突然変異を自らに起こすために必要な事
昔、誰だか忘れたのだけど、ロックミュージシャンがインタビューで、「今、夢中で聞いている音楽は何ですか?」と聞かれて、「クラシック」と答えていたのが、なぜか今でも記憶に残っています。ミュージシャンが誰だかは、もう忘れてましたが、ほぼ、「クラシック」とは無縁の音楽をしている人だったと思います。だから、「なんで、こんな音楽している人がクラシックなの?」という単純な驚きが強烈で、今でも記憶に残っているのでしょう。
今、「突然変異」という言葉がどうも気になっています。
ダーウィン展に行って来たからかも
環境変化に対して、生き残る種は、環境に適応できる種だけ
サバイブする事ができる種は、環境に適応できるように突然変異したものだけ。
この話を今の私達に置き換えるとどうか?
私達の周りの環境は、今、激変しています。中国問題、環境問題、資源の高騰、サブプライム、モータリゼーションの頭打ち、少子高齢化社会、ネット社会、どこまでも進むグローバリゼーション。等々
あげれば、キリがないほど、私達の周りでは激変が起こっており、これらがいろんな所に跳ね返りながら、私達の身に何かを起こしていきます。これらは新聞の中で起こっているのではなく、必ず、私達の身に何かを引き起こしていく環境変化なのです。これだけの環境変化は、10年前などと比べても、どんどん大きくなってきました。これから起こる環境変化に私達は対応していかなければ、生き残る事はできません。一部の人を除き、大きさの大小は別として、何か突然変異を起こしていかなければ生き残る事ができないのではないでしょうか?(私も含め)
では、自らに突然変異をもたらす為にやるべき事は何なのか?自然に突然変異が来るのをゆっくり待つというのも一つの方法ですが、私は、それはイヤです。うまく突然変異が起こるかどうかは分かりませんが、もがいてでも、自らの手で何とかしたいと思います。突然変異を自ら起こすためのヒントがバイオテクノロジーだと思うのです。
バイオテクノロジーの分野では、異種を掛け合わせて突然変異を意図的に、人工的に行っていきます。遺伝子組み換えですね。
バイオの分野では、いろんな種を組み合わせることで、「コレステロールを下げる米」であるとか、「高血圧を下げる米」であるとか、新たな商品を作り出そうという研究が進んでいます。(食の事ですから、これが全て良い事とは分かりませんが)
時代環境変化の激しい今、生き残る為に、企業や個人においても、遺伝子組み換えにチャレンジしていくべきではないかと思うのです。もちろん、肉体的な遺伝子組み換えはできませんから、情報の遺伝子組み換えですね。
情報の遺伝子組み換えとは、「異種の情報」を意図的に、取り入れていくという事です。好きな情報、慣れた情報ばかりを取り入れるのではなく、一見、関係性のないような情報、自分が好んで接しないような情報に、あえて接触する機会を増やすという事です。
例えば、企業で言えばどんな事になるか?今まで、社内にいるような人材とは全く別種の人を入れていくという事。先日、テレビで「県庁の星」という映画があっていましたが、あれなんかがそう。問題のある食品スーパーに、織田裕二扮する県庁エリートが入ってきます。県庁エリートとスーパーのパートという全く異種が混ざり合う事で、県庁にもスーパーにも突然変異が生まれてくるというストーリー。全く異なるような、バックボーンの人材をあえて混ぜる事で突然変異を起こしていくというやり方も一つ。
私のようなコンサルタントを導入していくのも、そのような意味が一番強いのかもしれません。コンサルタントという異種(自社の常識外の視点)を取り入れる事で突然変異を起こしていくというのも、一つのやり方でしょう。
また、全く違う業界の成功例を研究し、導入していくという方法も一つ。私のクライアントだった歯医者さんは、歯医者さん同士での交流で学ぶのは技術だけでした。(いけだ歯科矯正歯科)その先生は歯科技術以外のビジネス的なものは、全く異なる業種であるホテルや、一般企業の営業マンの成功例を学び、そのやり方を導入していく事で、他の歯医者さんとはかなり異なるビジネスモデルを作られて、今でも繁盛されているようです。(歯医者さんは今、構造不況業種の一つなのですが)小さな突然変異を、歯医者さんの中では実現されています。
では、個人で、突然変異を起こすためには、どんな方法があるのでしょう。私が実践しているいくつかをご紹介
- 自分の趣味に合わない、違うものを取り入れてみる
- 私は、音楽を聴くのが好きで、ロックやR&Bばかりを聞いているのですが、ここ2年くらい、あえて、クラシックを聞いています。子供の頃から、大嫌いだったクラシックなんですが、あえて触れていく事で、何か違う「ヒント」がそこから得られるような部分があります。いつもはビジネス書ばかりしか読まないけれども、あえて3冊に1刷は全く異なる童話を読むなんていうのも、学びになったりしますよね
- 私は、音楽を聴くのが好きで、ロックやR&Bばかりを聞いているのですが、ここ2年くらい、あえて、クラシックを聞いています。子供の頃から、大嫌いだったクラシックなんですが、あえて触れていく事で、何か違う「ヒント」がそこから得られるような部分があります。いつもはビジネス書ばかりしか読まないけれども、あえて3冊に1刷は全く異なる童話を読むなんていうのも、学びになったりしますよね
- 全く興味のないものに、触れる時間を作る
- 子供の頃から、絵やアートなどには全く興味がありませんでしたが、最近では、あえて、美術館に行く時間を増やしています。全く興味のないものから、得ることができるインスピレーションは、普段興味のあるビジネス書などから得られるものとは、全く違うものを得る事ができます。今までとは全く異なる視点や「自分の違った引き出し」が生まれてくるような感じがします。
- 子供の頃から、絵やアートなどには全く興味がありませんでしたが、最近では、あえて、美術館に行く時間を増やしています。全く興味のないものから、得ることができるインスピレーションは、普段興味のあるビジネス書などから得られるものとは、全く違うものを得る事ができます。今までとは全く異なる視点や「自分の違った引き出し」が生まれてくるような感じがします。
- 仕事をしている際に、いつもは接していないような人達と触れあう時間を作る
- 仕事現場でいつも付き合っているような人達は、どうしても似たような考えの人達です。私などで言えば、普段、付き合っているのは経営者の人が中心です。そうすると、経営者思考になってしまいます。だから意図的に、学生さんや、若いビジネスマンと接する機会を作ってみる。私に仕事をくれる人達は経営者だから、彼らと接しても仕方がないと以前はそう思っていました。しかし、彼らと実際に接すると、今までとは異なる視点でのアイデア、考え方を吸収する事ができます。直接、仕事には繋がらないかもしれないのですが、小さな突然変異を私にもたらしてくれていると思います。
- 仕事現場でいつも付き合っているような人達は、どうしても似たような考えの人達です。私などで言えば、普段、付き合っているのは経営者の人が中心です。そうすると、経営者思考になってしまいます。だから意図的に、学生さんや、若いビジネスマンと接する機会を作ってみる。私に仕事をくれる人達は経営者だから、彼らと接しても仕方がないと以前はそう思っていました。しかし、彼らと実際に接すると、今までとは異なる視点でのアイデア、考え方を吸収する事ができます。直接、仕事には繋がらないかもしれないのですが、小さな突然変異を私にもたらしてくれていると思います。
- 普段触れていない情報に、あえて触れる時間を作る
- 定番チェックするようなブログだけでなく、あえて、全く興味のないブログの世界に接してみるなどもそう。例えば、いつも「はてなホットエントリー」ばかりをチェックするのではなく、あえて全く興味のない「犬系の人気ブログ」をチェックしに行くなどです。(私、犬が苦手なんですが・・)
そこには、私の知っている常識とは、違うものが展開されていたりします。
- 定番チェックするようなブログだけでなく、あえて、全く興味のないブログの世界に接してみるなどもそう。例えば、いつも「はてなホットエントリー」ばかりをチェックするのではなく、あえて全く興味のない「犬系の人気ブログ」をチェックしに行くなどです。(私、犬が苦手なんですが・・)
「何の種と具体的に、組み合わされればあなたに、突然変異が生まれるのか?」は分かりません。私も、ホントに、何と触れることで、自分の突然変異が生まれるのかは分かりません。ご紹介した4つの事をやっていても、環境に適応する為の突然変異は生まれずに、死滅するだけかもしれません。
だけど、やるしかないと思っています。同じ事を繰り返しているだけでは、突然変異は起こらないという事だけは確かなように感じるからです。
自分に新しいモノをドンドン取り入れて、今まで学んだもの、今行っているものと融合させていく。この組合せにより生まれた偶然。そこから突然変異は生まれてくると思うのです。トライ&エラーの数を増やしていく事で、突然変異が起きるの確率を上げていく事が大事なのではないでしょうか?
同じような本ばかり読んでも突然変異は生まれません。同じような情報ばかりに接しても、突然変異は生まれない。あなたも、あえて、異種を取り入れる事にチャレンジしてみませんか?
PS
私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」。増刷が決定しました。皆様のおかげです。
これからも応援よろしくお願いいたします。
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