い物をしているそうです。


    「売れる店」にはノウハウがある。だから、そこで買い物をしていく事で、実際に消費者感覚になり、その素晴らしさを研究しているそうです。また、通販で送ってくるパンフレットなども、「素晴らしいパンフ、チラシ」は、ファイリングしてデータベース化しているそうです。


    そして研究した成果を実際にやってみて、必ず検証されているそうです。例えばキャッチコピーの有効性を検証する為に、複数のキャッチコピーを組み合わせていかれ、各パターン別のアクセス数、コンバージョン率のデータを比較していく。そうする事で、自分のページでは、どんなキャッチコピーが有効性が高いのかという分析をされているそうです。


    情報や、研究材料は日常の中に落ちています。それをホンキで掴む気持ちがあるかが大事なのでしょう。田中さんは、貪欲に日常の中でビジネスのヒントを研究されています。そして、単に学ぶだけでなく、行動に移す。そして、学んだことの有効性を検証する。そして新たにまた学ぶ。この前の循環を作る事が大事になってくるのでしょう。
  6. モデルを作る。モデルとなる人とのネットワークを作る
    これは、ニッチ分野を開拓して市場を作った女性社長に学んだビジネスセンス でご紹介した防音専門サイトぴあリビングの室水さんの所でもご紹介したと思うのですが、田中さんも、人的ネットワーク作りに貪欲でした。


    ネットにしてもリアルにしても、これは同じだと思うのです。モデリングとネットワークという事
    モデルとなるような人を見つけて、徹底して真似る。また、モデルとなるような人と積極的に仲良くなる。モデルとなるような人と知り合える場に積極的に参加してネットワークを作る。単に友達ではなく、モデルとなるような人を捜していく姿勢が大事になってくるのでしょう。



このポイント、起業を起こす人だけでなく、サラリーマンとしても大事な事ではないでしょうか?

私は、田中さんとの出会いは、大変勉強になりました。


弊社ベンチャーマネジメントでは、起業家・中小企業経営者にエグゼクティブコーチングもやっています。詳しくはコチラにて!