モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

ライオンズ快進撃から学ぶ 部下に能力を発揮させるコーチング術

私は、福岡に住んでいるんで、福岡ソフトバンクホークスを応援しています。ホークスが福岡に移ってからそう。今年こそは、優勝をと思ってシーズンに望んだのですが、意外にもパリーグの首位は、西武ライオンズ





ホークスファンの私から見ると、シーズン前の予想では、ライオンズは5位か、6位ではないかと思っていました。去年も5位だし、和田、カブレラというクリーンナップが抜けたんですから、打線の力は格段に去年より下がるだろうと素人なりに考えていました。優勝どころか、ポストシーズン争いにも絡んでこないなと思っていました。しかし、フタを明けてビックリ。打つわ。打つわ。ホークスファンの私からすると、羨ましい限り。





各人が、伸び伸び、思いっきりフルスイングしています。そして、12球団1のホームラン量産。カブレラ、和田の穴を補うどころではなく、お釣りが出ています。去年までの選手達とそれほど、メンバーは替わっていないのですが、選手の能力を上手に引き出しているのでしょうね。去年までは、大した実績のなかった選手達が、大きく変わってきています。(交流戦には落ちるだろうと期待していたのですが、それ程落ちてはきませんし)





ライオンズのバッティングを支えているのが大久保コーチ。正直、この人の就任を聞いたとき、「あっ。人気取りにライオンズは走ったな、ライバルが一つ消えた。」とホークスファンの私は思いました。というのは、大久保コーチは去年まで、デーブという愛称で、タレント活動やゴルフをしている姿ばかりしか目につかず、野球解説などを聞いてもそれほど印象はなかったから。しかし、こういう固定概念はよくないですね。実際は、大きく違いました。





SANSPOに西武を変えた男”デーブ大久保コーチ、快進撃の秘密を激白!という、大久保コーチにその秘密をインタビューした記事がありました。大久保コーチのコーチング術をビジネスの管理職が学ぶとすると、という視点でまとめてみました。

  1. 部下に与える目標は、シンプルに!具体的行動に
    頭のいい上司に起こりがちになるのですが、部下を育てようとする時に、いくつもの事を教えると、部下は消化不良になり、何もできない事になってしまいます。あるいは、業績にばかり関心のある上司に起こりがちな事として、結果についてばかり指導してしまうと、部下は、結果を上げる為の行動が分からず、右往左往無駄な事ばかりをやって結果があがらない事になってしまいます。


    大久保コーチは、そのようにならないように、「シンプルに!具体的な行動」として、「しっかり振り切る」という事だけを指導しているそうです。それも1番から9番まで徹底しているそうです。単純な「しっかり振り切る」というメッセージであれば、選手も迷うことがなかったりするのでしょうね。


    私達ビジネスの世界でも、部下に指導する際は、最初はシンプルな指示を与え、それができるまで徹底するという事が大事になるのでしょう。(次から次に指示を与えたくなる欲求を抑えることが、上司にとって大事なのでしょう。)

    ――40試合で56本塁打の打線が、他球団にとって脅威になっている

     「昨秋からしっかり練習した成果がでて、みんなしっかりスイングができている結果だと思う」

     ――昨季との違いは何か

     「昨季より各打者の打席での制約が減っていると思う。右打ちなど臨機応変の打撃は必要だが、1番から9番まで打撃の定義は一緒。まずは『しっかり振り切る』ことを前提にしている」


  2. 制約をできる限り加えない
    真面目に管理者の仕事をしょうとすればするほど、部下に細かな指示を出してしまいます。そうすれば、確かに管理者の仕事をしている事にはなるのですが、部下から見ると、その仕事ぶりは、「たくさんの制約を加える人」にしか見えなかったりするのです。


    たくさんの制約を加えられると、窮屈な仕事ぶりになり、やりがいや楽しさもなくなってきます。

     ――選手にも意識付けが浸透している

     「例えば(右打者が)おっつける右打ちなんかは、状況によって必要なときがあるけど、そればかり練習していたら逆にバットのヘッドが下がってしまう。応用編よりも基本を大事にしている。打者によっては2ストライクになっても1発を狙っていいぞ、というときもある」

  3. 地味な「チームへの貢献」を評価する
    チームには、直接の個人業績には関係ないけど、チームの業績に大きな貢献をもたらす仕事があります。野球で言えば、ファールボールの数やピッチャーにボールを投げさせた数。これらは、個人業績の打率やホームラン数には直接影響を与えないかもしれませんが、相手ピッチャーを疲れさせるという事ができ、チームとしてはとても大きな貢献であったりします。


    このような個人業績には関係ないけど、チームへの貢献を果たす仕事を積極的に評価していく事で、それらの仕事への関心が高まってきます。そうする事でチーム力がアップしていくのです。営業チームであれば、売上や利益だけを評価するのではなく、お客様の声を集める事などのチーム業績を上げるための活動を評価する事が、良いチーム作りには必要ですよね。

     ――カブレラオリックス)、和田(中日)の両主砲が抜けた影響はなかったのか

     「あの2人は間違いなくいい打者なのは事実。ただ、それを補えるものがあるとも考えていた」

     ――具体的にいうと

     「ファウルの数も1つの例。今月1日時点で(スコアラー陣の調査によるファウルの数が)リーグトップ10でうちの打線から5人出ている。それだけ粘れれば、相手投手の疲労も早まるし、それだけチャンスが多くなるということ」

  4. チームとして部下を育てる仕組みとして、コーチング日誌をつける
    皆さんは、部下のカルテを持っているでしょうか?各人別に、業績の推移がまとめてあるのは当然あるかもしれません。しかし、業績達成までの、業務プロセスの実績 (営業で言えば、訪問件数、受注率、新規獲得率等々)であるとか、部下に対して、どのようなコーチングを行ってきたのかというコーチング履歴(どんな課題を部下が感じており、それに対しての目標、目標へのアドバイス、それの実行状況等)、などを部下別のカルテとしてまとめているでしょうか?


    チームとして、部下を育成していこうとすると、これらも大事になってきますよね。直属の上司だけが、一人を育てるのではなく、実際は先輩社員なども含めて複数で人材育成を行っていくはずです。その際、情報共有をされていなければ、A部長が話す事と、B課長が言っていることは違うという事になり、部下を混乱させていく事になっていきます。


    大久保コーチは、これらの野球版としてコーチング日記をつけているそうです。チームで選手への指導状況の情報を共有化して、どのコーチもその情報に基づき指導していく事ができる体制ですね。これらも参考になると思います。

    ★特製カルテ

     大久保打撃コーチが発案して、今季から2軍を含めた野手全員の指導内容や体調、打撃の課題などを顔写真つきの書類にまとめている。首脳陣が定期的にそのカルテをチェックすることで、チーム全体の情報共有と長期的、計画的な選手育成に役立てている。4月5日に不調で2軍落ちしていたボカチカが、同26日に1軍に再昇格していきなり5戦4本塁打と大活躍。2軍からの詳細な情報を受けての抜てきだった。

何か業績を残している人の仕事の仕方には、参考になる部分が多いモノです。皆さんも、一つでも、自分の仕事の仕方に加えてみるといいのではないでしょうか?




PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」これからも応援よろしくお願いいたします。
めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術

めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術