モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

祝 サッカー日本代表。ザックに見る日本の新しいリーダー像。モチベ

サッカー日本代表の優勝。興奮しました。
このブログでも述べたのですが、サッカーは大好きなスポーツで、中学生の頃からずっと日本代表の試合は時間があれば見てきているのですが、南アフリカワールドカップを期に、チームが全体的に一回り大きくなったような期がしますね。この大会をモチベーションという観点から振り返ってみました。

新しい指揮官。ザッケローニ監督と、選手のコメントから、日本代表活躍の秘訣と、それを私達のビジネスにどう活かすか?というヒントです。

一つがザッケローニ監督のスタイル。スポニチ決勝戦前…本田圭 実はガチガチだった!?の記事にある本田選手のコメント

ザッケローニ監督については「みんなの独創性を頼ってくれる。そういう意味で僕はこうしろ、と言われたことはない。メンタル的な支えにはなっている」と大きな存在になっていることを強調した。
みんなの独創性を大切にするというスタンスですね。スポーツチームによくありがちな「選手は監督のコマだ!」というのではなく、「言われた通りにするだけでなく、お前達もしっかり考えて、独創的にプレーしろ」というスタンス。



これは各人を認めていなければ出てこない発言でしょう。独創性を頼ってくれて、自分達を認めてくれれば、選手のモチベーションは自ずと上がってきます。このスタンスが、やる気を引き出す大きな原動力になったのではないでしょうか?

ビジネスの世界でも、リーダーの頭だけで考えることができるのはしれています。組織構成員全員の創造力による競争を行う時代です。

「各人の独創性を大切にする」というスタンスは、サッカーだけではなく、今のビジネス界のリーダーには絶対に不可欠ではないでしょうか?


ビジネスでも「独創性を大切にしろ」というリーダーは結構いるのですが、実際にそれが実行できる人は少ないのが現実ではないでしょうか?
どうでもいい時は「独創的に仕事をやれ!」とは言っているが、いざという時(ピンチに陥ったり、大切な時)になると、結局、「この通りにやってくれ」命令だ!とやってしまう人が多いのです。

いざという時という「ストレステスト」に出会ったら、多くの人は「独創性を大切にしろ」という方針についてボロが出てしまうのです。

ところが、ザッケローニ監督は違ったようですね。

オーストラリア戦の1枚目の選手交代の時。少しもたついていたように感じていたのですが、実はこんな裏話があったようです。

スポニチ今野が出した×マーク ザック監督第2案と選手の提案が一致し決勝点に


勝利の裏には試合中の選手が下した大きな決断もあった。0―0の後半6分。「相手に主導権を握られ、チームが間延びしていた。エリア内に高さを加え、中盤を代える必要があった」と分析した指揮官は、岩政の投入を決断。ピッチの長友を呼び寄せて、岩政をセンターバックに入れ、今野を3ボランチの中央に配置する方針を選手間で共有するよう命じた。



 だが、岩政が第4審判に連れられピッチに入ろうと準備をした次の瞬間、今野が両手で×マークを出した。それを見た指揮官は岩政をいったんベンチに呼び戻し、コーチ陣と協議。同時に選手も試合を進めながら話し合いを持ち、遠藤が選手の総意として代替案をベンチに伝えた。



 これを了承した指揮官は後半11分、右MFの藤本に代わって岩政をセンターバックに入れ、今野を左サイドバックにスライド。さらに左サイドバックの長友を左MFに上げるフォーメーションに切り替えた。結果的にこのシステム変更が、長友→李と渡っての決勝点につながった。

あの大事な場面の選手交代のシーン。今野選手はじめ選手達は、提案を行い、ザッケローニ監督はそれを聞き入れたんですね。

これって今までの日本のスポーツ界ではあまり聞かない話ではないでしょうか?今までの常識は、試合中選手が監督の采配に口を挟むなんてもってのこと!みたいな雰囲気が日本のスポーツ界にはありましたよね。





もちろん、日頃の中から、選手達が提案しやすい雰囲気を作り、選手達が提案する事を求めていたから、このような場面で選手達が提案できたのだと思います。「監督は自分達が考える事を求めているんだ。提案を求めているんだ」と選手達は確信していたから、このような大事な場面で提案ができたのではないでしょうか?これはモチベーションが上がるハズです。他律するという今までのスポーツの常識を、選手を承認し、認め、自律性を大切にするというスタイル。

今の若い選手を上手に使うためのお手本となるスタイルではないでしょうか?





彼らの自律性を引出し、創造性を発揮させるために、ザッケローニ監督が日々、どんな事を大会中にしていたかというエピソードもありました。

スポニチ 岩政「よく見ていてくれた」指揮官へ感謝 

「僕が大会で何をしていたかではなく、監督がよく見ていてくれた。選手にとっては監督が見てくれていることは大事なこと」と指揮官への感謝を口にした。

というコメント。ザッケローニ監督について選手達がよく語るのが「自分達をよく見てくれている」というコメントです。

大切に思い見てくれているという感覚が、「承認されている」「認めて貰っている」という気持ちを選手達に生みだし、モチベーションを引き出しているのではないでしょうか?





これなどは、私達もすぐに真似できることだと思います。しっかり「部下の行動を関心を持って見て上げる」。そして承認してあげる。イタリア人指揮官は、日本に新しいリーダー像を拡げてくれるのかもしれませんね。