モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

オリンピック観戦で学んだ7つのこと

バンクーバーオリンピックが終わって、まだ1週間しかたっていませんが、すっかり過去のことになってしまいましたよね。

ここ1週間ブログを更新していなかったので、オリンピックで学んだことを自分なりに整理していませんでしたので、ちょっと再整理。

  1. スポーツ観戦をして得ることができる気づきは、本で学ぶよりも大きい
    以下に学んだことは、スポーツを観戦しながら、自分なりに気づいたことです。これらのことは、今までも本で学んだことかもしれません。しかし、スポーツ観戦を通して気づいた知識は、本を読んで学んだことより、自分の心に刻まれる、血肉になる感じがします。

    それは、スポーツが頭に語りかけてくるのではなく、心に語りかけてくるからではないでしょうか?
    スポーツを観戦する→心を揺り動かされる→その揺り動かされたストーリーを自分なりにじっくり考える。→その中から得られる「教訓」「ルール」を整理してみる。


    このような学習ステップをとりいれれば、ある意味、本以上にスポーツは、私たちの学習ツールになるのではないでしょうか?


    スポーツ観戦のわずかな時間に凝縮されたストーリーは、私たちの心に、脳にしっかりと深い傷をつけてくれる。偉大なスポーツ選手達に感謝、感謝です。


  2. 自分なりのこだわりも大事だが、顧客を意識した戦略の方が勝利の為にはもっと大事。
    これはフィギュアスケートを見ていての教訓です。
    キム・ヨナ選手と浅田真央選手。力の違いは、ほとんどなかったと思います。男子のライサチェックとフルシエンコもそう。
    勝った方は、「審判」という顧客をどれだけ意識したのか?ということ。


    フルシエンコも真生ちゃんも、スポーツ競技ということでは、スゴイジャンプをした。2人とも、それに「こだわり」があったのだと思います。しかし、顧客である審判、あるいはルールは、スゴイジャンプに関して「こだわり」がそれほどなかった。


    顧客やルールが変われば、フルシエンコも真生ちゃんが金メダルだと思うのですが、現実は違っていた。私たちも「自分のこだわりは、確かに大事だが、それ以上に大事なのは顧客のこだわり」ということを改めて気づかせてくれましたね。

  3. 同じ戦略、同じ程度の力量との競争においては、ギャンブル精神が勝利の鍵になる
    これを感じたのは、モーグルの戦いと、男子500メートルのスピードスケートを見ての気づきです。
    モーグルを見ていて、上村選手の滑りを見ていての感想は、「確実にやっていこう」という意志。日本の多くの期待、支えられているたくさんの人達の期待に応えるために、下手なことはできないという気持ちがあったのではないでしょうか?逆に、上位にきている選手達は、「こけたら、こけたで仕方がない。4位もビリも同じだから、メダルを取りに行く」というギャンブル精神。


    この同じギャンブル精神を感じたのが、男子500メートルの銀、銅の2人。「転んでもいい」雑草魂の長島、逆転「銀」 : スケート : ニュース : バンクーバー五輪 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)の記事にもありましたが、長島選手は「「転んでもいいと思って飛ばしていった」そうです。

    ここ一番。ライバルとほぼ差がない状況であれば、「失敗を犯す大きなリスクをどこまで負うことができるか」というギャンブルをどれだけはることができるかが違いになるという教訓が学ぶことができました。


    私も仕事をしている際、どうしても「確実に」「リスクはできるだけ小さく」ということばかりに意識がいくのですが、「ここぞ!」という時には、どれだけギャンブルができるか?ということは意識すべきことだと思いました。

  4. 恐怖への対処法。(恐怖を見ないことと、恐怖を直視するという戦術)
    これはフィギュアスケートを見ていて。ショートでは浅田選手が前で、キム選手が後という順番でした。浅田選手の素晴らしい演技を正面から見ていて、恐怖に直面し、緊張し、しかしそれに対処していこうという強い意志が感じられました。

    フリーでは逆の立場。キム選手が前で、浅田選手が後。浅田選手は、ヘッドフォンをして、キム選手の演技をできる限り意識しないようにしているように見えました。恐怖から目をそらし、自分のやるべきことに集中しようという意志なのでしょう。
    見ていて、「恐怖から目をそらそうとしている時点で勝敗があったのかもしれないなぁ」なんて思いました。逆に、「恐怖に立ち向かおうとする」キム選手の強さが際立ちました。


    私たちのビジネスの中でも「不都合なこと」「マイナスな事態」「恐怖を感じること」が発生します。これにどう対処するのか?「マイナスな情報」を避けて、プラス思考、成功イメージだけを描いて進んでいくのか?


    逆に、キム選手のよううにそれらのマイナスな現実をしっかり見据えて、それに「絶対に私は負けない」と自分を鼓舞して、恐怖に対応していくのか?勝者になるには、この強さが必要なのでしょう。

  5. 天才でさえ、ラクしようとすれば、敗れてしまう〜ラクして勝てるモノはない。
    これは、asahi.com(朝日新聞社):条治よ 悔しかったか - という記事を読んで感じたこと。

    僕は君に言われたことがある。「清水さん、あんなにつらいトレーニングをやらなきゃいけないなら、僕スケートやめます。楽して金メダル取りたいです
    ね」。僕の練習のドキュメンタリーを見ての感想だった。僕は心肺機能を高めるために失神寸前まで自分を追い込むトレーニングをしてきた。それに対しての反
    応だった。腹もたたなかった。失礼だとも思わなかった。ある意味で、君は天才だから。コーナリングは僕が教えを請うほどの能力を持っていた。

     今回、ズバリ何が足りなかったのか。1000メートルの練習だ。君は500メートルに特化し、1000メートルを捨てた。しかし、500メートルを1日2回滑る今の五輪では1000メートルの練習が不可欠なのだ。

    という清水選手のコメント。ここがメダルの色の違いになるというですね。天才でもそうだということであれば、私たち凡人はなおさらです。だから大事になると思うのです。ラクをしようとするのではなく、「人一倍キツイ練習、苦しい仕事を、どう楽しくするか?」ということが。





  6. 準備の重要性が、肝心の時にでてくる
    これはフィギュアスケートで織田選手の靴紐がほどけた姿をみて感じたこと。イチローに学んだ ルーチンへのこだわりにも書きましたが、イチロー選手の「道具へのこだわり」や「日常ディティールへのこだわり」が思い浮かびました。
    やはり、肝心な時に、この違いが出てくるのだと・・


    どうしても忙しい状態、緊張する状態になると、基本的なこと、ちょっとしたルーチンへの意識が薄れてしまいます。しかし、そのウッカリが肝心な時にでてしまうリスクもあるんだと改めて、強い教訓になりました。

  7. 心を一つにするイベントの重要性。頭よりも、心に響かせろ!
    やはり、オリンピックの期間になると、私たちは日常の中で忘れている「日本人」としての意識、誇りを強く意識するようになります。そして、気持ちがまとまって浅田選手や、上村選手を一生懸命応援するようになります。誰から応援しろ!と言われたわけでもないのに。


    スポーツが持っている、私たちの「心」を揺さぶる要素ですよね。私たちのビジネスの中にも、スポーツが与えてくれる要素を様々なイベントとして取り入れることができないか?これは工夫の余地がありますよね。


    このことについては、後日、ネルソンマンデラについての映画「インビクタス」についてエントリをまとめようと思っていま。(インビクタス、是非、オススメです!一度、見てください。)


これは、冬のスポーツを素人の私が見た、私なりの教訓です。皆さんは、どのような教訓を得ることができましたか?皆さんで共有しあえたらいいですね。