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コンプライアンスを守るって?本末転倒のコンプライアンスについて

「我が社はコンプライアンス遵守は最も優先的なテーマだ」などと、よくコンプライアンスという言葉を耳にします。
コンプライアンスはという言葉は「企業が法律や規則などのごく基本的なルールに従って活動すること」ということです。
コンプラインス」という言葉が多くの企業で叫ばれると共に、最近オカシナ現象が多々見受けられます。


一言で言えば、「法律と規則を守れば何をしてもいい」という誤ったコンプライアンスについての考え方です。
日本人、日本企業であれば法律を守らなければいけないのは当たり前として、オカシナ事が目立つのが規則です。
私達は様々な規則に囲まれています。
就業規則
・会員規則
・商品、サービス規定
等々


最近、私が出会ったオカシナケースで、こんな事がありました。


年末にかけて書籍の大掃除をするのが恒例行事の私は、今年は、本のPDF化をしようと考えました。
本の整理などにまとまった時間がとれるのは、年末だけしかとれませんからねぇ。

自宅に2、3年前に買ったスキャンスナップがあったのですが、せっかくなので最新のスキャンスナップと裁断機をレンタルして、それでPDF化をしようと考えました。(スキャンも裁断機も年末だけしか使わないので邪魔なので、使うときだけ借りるのが便利と思い・・)
そこでネットで調べ、DMM.comさんがレンタルしてくれる事を知り、12月2日にレンタルの予約をしました。(12月25日から1週間のレンタルで)


スキャナと裁断機が送ってくるのを楽しみにしていた25日、DMMドットコムさんからメールが届いていました。
それは、「キャンセル」のメール。
商品の手配がつかなくなったから、DMMドットコムさんからキャンセルしたいというのです。


「もう25日です。今更、年末にスキャナと裁断機を貸してくれるところなどありません。数日遅れてもいいので、何とかして貰えませんか?」とメールをすると、「規則で、事情によりレンタルできない事もある。その際はお客様には了承して頂くと書いてあったはずです。」と言うのです。確かに、規則にはそのように書いてありました。


「私達は規則通りやっているし、あなたもその規則に合意したでしょう!」と言われればそれまでです。私達は、コンプライアンスをしっかり守ってやっていますと言われればそうでしょう。
しかし、ユーザーの立場の私は、これってオカシイのではないか?と釈然としませんでした。


「DMMドットコムで予約したものは、本気で予約したとは思わないで下さいね。真に受けたらダメですよ。本気で必要な時は、他社にも保険をかけておいてくださいね」という事でしょうか?
そんなのを予約と言うのか?と私は伝えましたが、「規則ですから。あなたはそれを承知で予約したのでしょう」の一点張り。らちがあきませんでした。


ホテルに予約をしておいて、いざ行ってみたら、「弊社の都合によりお客様の予約はキャンセルしました。」等の理屈は通じるか?もちろん、通じないと思うのです。
一度、「約束したら、きちんと守る」という常識(コモンセンス)や一般モラルのほうが、会則等の身内で作ったルールより上のハズなのに、それが分からない人達が増えているようです。自分達のコンプライアンスだけを大切にし、コモンセンスやモラルを大切にしない、そのような本末転倒の企業、人達です。


何かを意識付けしようとする際に、表面的な事だけを教えるのではなく、コアの部分をしっかり教えていく事がとても大切だという事を改めて勉強させて頂けた事件でした。