時間を大事に使うために覚えておきたい。3種類の優先順位
上手に時間を使っている人の特徴の一つは、「やるべき事の優先順位付けが上手」なこと。
皆さんは、仕事、プライベートをふくめてやるべき事は上手に優先順位付けをされて、テキパキとこなしておられるでしょうか?
そこで、今回のテーマは「優先順位」。
みなさんは、どんな優先順位の基準を持っていますか?
私は、3つの優先順位の基準を持っています。
- 戦略的優先順位
- 戦術的優先順位
- 戦闘的優先順位
忙しさに追いまくられて成果がでない人を見かけます。そんな人は、この3つの優先順位をゴチャゴチャにして考えている人が多いような気がするのです。
- 戦略的優先順位
- 「今年1年(現在のステージで)何をやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦略的優先順位」と読んでいます。
目的は、「充実した一生をすごすための、一年間」にしていくということ。
一生、人生という広い視野の中で、この1年間(もしくは現在のステージで)は何を重点的に行っていくかを決めるということです。
当然、目先の仕事だけに囚われるだけではなく、もっと広い視点が必要です。
家族とどんな人生が過ごしていきたいのか?一生を通してどんな仕事を行っていきたいのか?また、社会的活動や趣味の世界でどんな人生が過ごしていきたいのか?どんな哲学で生きていたいのか?
そんな自分のやりたいことをしっかり考えていく。「人生」とか「一生」とかいうスタンスの中で、何を重視していき、どんなバランスのとれた生き方をしていきたいのか?」ということを考えた中での優先順位基準になってきます。家庭をもっとも大事な基準にする人もいれば、金がもっとも大事な基準の人もいます。
これは人によっても違ってきますし、同じ人でも人生のタイミングでも違ってきます。(就職したての若い時期と、定年退職近くの時期では、優先順位基準が違って当たり前ですからね)
「人生観」「やりたい事」のバランスを考えていき、自分独自の「戦略的優先順位」の基準を作っていくことが重要になっていきます。
- 「今年1年(現在のステージで)何をやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦略的優先順位」と読んでいます。
- 戦術的優先順位
- 「この3ヶ月(1ヶ月)。何をやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦術的優先順位」と読んでいます。
目的は、「年間目標の為に3ヶ月でやるべき事と、日常で生まれた中長期的約束を達成していく」ということ。
1年というスパンで作った目標は、それだけでは大きすぎて意識するのが難しいものです。だから、それを3ヶ月程度の大きさにしていく必要があります。「この3ヶ月で、1年の目標を達成する為に何をやるべき事なのか?」ということを整理することが必要。
3ヶ月スパンで優先順位を整理すべき事はそれだけではありません。
自分だけの目標を追いかけるだけで済めばよいのですが、日常の中で、仲間からの頼み事、約束が生まれます。特にここで整理すべき事は、中長期的なプロジェクトのような約束です。例えば、1年がかりの建築プロジェクト、半年での商品開発プロジェクト等々。これらも、「この3ヶ月で何をやるべきなのか?」を整理することが重要になります。
こで使うのが、一般的な優先順位の基準である重要性ー緊急性マトリックス。これら「年間目標」と「中長期的約束」を「緊急性」と「重要性」の視点において「優先順位」をつけていく必要があるのです。
緊急性 高い 低い 重要性 高い 優先度1 優先度2 低い 優先度3 優先度4
このような基準を持っていないと、どうしても緊急性が優先された仕事の仕方になってしまいます。
この考え方のポイントは、緊急性に振り回されていかないこと。
重要な事を放置しておくと、時間の経過とともに、「重要性も高く、緊急性も高い問題に変質していき」、解決に時間がかかるものになっていくということです。あえて、緊急性が高くても、重要度が低いものであれば、後回しに処理していく勇気が、効率的に時間を使おうとすれば必要になってくるのです。
- 「この3ヶ月(1ヶ月)。何をやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦術的優先順位」と読んでいます。
- 戦闘的優先順位
- 「今日(1週間)のスケジュールを、何をどういう順番でやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦闘的優先順位」と読んでいます。
目的は、「約束をこなしていき、時間を効率よく使う」ということ。
毎日でやるべきことはたくさんあります。3ヶ月目標達成する為にやるべきこと。日常での仲間との約束。雑用など、細々しいものまで入れるとたくさんのやるべきことがあります。
そのようなものを「できる限り短時間で、約束に間に合うように」仕事を進めていかなければなりません。
1日のスケジュールや1週間のスケジュールを決める優先順位は、「できる限り短時間で、約束に間に合うように」という事が基準になります。
戦術的な優先順位の時の基準である「重要性と緊急性」ではないのです。戦術的な優先順位の基準で、1日のスケジューリングなどをしていたら、多くの時間的ムダが発生してきます。
例えば、戦術的な優先順位の緊急性ー重要性マトリックスを使い、優先順位1位の仕事として西の仕事A、東の仕事B。優先順位5番目の仕事として西の仕事Cがあったとします。
この優先順位通りでスケジューリングを組んでいけば、西の仕事A、東のお客様B、その後また西に戻ってCという順序で仕事をこなしていくことになります。もちろん、こんな非効率なスケジューリングは立てていかないでしょう。
1日、1週間のスケジューリングでは、「約束までに、どのような順番でこなしていけば、もっとも時間効率よく仕事がはかどっていくのか?」が最も重要になってきます。「時間効率をあげる、仕事の組合せ」をもっとも重要視して、スケジューリングをしていく事が大事になってきます。
- 「今日(1週間)のスケジュールを、何をどういう順番でやっていこう」と考える為の、優先順位の事を私は、「戦闘的優先順位」と読んでいます。
優先順位の考え方も、ゴルフのクラブと同じで、状況により、どれを使うかが違ってきます。今回、この3つの優先順位についてご紹介しました。それぞれの詳細については、評判がよければ、またエントリで書くことにします。