部下の「やる気」を引き出すフレームワーク
9月15日、私の新しい本『部下の「やる気」を育てる!』(サブタイトル〜マニュアル時代の新しいモチベーションUP術〜)がディスカバー・トゥエンティワン社より出版されます。
- 作者: 小林英二
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2008/09/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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是非、このブログを読んで頂いている皆様にも読んで頂きたく、本日は、この本のご紹介をさせて頂きます。
前作、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」は、「自分自身の仕事をどう楽しくしていくか?」がテーマでした。出版後、、「自分は、仕事を楽しむ為の努力をしているのだけれど、上司(会社)が、やる気をぶち壊すような行動をしてくる」という内容の読者の皆さんの声を頂きました。
以前、労働白書を読んで。一人当たりGDP16位の国のモチベーションとしては納得!でも触れたのですが、労働白書によると、「仕事のやりがい」を感じている人は16.6%にしか過ぎないという状況。なんと働く人の6人中5人は、仕事にやりがいを感じないまま仕事をしているという現状です。
今、会社側、上司側も「モチベーションに対する考え方を変えていかなければいけないのではないか?(パラダイムシフト)」という思いが、この本には一番込められています。
私が、新入社員時代。今から約20年前。その当時は、まだバブル前。円高不況で大変な時でした。そんな時代的背景もあり、上司が部下にやるモチベーションの方法としては、「アメ、ムチ、監視」の3点セットでした。
当時、コンサルティング会社に勤めていた新人の私に、上司は、「稼ごうと思えば、いくらでも稼げる会社です。」と業績給の話を行い、アメを与えてくれました。そして、メチャ、ハードな仕事と、叱咤激励をしながら、私をモチベートしてくれました。少し業績が悪くなると、夜中の2時も3時もまでかかって、「何で、どうして」と業績が悪い理由を突っ込まれていました。その突っ込まれるのが恐怖で、必死に業績アップに努力しました。
恐らく、多くの会社でも似たようなモチベーションしかなかったと思います。そして、今も同じようなモチベーションに対する考え方で、同じようなやり方を繰り返している企業やリーダーが多いのではないでしょうか?
しかし、先ほどの、働く人の6人中5人が「仕事にやりがい」を感じていない現実を考えると、リーダーや管理者が使っていた、従来のモチベーション方法は既に耐用年数がきている。
パラダイムシフトをしていかなければならないと思うのです。
同じようなやり方で、部下がついてくるかと言えば、それは難しい。効果がでていないのです。
時代が変わり、環境が変わり、人の価値観も変わってきました。それに合わせて、モチベーションに対しての考え方、やり方も変えていく必要があるのです。
それを今回、マニュアル化時代、仕組み化の時代、新しいモチベーション方法が求められていると考え、『部下の「やる気」を育てる!』を執筆しました。
今は、「仕組み化」が全盛の時代。製造ラインから始まった仕組み化の波は、今、あらゆる職種に広がっています。私の主な仕事もこの、「仕組み化」のお手伝いです。
しかし、「仕組み化」が広がるにつれ、弊害も出てきています。それは「仕組みで働く人」のモチベーションです。リーダーが単純に「仕組み化」を徹底していくと、ルールが細かに、マニュアルが細かになってきます。
それに連れ、働く人の創意工夫が入る余地がないような風土が出来上がっている企業が多いのではないでしょうか?企業の官僚化です。働く人もロボット化、官僚化していく。
そうなると、せっかく「労働生産性を高める目的で作った仕組み」が、逆に働く人のやる気を低下させ、逆に生産低下を招いてしまう。入社当時は「やる気に満ち溢れた人」でさえ、社内で時間を過ごすうちに「言われたとおりにやっておけばいいんでしょう」的な考えを持たせてしまう。こんなケースが多くの企業で起こっているのです。
「仕組み化」は大事です。しかし、「仕組み化」を進めていけばいこうとするほど、「その仕組みで働く人達のやる気」をリーダーがどう引き出すかが重要になっていくのです。
そこで、この本では、「やる気を引き出す為のフレームワーク」と「具体的にやる気を引き出す為の技術」をまとめています。
本書でまとめている、「部下のやる気を育てるフレームワーク」の概要を図表にすると以下のようになります。(部下をお持ちの方は、この図をお手元に置かれているだけでも、部下のやる気を育てるヒントになると思いますよ)
もちろん、それぞれについては、またフレームワークが存在します。(目次でご確認ください。)
目次です。
- はじめに
- モチベーションの原則を知る!
(楽しさ創造力・概論)
- 仕事のワクワク感を演出せよ
- 「やらなければいけない」と「やりたい」の違いを心得よ
- 2種類のモチベーションを使い分けよ
- 部下の「やりたい」気持ちを呼び起こせ
- 部下の「楽しさ創造力」を育てよ
- 5つの技術で「楽しさ創造力」を磨け
- PULL型モチベーション「3つの原則」を押さえよ
- 仕事のワクワク感を演出せよ
- 「自分で決めて働きたい」 部下に自律感を与える!
(PULL型モチベーション3原則 その1)
- 3つのポイントで、部下の自律意識を育め
- 部下のコントロールを緩め、自主性を高めよ
- 部下を追いつめるな
- 3つのポイントで、部下の自律意識を育め
- 仕事のプラン作りをサポートする!
(自律感を育てる3つのサポート?)
- 選択権を与えながら、最大限の成果を出せ
- 部下とともにプランの選択肢を考えよ
- 選択肢を整理し、最良のプランに導け
- 権限はできる限り委譲せよ
- 選択権を与えながら、最大限の成果を出せ
- 仕事の価値観に気づかせる!
(自律感を育てる3つのサポート?)
- 仕事の価値に気づくヒントを与えよ
- 仕事の価値を再発見する「5つの質問」を活用せよ
- 「6つの質問」で部下の内面を理解せよ
- 仕事の価値に気づくヒントを与えよ
- 部下を承認する!
(自律感を育てる3つのサポート?)
- 2種類の承認を使い分けよ
- 部下への期待を持ち続けよ
- 部下に敬意を表せ
- 部下の「やりたくない理由」を受け入れよ
- 「やる気の矛盾」を乗り越えよ
- 部下のことをいつも注目せよ
- 2種類の承認を使い分けよ
- 「やればできる」 部下の有能感を育てる!
(PULL型モチベーション3原則 その2)
- 部下の有能感を育てよ
- 目標はブレークダウンして考えよ
- 部下のレベルに合わせた目標を設定せよ
- ワンパターンの褒め方から脱却せよ
- 自信喪失している部下のモチベーションを高めよ
- 部下の新たなチャレンジを支援せよ
- 部下の有能感を育てよ
- 「愛し愛されたい」 部下との信頼関係をつくる!
(PULL型モチベーション3原則 その3)
- 愛し、愛される上司になれ
- 平時において部下を助けよ
- 尊敬に値する行動を示せ
- チームへの誇りを醸成せよ
- 愛し、愛される上司になれ
- 反発する部下のやる気を引き出す!
(チェンジングトーク)
- 言葉のキャッチボールで、円滑な人間関係を作れ
- 部下の反発という火に油を注ぐな
- 「変わりたい!」という部下のサインを見逃すな
- 質問力でチェンジングトークを引き出せ
- カウンセリングテクニックを身につけよ
- 言葉のキャッチボールで、円滑な人間関係を作れ
- アメとムチも上手に使いこなす
(PUSH型モチベーション)
- PUSH型モチベーションは時と場所を選べ
- 動機付けに「お金」を上手に使いこなせ
- 動機付けに「恐怖感」を上手に使いこなせ
- 動機付けに「人事評価」を上手に使いこなせ
- 「叱る技術」を身につけよ?
- 「叱る技術」を身につけよ?
- PUSH型モチベーションは時と場所を選べ
(目次に関しては、皆さんのブログやメルマガでご自由にコピペ利用して頂いてOKです。)
明日は、「やる気の構造」について、少し、触れていきたいと思います。
PS
前回、ご紹介させていただたように、『部下の「やる気」を育てる!』販売を記念して2つのキャンペーンを行います。
一つが、『部下の「やる気」を育てる!』アマゾンキャンペーン。
9月24日(水)〜9月25日(木)の期間中、アマゾンで本書をご購入いただいた方に、特別プレゼントを差し上げるというキャンペーン。
(ただ、このブログの読者の方で、「もう既に買っちゃった」と言われる方もおられるかもしれません。そんな方は、キャンペーンページの申込みフォームに「ブログ読者だけど、もう買っちゃったので、特典ください」と一言、お書き下さい。なんとか対応したいと思います。)
二つ目が、『部下の「やる気」を育てる!』ネットDE紹介キャンペーン。
こちらは、皆さんのブログやメルマ、SNS、アマゾンの書評など、ネットで本書の事を話題にして頂いた皆様への感謝の意味を込めたキャンペーンです。
「読んで感じたこと」でも、「書評」でも構いません。ネットの世界で、本書を紹介して頂いた、お礼をする意味を込めたキャンペーン。
こちらは、9月15日(月)〜10月20日(月)の期間中、『部下の「やる気」を育てる!』をネットでご紹介いただいた方に、特別プレゼントがあります。
是非、ご参加ください。