モチベーションは楽しさ創造から

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オリンピックの敗者達、勝者達戦から学べたモノ〜仕事に活かす為の

オリンピック、昨日で終わりましたね。

野球ファンの私にとっては、星野ジャパンの敗戦はショックでした。え〜ッ。うそっ〜。と思っている間に、あれよあれよと逆転され。悔しい思いをするだけでは癪なので、「星野ジャパンの敗戦」を中心にオリンピックの敗者達、勝者達から学べた事をいくつかまとめてみました。





一つが、「戦略」の大切さ。


どんなに優れた資源(戦力・技術、金、情報等)を持っていても、戦略が誤っていたら、負けてしまうという事。これを改めて、感じる事ができました。



選手、首脳陣の表情硬く…星野ジャパンが帰国 - 野球 - SANSPO.COM

成田市内のホテルで記者会見した星野監督は「こういう結果となり、責任者として本当に申し訳ない」と厳しい表情。敗因に関しては「何を言っても言い訳になる」としながらも「初戦で打者がストライクゾーンに不信感を感じていた。体調や技術を含めてベストではなかった」と振り返った。

五輪野球:短期決戦、「情の采配」通じず 星野監督 - 毎日jp(毎日新聞)


「(五輪で)勝つためには何でもやる」と公言していた星野監督だが、采配のバックボーンは、やはり「情」だった。1年間のプロ野球ペナントレースなら、意気に感じた選手が立ち直るのを待つ余裕もある。しかし、1試合の勝敗が大きく左右する五輪では、一つのミスが致命傷につながる。

 短期決戦ではツキのない選手、波に乗れない選手も出る。故障者も相次いだ。それを切り捨てることができなかった「情の采配」の敗北だった。【

勝つためには、戦略が大事になる。その戦略の基本は、「情」に基づいてだけで立案をしてしまうと失敗するということ。「情」で勢いをつけることも大事ですが、基本は冷徹な分析をベースにした「戦略」を作る必要が必要になります。(星野ジャパンの戦略は、「情」がベースの戦略だったように見えました。)





分析の基本は、「相手」を知ること。しかし、もう一つ大切なのが「環境」を分析し、それに適応していく事です。





星野ジャパンは、「相手」を知るという事に関しては世界中にスコアラーをたくさん出し、分析をしているという話でしたが、「環境」についての分析が不十分のまま、戦略を立案したのではないでしょうか?





今回の野球で言うところでの環境とは、「北京」「球場」という立地に関するモノだけでなく、「審判」などの人に関するモノ等、様々な環境要因があると思います。先の星野監督のコメントから考えると特に、今回、「審判」という人に関する環境分析が足りなかったと思うのです。





テレビを見ていて、どれがストライクで、どれがボールかよく分からない審判が今回の大会はたくさんいました。野球というスポーツは、とてもアバウトな競技です。ルールの根幹をなす、「ストライクゾーン」というものが、人の主観に任されています。横はベース幅、縦は膝から胸までという形には決まっていますが、とてもアバウトなものです。(特に世界基準で考えると)





最も勝敗に関わる、ルールを左右する環境である、「審判」という事に対しての分析が不足していたのではないでしょうか?

戦略の基本は、「環境」に合わせた戦略をとること。国際試合であればあるほど、「審判」という環境に合わせた選手選び(ストライクゾーンへの対応力のある選手を選抜基準に)、試合までの準備、試合運びが大事になったのでしょう。残念ながら、星野ジャパンの戦い方を見ると、環境に適応するような「戦略」「戦術」が立案されていたようには思えませんでした。逆に、環境に振り回されてしまっているような印象を持ってしまいました。(ストライクと思う球をボールにとられて、精神状態を乱す選手が続出していたように思えます。)





環境は、敵も味方も平等に存在します。例え、力が相手より劣ったとしても、環境を味方にすれば勝つことができます。逆に、力が強くても、環境を敵にしてしまっては、弱い相手にも負けてしまう。よく、力のある企業、NO1企業が陥りやすい、「自分達が良いと感じるものを作れば売れるハズ」という戦略が、この失敗パターン。この「環境」を味方にするという、戦略の基本の大切さを、星野ジャパンの負けから痛感しましたね。





日本人はどうも「戦略的思考」よりも「情による思考」に走ってしまうのでしょうね。そんな意味でも、私達もっと「戦略思考」を学び、身につけていくことが大事になるのでしょうね。戦略>=情という優先順位の原則を、忘れてはいけないということ。







2つめに学んだ事が、「明日を考えない」という覚悟のこと。

帰国の星野監督「ベストではなかった」 - 北京オリンピック 野球 : nikkansports.com

宮本慎也主将(ヤクルト)は「(優勝の)韓国との差は(勝ちたいという)思いの差。僕らのふがいなさを後輩たちが感じ取って、世界に通用する日本の野球を見せてほしい」と唇をかんだ。

これはオリンピックを見ながら、「執念」の大切さを再確認でも書いたことなのですが、ソフトボールとの違いで感じました。「絶対に勝ち、金メダルを取るんだ」という執念は選手にはあるのでしょうが、どうも女子ソフトボールなどと比べると画面から伝わってきませんでした。ソフトの上野選手などは、「今日で、選手生命が終わってもいい」という覚悟と執念を感じました。逆に、野球の選手達は、「絶対に勝つぞ」という執念は持っていたのでしょうが、上野選手のように、そこまでの覚悟が見られなかったように感じました。(プロ野球選手は、自分の球団からお金を貰っており、オリンピック出場は、彼らのギャラから考えればボランティアにすぎないかもしれないので、仕方がないといえばそれまでなのでしょうが)





私達もここぞという場面においては、小利口さを捨て、背水の陣で望むこと、「明日の事を考えない」勇気を持つ事が大事なのでしょうね。「執念」の違いとは、そこに生まれるのでしょうね。






3つ目に、学んだことは、「楽しさ創造力」の重要性。

五輪=陸上のジャマイカ旋風、走る楽しさ取り戻す新時代の幕開けか| スポーツ| Reuters


北京五輪陸上競技で旋風を巻き起こしたジャマイカ勢の活躍は、間違いなく今大会で最も記憶に残る場面の1つになるだろう。ジャマイカ短距離選手の活躍は、スポーツが再び走ることの楽しさを取り戻す新時代の幕開けになるのかもしれない。

 ジャマイカの選手は勝利の瞬間を存分に楽しんでおり、自由や喜びを謳歌(おうか)しているように見える。過去に米国選手がしばしば見せてきた真剣で内向きな勝利の顔とは極めて対照的だ。

 ジャマイカ国内でも、自国選手の勝利を祝う車の列や派手な大騒ぎ、愛国心がほとばしるような様子がみられ、それはテレビの映像として世界中に流される。

 米国陸上界のトップコーチ、ボブ・カーシー氏は国家体育場(通称:鳥の巣)でジャマイカ代表の活躍ぶりを目にした21日、米国になくてジャマイカが持っているものは「陸上競技への尊敬の念だ」と指摘。「われわれは以前よりそれを持っていないように思うし、ジャマイカ陸上競技を愛している」と述べた。

野球の星野ジャパンの戦いを見ていて、120%の力を発揮するどころか、100%の「実力」を発揮するという事さえタイヘンなんだなと思いました。

今、日本の選手が大リーガーになる時代。韓国選手が日本のプロ野球に来ても、活躍できるかどうかは分からない程のレベル。恐らく、140試合戦ったとしたら、金メダルの韓国チームに十分勝つのではないかと思います。

五輪野球:短期決戦、「情の采配」通じず 星野監督 - 毎日jp(毎日新聞)


「(五輪で)勝つためには何でもやる」と公言していた星野監督だが、采配のバックボーンは、やはり「情」だった。1年間のプロ野球ペナントレースなら、意気に感じた選手が立ち直るのを待つ余裕もある。しかし、1試合の勝敗が大きく左右する五輪では、一つのミスが致命傷につながる。

 短期決戦ではツキのない選手、波に乗れない選手も出る。故障者も相次いだ。それを切り捨てることができなかった「情の采配」の敗北だった。【







しかし、それほど高いレベルにある日本が勝てない。

韓国戦での西武のGG佐藤選手の守備なんて、日本の公式戦ではなかなか見れない程の酷さでした。

彼に限らず、日本のバッターは、力みまくって、振り回すだけ。コンパクトなスイングは全然見えず、最後まで打てない状況が続きました。





日本の公式戦では、見ることができない程、選手達は力んでおり、カチカチになってプレーしていたように見えました。それが日の丸のプレッシャーなのかもしれません。「勝って当たり前」「金メダルで当たり前」のプレッシャーなのかもしれません。





そんな日本代表の野球チームに比べて対照的だったのが、ジャマイカの陸上選手達。星野ジャパンのメンバーがプレッシャーに苦しんでいるように見える姿と対照的に、凄い短距離記録続出の彼らの姿は、ホントに楽しそう。プレッシャーを楽しんでいるように見えました。





ジャマイカの選手達も当然、プレッシャーはあったと思います。彼らは、オリンピックの結果次第で自分の商品価値が決まってくることを考えると、星野ジャパンの比でないくらい、オリンピックの結果が自分の人生に影響を与える事になる。そんな凄いプレッシャーのかかる場面にさえ、楽しそうにプレーできる。「勝ちたい」という執念は当たり前。「勝ちたい」という執念を持ちつつ、楽しくプレーできる事が、自分の力をフルに発揮する条件ではないでしょうか?



改めて、楽しさ創造力の重要性をジャマイカ選手から学ばせて頂きました。「絶対に勝つ!」という執念を持つのは当たり前。「金メダルを取らなければいけない!」という強烈なプレッシャーも当たり前。そんな苦しい場面を「楽しむ」ことができるメンタリティ。そんな苦しい場面を、楽しく感じるように創造していく工夫力。それが、メダルプレッシャーに押し潰された選手達には足りなかったのでしょうね。





「楽しさ創造力」があるから、準備(練習)も人一倍できる。そして、本番でも全ての能力を発揮できる。改めて、その重要性を感じたオリンピックでした。

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