結果を出せる人間になるために、たった一つ書き換えたほうがいい信念
結果を出そうとすれば、どんな時も高いモチベーションを保ち、仕事に熱くなっている必要があります。
良いときに、高いモチベーションを保つのはカンタンです。
物事が思うようにうまくいっている時、計画が順調に進んでいるときは、
多くの人が仕事に夢中になるし、組織は熱気溢れた状況になります。
しかし、その熱気を続けていくのはカンタンではありません。
結果を出そうとすれば、計画が順調にいくときより、うまくいかない時のほうが多いモノ。
成功した時、目標達成した時は瞬間です。喜べたり、達成感を感じるのは一瞬です。
その瞬間を迎えるには、数多くの挫折が不可避です。
失敗や挫折をした瞬間にも、高いモチベーションを維持するのは実際、かなり難しい。
誰だって、失敗や挫折しそうになってくると、モチベーションは下がってきます。
特に高いモチベーションで、夢中になって懸命な努力をした結果、
残念ながらそのプロジェクトが失敗に終わりそう。目標未達が濃厚になってくる。
そうなると、誰だって気分が憂鬱になったり、イライラしてきたり、絶望感で何もやりたくなくなってくる。
ここで安定的に結果を出せる人と、結果を出せない人の違いがでてくるのです。
結果の出せない人は、失敗や挫折に引きずられて、どんどん熱気が冷めていく人。
(この中には、他の事にも、熱気を持てなくなる重傷の人もいたりします。)そして、すぐに諦めてしまうことになる。
一方、安定して結果を出せる人は、失敗や挫折に一時的には落ち込むが、そこから学ぼうとし新たなチャレンジを行おうと、再び熱くなれる人。すぐに立ち上がり、前に進める人です。
この2つのパターン。
違いは、どこにあるのか?
それは、物の見方に関するある信念にある事に気付きました。
これは、『やればできるの研究 〜能力を開花させるマインドセットの力』という本を読んだお陰です。これはコロンビア大学のキャロル・S・ドゥエックという心理学教授が書いた本。
ここで紹介されているのが「こちこちマインドセット」と「しなやかマインドセット」というタイプが紹介されているのですが(詳しくは本をお読みください)これをヒントに、失敗や挫折でやる気が冷めていく人と、それでも熱くなれる人の違いが、私なりに気付きました。
彼らの違いは、「常」思考か、「無常」思考かによって生まれてくるのではないか?という事に気付いたのです。
普段、無意識に生きていると、私達はいつのまにか「常」思考で物事を捉えています。
常思考を、分かりやすく説明してみましょう。
初めての人と会うパーティや研修会で、私達はよく自己紹介をします。
そこでは、「自分はこんな人間です」と自分の長所、短所、得意、不得意等を語ると思います。
これって、ある意味、「自分を固定した存在」と見ている証拠なのです。
あなたの自己紹介した固定された姿って、いつからそうなのでしょうか。
それは恐らく、何かのキッカケで長所が生まれたり、得意なものになったりしただけのハズなのです。
「その姿はホントに、永久に変わらないのか?」と改めて質問されたら、どう答えるでしょうか?
「何かキッカケがあれば、変わるかもね」って多くの人は答えると思います。
(マイブームなら自己紹介できるのでしょうが)
ちなみに私などは、小学校から大学まで、苦手なものと言えば「水泳」と答えていました。
それが今では、得意なものは「水泳」と言えるほどになりました。
どちらがホントの自分か?といえば、どちらもホントの自分です。
そう。本来は人は変わり続けているのであり、固定された「ホントの自分」などは存在しません。
あるのは、今の姿だけ。明日は、違う自分になっているのです。
こんな話は、昔から、平家物語の諸行無常という言葉で、
全ては無常ということは頭では慣れ親しんでいます。
頭では「自分も無常」、「常に変わっていく存在だ」と知っているハズなのに、
いつのまにか自己紹介の例のように、
「自分はこんなヤツ」と固定して考えているのです。
だから人は、
プロジェクトがうまくいかない、目標が未達になりそうという挫折しそうな状況になると、どう感じるか?
「俺がダメなヤツだから、プロジェクトがうまくいかない。」
「目標に頓挫しそうなのは、俺に能力がないからだ。俺が天才だったらなぁ」
などと、結果が出ないと、自己否定をされた感じになってしまうのです。
単に結果がでていないという話だけなのに、
「自分がダメなヤツ」
「俺には才能がない」
などと大げさに感じてしまい、
「俺はダメなヤツだから、永久にうまくいく事などない、この酷い状況は変わらない。悪くなるだけさ」と
落ち込んでしまうのです。
当然、元気もなくなってきて、チャレンジ精神も落ちていくことになる。
先ほども述べたように、常思考はもちろん正しくありません。
自分自身も変化する存在であり、
他人も変化する存在、
私達を取り巻くビジネス環境でさえ変化していきます。
全ては無常、固定して見えているモノでも、変化しているのです。
本来、プロジェクトがうまくいきそうにないとか、目標に未達になりそうか等の事実も、
変化の中の一瞬の姿でしかないハズなのです。
仮和合にしかすぎないのです。永遠に続く話ではないのです。
自分の能力が成長したり、一緒に働く仲間が成長していったり、
ビジネス環境が変化していけば、絶望的と思える状況も変化していくのです。
無常思考の人は、このように考えることができるのです。
無常思考の人は常思考の人と違い、失敗しそうになっても、
「今の俺の力ではうまくいかないのだろう。
しかし、○○の力を俺がレベルUPしたら、きっとうまくいくハズだ。
一刻も早くそう成長するために、努力するぞ」
と、自分のモチベーションUPができるようになるです。
結果に一喜一憂するのではなく、成長に一喜一憂するようになるのです。
つい「常」で物事を見がちになるところを、
「無常」の見方で自分を見る、相手を見るようになるだけで
挫折や失敗に会った時の私達のやる気は違ってくるのです。
常思考を書き換えて、無常思考を、一つの信念にしてみませんか?