モチベーションは楽しさ創造から

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PRIDEと相撲の行き詰まりを見て感じること


格闘技団体PRIDEが10月4日に全員に解雇通告を行い、解散したそうです。日刊スポーツ:PRIDE社長が突然の解散通告



そんなにディープなファンではなかったのですが、結構楽しく見ていましたので、寂しいですね。一時はK1も追い抜くほどの勢いがある団体ではあっただけに、残念です。黒い噂等が常にありましたが、やはりTV撤退が一番の影響だそうですね。





今までの格闘技団体のビジネススタイルと違って、「できあがった選手(人材)」を数試合の高額契約を結び、仕事をさせていくというやり方で、非常に優秀な選手を集め、それで面白いコンテンツを作っていました。プロ意識が高く、高度なスキルのある選手ばかりの戦いです。勝てば高額なファイトマネーを手にすることもあり、選手のモチベーションもメチャ高い。見てる側がおもしろくないワケがない。このやり方が非常にうまくいき、急成長していきました。





急成長が起こると、どんな業界でもマネをしていくライバルが出現していきます。このような経営形態ではライバル達は、優秀な選手達を高額で自分の団体に移籍させようと引き抜き戦争が発生する。選手のギャラ高騰、人件費が高騰し、収益性を圧迫してきます。売上が右肩上がりの時であれば、それでもいいのですが、市場はニッチ市場。それほど大きくもありません。売上アップにも陰りがでてくると、人件費高騰に耐えられなくなってきます。





人材も自分たちが育てているわけでなく、誰かが育てた人材を引き抜いていくやり方だと限界もでてきます。「人が育ってくる基盤」への投資がされずに月日が流れると、新しく優秀な人材が枯渇してくる。このような業界だと凄い人数を育てた中で、はじめて一人のスターが生まれてくるという形でしょうからね。新しい人材というスターが出てこなければ、売上アップが実現できないのは、一般企業と同じ。





「育てる人事」ではなく、「育ったものだけ(優れた人材のみスカウティングしていく)利用していく人事」の限界のようなものがあるのだろうなぁと、プライド解散を見ながら感じました。




一方、「育てる人事」の代表が、相撲。(プロレスの老舗団体もそうかもしれません。)


それでは、こちらが素晴らしいかというと、時津風部屋の問題に代表されるように、「人材育成」がうまくいっていません。「育てる人事」の弱点は、「育て方」が硬直化、官僚化してしまうからではないでしょうか?また、育った人達が組織の中で硬直化してしまう事なのでしょう。常に高いモチベーションを維持するのが難しい力士もでてきて、無気力相撲と感じれるような取り組みも見かけたりします。



時代に合わせて、ブラッシュアップされる事なく、伝統、今までやっていたやり方を単に踏襲するだけになってしまう。、歴史を積み重ねるほど、「育てる仕組み」が形骸化してしまう。みんなが、そのレールに乗る事が当たり前になり、組織に甘えてしまう状況になってしまう。




これからの人事においては、相撲型オンリーではダメなのでしょうが、プライド型だけでも限界があります。最近のこの2つのニュースを見ると、「育てる人事」と「育ったものを利用していく人事」をいかにうまくミックスさせていくのかが大事になるのでしょうねぇ。

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