モチベーションは楽しさ創造から

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ビジネスセンスを磨く!風が吹けば桶屋が儲かる思考はできているか?

ビジネスの戦略を考える際には、「時代の流れ」を読む事がとっても大事になってきます。PFドラッカーが言った、「企業は環境適応業でなければならない」という言葉の通り、いかに時代の流れに乗った戦略をとっていけるかが、ラクに成長できるか?苦労していくかの分岐点になっていきます。





サーフィンと同じように、波に乗ることさえできれば、本人の努力以上に前に進む事ができますし、逆に波に逆らえば、いくら努力しても前に進むのはなかなか困難になってきます。このことは、企業だけに限らず、人の生き方でも同じではないでしょうか?





では、時代の流れに乗るにはどうやっていけばいいのでしょうか?そのためには、「時代の流れの情報」をしっかり分かる事です。「情報を知る」事ではなく、分かる事です。「時代の流れの情報を知る」ことは、それほど難しくありません。インターネットなど使わずとも、新聞、テレビレベルの情報に触れていればそれはすぐ分かります。しかし、情報を知っても、「フーン。なるほど」で終わってしまっては、「時代の波」に乗る事などはできません。





「時代の流れの情報」を一歩深く考えて、自分の事に置き換える必要があるのです。





例えば、つい先日、日経の一面に「自動車保有 初の減少。2月までの最新統計の3ヶ月自動車の国内保有台数が減り続けている。これは、1960年代の車が普及し始めて初のこと。」というニュースが出ました。背景には、高齢化、原油高などの要因はあるのでしょうが、これは一つの時代の大きな曲がり角のサインと予測する事はできるでしょう。これなどは、「時代の流れ」についての情報です。今まで拡大し続けていたモータリゼーション社会がストップしたというサイン。





この情報を一般論で終わらせないという事です。「俺は自動車産業でないからイイヤ」「俺は車を売っているワケでないからイイヤ」と考えない事です。この情報だけでも、いろんな「時代の流れ」が想像できます。

  • ガソリン、カー用品、自動車保険、車検サービスなどの車関連のビジネスが、本格的に縮小してくる
  • 新しい道路造りも、大義名分(自動車の通行量増加)が使えなくなり、更に公共工事の縮小にハズミがつく
  • 車が少なくなると、ロードサイド型ショップの売上も厳しくなってくる。
  • 郊外型大型店は、自家用車客だけでなく、バスサービスを増やしていく必要が出てくる
  • ロードサイド型の不動産価値は低下していく
  • 自家用車の代替えサービスである、バス・タクシー・レンタカーの復権の可能性が出てくる
  • 自家用車を持っていない人向けに、宅配サービス・通販、ご用聞きセールスの成長が期待できる
  • 「駅の近く」が再び見直されていく。

「自動車保有の初の減少」というニュースは、まだ予兆のニュースでしかありません。「自動車の減少」がトレンドになるかどうかはまだ分かりません。しかし、予兆のニュースをつかんだら、すぐに仮説を作る。自分にどう関わってくるのかを予測する。





風が吹けば桶屋が儲かる」という話をご存じですよね。大風が吹けば土ぼこりが立つ。土埃が立つと、土が目に入って、盲人が増える。盲人が増えると、三味線がよく売れる。(当時、三味線は盲人が弾いていた)
三味線が売れると、三味線の材料の猫皮が必要になり、ネコが殺される。ネコが減ればネズミが増える 。ネズミが増えると、たくさんの箱を囓られる。だから箱の需要が増え箱屋が儲かる。という話です。





一見、バカバカしく思えるこの話ですが、このように影響の連鎖を考える事が大事になっていくのです。(もちろん、考えすぎて屁理屈になってしまう場合もありますが、トライ&エラーで、何度も思考訓練を行っていけば確度は上がっていくモノです。)





「時代の流れ情報」をつかんだら、思考パターンで考えてみるのです。捉えた予兆から、先後関係、因果関係としてどのような事が起こるのかを自分の頭で考えてみる、例えば、「自動車保有の初の減少」という風が吹いたとき、あなたにどんなビジネスチャンス、キャリアチャンスがやってくるのか?という事です。





あなたのビジネスや、業界に直結する「時代の流れ情報」であれば、ライバル達もすぐに対応してきます。差別化していく情報は、「一見、自分たちには関係ない」と思うような情報です。そのような情報を、自分に何か適応する事はないかと考える事が、ライバルとの差別化を生み出していくのです。





「時代の流れの情報」を知るだけでは意味がありません。知った後、その影響を考える。「風が吹けば桶屋が儲かる」思考で、自分にどんなチャンスが発生するのかを考える習慣を持つ。コレがビジネスセンスに繋がっていくのです。




PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」。増刷が決定しました。皆様のおかげです。
これからも応援よろしくお願いいたします。
めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術

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