モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

先天的に好きを貫けている人より、後天的に好きを貫いている人の方が多いのではないか?



梅田望夫さんの「ウェブ時代をゆく」でテーマにされていた「好きを貫く」ということ。小野和俊のブログ:「好きを貫く」を巡る考察 でも「好きを貫くパターン」がまとめてありました。

引用した下の表ですが、確かに面白いですよね。



パターン名


内容


事例


消費者→生産者パターン

没頭した結果、消費者から生産者に転じる。 ・ゲーマーがゲーム開発会社を設立

・寝るのが好きすぎてレム睡眠に代わる新しい理論を確立(上述のとおり単なる仮定)

派生能力習得パターン

好きなものを追求する過程で様々な派生的能力が身に付く。 ・日本のゲームに飽き足らず海外のゲームに手を出して英語能力が向上

人脈形成パターン

共通の没頭対象を持つ人とのつながりが将来につながる。 ・御手洗氏Doom大会優勝→伊藤嬢一氏との出会いの事例

"Connecting the dots"パターン

没頭していた内容が将来思わぬところで役立つ。 ・カリグラフィを学んだことが後にMacの設計に役立ったジョブズの事例




好きな仕事を貫くと考えたとき、子供の頃から憧れる仕事、好きだった仕事って、どれくらいあるのだろうか?

プロ野球選手、サッカー選手、ミュージシャン、コック、美容師・・





逆に、子供の頃から憧れる奴なんて誰もいないだろうという仕事もたくさんある。

代表的なものが、「掃除をする」「ゴミを収集する」という仕事。

「好きな人がいる仕事」ではないかもしれないが、「社会にとっては絶対に必要な仕事」

世の中の仕事の大半は、そのような仕事です。





私も、経営コンサルタントの仕事を始めたのは、子供の頃からなりたかったわけではありません。20年前は、陽の当たる仕事でもありませんでしたし、就職する時に、とくに「この仕事がしたい」と思ったわけでもありません。

「給料、勤務地、仕事内容」等を総合して考えると、Betterな選択だったというだけ。





「好きを貫いた」という事とは全く無縁の「成り行き」状況で就職しました。

ほとんどのビジネスマンは、第1志望の「好きを貫く」ことができず、そんな「成り行き」で仕事を始めた人が多いのではないでしょうか?







現在、仕事を楽しそうにしている人達、プロフェッショナルと言われる人達と話をしていても、最初から、その仕事が好きだった人は、ほんの1割から2割くらいの人達。

ほとんどの人は、「入社時点で、今の仕事は嫌いという悪感情はなかったけど、特に好きでもない」という人達。これ正直なところじゃないかと思うんです。





これらの人達は、最初から、好きを貫いていたら巡り会わなかった仕事だと思うんです。

「目の前の仕事」に没頭していたら、ある時点で「その仕事の素晴らしさ、楽しさ」を知って、好きになった。最初から好きを貫いているわけではなく、後天的に好きを貫くようになった。パターン的に言うと、「目の前の仕事から発見パターン」



好きでもなく始めさせられたピアノ。最初の方はうまく弾けなくて全く面白くありません。ここで挫折してしまう人も多いのではないでしょうか?面白くなるのは、それを乗り越えて、何曲か弾けるようになってから。そこから「好き」が生まれたりしていくのと同じようなものではないでしょうか?それと、「目の前の仕事から発見パターン」は似ているような気がします。







【野球】デニー友利投手が今後について白紙強調・「(故郷の)沖縄で漁師でもやろうかな」 でこんな、書き込みを見ました。(ネタもとは中日新聞のようなのですが)


 中日に捕手として8年間在籍し、今オフに戦力外通告を受けた清水清人さん(26)

=邇摩(にま)高出=は、故郷の島根県大田市に帰り、家業をついで漁師になる

ことを決意した。「冬の日本海」で、第2の人生のスタートを切る。




 今月半ばに故郷の島根県大田市に戻った清水清人さんの一日は忙しい。


「漁師の会合や組合の活動もあるし、自分が乗る船も探さなきゃいけないんです。


何より、名古屋での生活とは何から何まで違うから、それに戸惑うし、疲れます」




 10月2日に、球団から戦力外通告を受けた。当初は現役続行を強く希望し、


トライアウトも受けた。しかし、就職活動をしている間に、徐々に清水さんの

心の中に変化がおきた。「冷静になると、このまま本当に野球を続けていきたい


のかなって疑問がわいてきました」



 プロ入りした時は、大好きな野球で成功したいという気持ちでいっぱいだった。


無我夢中で白球を追いかけて5年がたった。「だんだん楽しくなくなってきたんです。


野球をすることが。特にこの1、2年は試合に出ても、心の底から燃えるものが

なくなっていた」




 12球団合同トライアウトでは声が掛からなかったが、その後、巨人からブルペン


捕手に勧誘された。しかし、迷った末に、断った。「野球は楽しんでやりたい。


プロではそれができないことが分かったから。これからは楽しみ程度でいいです」

理想は、「消費者から生産者パターン」で、仕事を始めた時点から好きを貫けるのが一番いいと思うんです。

だけど、「好きを貫く」ということも、大変な事だと思うんです。清水さんのように、子供の頃の憧れだったプロ野球選手になれても・・



入社したときは、夢いっぱい。だけど、だんだん好きでなくなってくる。心から燃えなくなってくる。「好きを貫くには、いくつもの壁」を越える必要がある。人によっては、「好きなものを貫いた結果、嫌いになっていく」という現実が、清水さんの話から見えてくるように思えます。



「目の前の仕事から発見パターン」の人達や「好きなモノを貫いた結果、嫌いになるパターン」の人達などを見ると、「好きなものを貫く」という考え方だけでは、ちょっと違和感を感じるのです。





学生の頃から好きだった仕事に就いたわけではないのに、今、仕事が好きになった自分としては、



最初から「好きなものを貫く」という考え方が基本。


でも、今の仕事がイヤでなければ「目の前に仕事に楽しさを創り出す」「目の前の仕事に好きを発見する」ことが「好きを貫く」にはもっとも現実的方法ではないか?

と思えるのです。



「好きなものを貫く」という姿勢。これは確かにこれからのキーワードだと思うのです。

その際、「好き」を最初に外部に求めるよりも、まず、今やっていること、目の前にある仕事に「好き」を探していく。

最初の「好き」というのは、その時点の自分の知識、感性だけでの好きでしかありません。よりたくさんの事を知っていくことで、「好き」は変わっていくと思うのです。







目の前にある仕事に「好き」を探していく、「好き」を創造していく為に、限界まで努力していくことが大事。最初から好きな仕事につけた人でさえも、この事ができないと、好きな仕事も嫌いになっていくのではないでしょうか?





限界まで努力した結果、「好き」を発見できなければ、その時、「好き」を外部に求めていく。

「自分にこの仕事向いていない」という言葉を出したくなる時は、誰でもあるのではないでしょうか?

そこを乗り越えた時に、「好き」が見つかる事も多いとは思います。

そこまでしても、見つからなければ、外部に違う「好き」を探していくことが必要になってくるのではないでしょうか?





生きる為に仕事をするのではない。「好きを貫く」ために、日々の仕事に楽しさを創造していく。「好き」を発見していきませんか?

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