モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

人は何時間働くと過労死するのか?

先週、asahi.com:トヨタに残業代の重荷 カイゼン活動の社員「過労死」 - ビジネス という悲しいニュースがありました。

トヨタ自動車に勤務していた内野健一さんの急死を労災と認定した名古屋地裁の30日の判決は、トヨタの躍進を支える「創意くふう提案」や「QCサークル活動」などを、労災認定の際には「業務」と判断する考えを示した。こうした活動を「個人の自発的な提案」とみなして残業代を払っていない企業には衝撃を与える内容だ。

このような記事を読むたびに、内野さんの無念さやご家族の気持ちなど考えると、ホントに悲しくなります。人ごとでなく、自分の身にも起こりえた話なんで、ゾッとします。



私も、サラリーマンをしていたときに、過労死するんじゃないか?と思ったときがありました。


月400時間を超える労働時間が数年連続で続き、ましてイヤ上司からの小言のストレス。毎朝、出勤前の恒例行事が、汚い話ですが「朝食を吐くこと」。仕事をしている時は気が張っているからいいのですが、仕事帰りにはメマイがして、何度も倒れそうになりました。

「ヤバイ」とその時、何度も思いました。仕事のプレッシャー、過度な労働等から視野が狭くなっていき、自分から死のうと思ったこともありました。





今も、思い起こすと複雑な気持ちになりますね。過労死の記事を見るたびに、何度もあの時を思い出します。同じような思いをしているサラリーマンの人達は、今、どんどん増えているのでしょうね。





この状況、今後、改善していくのでしょうか?厚生労働省の施策はともかくとして、現実は、一層厳しくなるのでしょう。





未来を予測するのは難しいのですが、間違いなく起こるのが、「企業間競争の激化」と「国際競争の激化」でしょう。これだけは間違いない。皆さんの会社のライバル会社がどんどん増え、そのライバル会社がどんどん強くなる。

アメリカ企業、ヨーロッパ企業、中国企業だけでなく、インド、ロシア等のBRICS企業、世界中の企業がライバルになり、各社が勝ち抜くために、一層、競争が激しくなる「大競争時代」に突入していく。





大競争時代に勝ち残る為には、生産性の向上。それと、夢中で没頭した仕事によって生み出されたクリエィティビティ溢れる仕事。





生産性の向上という事で、すぐに経営者がスポットを当たるのが「労働力」の強化。労働力の強化ということになると、「質」の強化と「量」の強化の2種類があると思いますが、両方を求めれれていくのでしょう。

そんな時代の要請から、ホワイトカラーエグゼンプションも、近い将来、法律も通過する状況になるでしょう。



そうなれば、悲しいかなもっと過労死が増えていくような時代になるのでしょう。

だからこそ梅田望夫さんが、ウェッブ時代を貫くことでも主張されている「好きを貫く」ことや、このブログのテーマ「楽しく仕事をしていく」事が重要になると思うのです。



仕事が好きな人、仕事が楽しい人でなければ、この厳しい時代を乗り越えていけないと思うのです。
仕事が好き、楽しいから、仕事に没頭し、長期に渡り、長時間の人生を仕事に投じることができる。勤勉に働く事ができるのです。
そうでなかったら、心も体ももたなくなってしまうのではないでしょうか?


何時間働けば過労死になるのか?


これは、たぶん「どれだけ好きな仕事に携われているか?楽しめる仕事をしているか?」で違ってくるのではないでしょうか?


私は、同じ業種の仕事でしたが、イヤな上司のもと、プライドが感じられない仕事をしていた時は、働く時間がイヤでイヤでたまりませんでした。たぶん、会社を辞めないであのままの状況で続けていたら、ホントに過労死していたと思います。



じゃぁ、今、ラクになったかと言えば、労働時間はその当時より2割ほど増えていると思います。しがない自営業者ですので、働かなくてはなりません。だけど、以前のような疲れはなく、充実した日々が過ごせています。身体の不調もないし、心も健全です。

その経験から感じることは、同じ1時間でも、「楽しく働けている。好きな仕事をしていると感じる」か、「イヤな仕事をやらされていると感じる」かで労働の負担が全く異なってしまうということ。


極端な話、月200時間でも過労死を生むようなストレスを発生させる仕事もあるし、月500時間でもイキイキと充実した日々を過ごせる仕事もある。これが現実ではないでしょうか?





そして、将来的には我々の労働時間はドンドン増えていく状況が予測されている。以前、植木等さんが「無責任シリーズ」が全盛期だった頃、「モウレツ社員」という事が流行っていました。高度成長期の日本です。あの時代よりも大競争時代が進むと、「モウレツに働かなければ生き残る事ができない」時代になるのではないでしょうか?





だからこそ、自分の身を守るためにも「好きな仕事を貫かなければいけない。楽しい仕事をしていかなければならい」と思うのです。



以前、私たちが若い頃、ベテランの人達からこんな事を言われていました。

「好きな仕事ばっかりできるほど世の中は甘くないんだよ。辛いことを我慢していくのが仕事なんだ」

そんな時代は幸せな時代だったんです。私たちがこれから生きていく大競争時代。これからは、


「イヤな仕事を我慢して、勤務時間を過ごして乗り切れるほど、世の中、甘くないんだよ。好きな仕事、楽しい仕事に没頭していくことが仕事なんだ」

と言う時代に突入したのではないでしょうか?




「好きを貫く」であるとか「楽しく仕事をする」とかは、一見、能天気の感じがあります。しかし、これからの時代をサバイブする為の、厳しい言葉でもあると思うのです。



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