ニッチ分野を開拓して市場を作った女性社長に学んだビジネスセンス

ニッチ分野を開拓して市場を作った女性社長に学ぶビジネスセンス

昨日と今日、中小企業大学校でネットﾟ系のセミナーに出講しています。

その中で同じ講師として呼ばれていたのが、室水　房子さん。



彼女は防音専門サイトぴあリビングという防音建材を販売をしている会社を経営されています。

旦那様がＯＡ用の床の工事をされていたのですが、不況のあおりで経営が厳しい為に、ネットで何か販売する事で手助けをできないかと考えられ、ネットを始められたのが６年前。





ヤフーオークションから始められたビジネスは、今や、それだけで月商２２００万をクリアする状況にまで成長されている企業です。オープン当時は、「商品を仕入れさせてくれ」といっても、財務状況を見て、ほとんどのメーカーがビビって断ってきたそうなのです。それが今では、逆にメーカーさんが独占的に売ってくれと依頼がある位にまで成長されています。





防音建材とは、音漏れを防止する建材の事。

・マンションなどで小さな子供が走り回る音やギャーギャー騒ぐ音がうるさい

・音楽好きで大きな音で聞きたいが、隣からクレームがあるので聞くことができない

・ピアノの練習をしたいが、近所からクレームがある

等々の音の悩みを解決する防音材料を、個人でも施工できる形にして販売されるというユニークな戦略をとり、急成長を続けられています。





急成長を果たした彼女から学ばせてもらった、成功法をご紹介。

1. 幸運の女神、「独自戦略」は誠実な対応の延長から生まれる
   

   最初の頃から彼女は、「防音」という切り口を持っていたのではなかったそうです。
   最初は普通の建材販売のネットショップをされていたそうなのです。
   
   
   ある一つのキッカケで「防音」というキーワードが生まれてきたそうです。
   ある主婦の方が、自分の子供がうるさくて近所に迷惑をかけているので、何とか防音できないか？」という切実な問い合わせがあったそうです。悩みながら「それを何とか対応できないかと思い、懸命に防音をできる方法はないか？」といろいろと探されて、「防音」へのきっかけとなる防音商品を見つけられたとの話でした。
   
   
   「もっと同じような悩みを抱えられている人も多いのではないか？」と考えられ、「防音材料」という戦略コンセプトが生まれたとの事でした。
   
   
   お客様の要望に真摯に応える中から、「戦略」が見つかってくるという事を実現されたのです。

   
   

2. 一つの切り口を徹底する
   

   また、彼女が凄いと思ったのが、「防音」という魅力的なキーワードが生まれたら、徹底してそれを「深堀」していったことです。
   
   
   失敗する人は、一つうまくいくと、「そのお客様にあれを売ろう、これを売ろう」と戦略が散漫になっていきます。逆に彼女は、「防音」に徹して商材や情報提供を深堀されていきました。
   
   一つ見つけた「チャンス」は逃がさない。徹底して、チャンスの拡大に徹するという姿勢は、見習うべきものがありました。
   
   
   

3. 世話好きが人脈を作る
   

   ネットでビジネスを広げていくにしても、リアルでビジネスを広げていくのでも、大事なのは人脈というのは常識。
   だけど、それに向けてホントに努力している人は少ないものです。
   
   
   生徒さんにも積極的に声をかけて、自分から自分の人脈を紹介してあげるなど、ホントに世話好きです。
   空いている時間もミクシィ内の友人からの励ましメールに、ＲＥＳメールをこまめに返されている姿を見ると、人脈が広がる理由が分かるような気がしました。こまめなお世話を自ら進んで行うことは、分かっていてもなかなかできませんよね。
   
   
   

4. 貪欲に、師匠を作り続ける
   

   彼女の成功の道筋を聞いていくと、その影に、常にモデルとなる師匠がしました。
   日々、誰か素晴らしい人を捜して、モデリングされていき、常に向上を図られています。
   今のレベルになっても、また違う師匠がおられるようです。
   
   いつも、師匠になるような人材を捜すために、各地に出かけていき、その中で人脈を広げていく。
   「師匠」や「人脈」の持つ力を理解する。
   そして、この人を師匠と思ったら、良いことを素直にマネしていく。
   
   素直さの力は大きいモノですね。
   
   
   

5. 相談できる、自分だけのシンクタンクを作る
   

   人脈と師匠をたくさん作り、常に相談しやすい状況を作られています。
   自分だけのシンクタンクを持っているのと同じ状況があり、「困った時は誰に相談すればよいか？」という相談に喜んで応えて貰う体制を、メーリングリストやミクシィを上手に使われて構築されています。
   
   
   

6. 常に謙虚に
   

   上手な人脈作りのコツの一つは謙虚さ。
   自分よりもネットでの売上が少ない人に対しても、謙虚に学ぶ姿勢を失わずに、吸収しようとされていました。
   偉そうぶらずに、謙虚に接して行かれる姿勢が人脈を増やしていく事になるのでしょう。
   
   
   

7. 知っている情報は全て教える
   

   研修でも、売上から利益率まで全てオープンに話されていました。普通は話さないような秘密事項的な内容までも、隠さず話されていたんですよね。「知っている情報は全て教えてあげ、他人の成長に貢献する」という姿勢を感じました。
   大事な情報をもらった人達、お世話をされた人達は、また何か恩返しをしたいと考える。モチベーションの基本である「自利利他」を実践される事が、人脈を広げる一つの要因なのでしょう。
   
   
   

この姿勢は、ネットで商売をしている人だけでなく、一般のビジネスマンにも学ぶところがあると思ったので、ちょっとご紹介させて頂きました。