確かに一理!「報連相なんてムダ!」という外国人ビジネスマンの言い分
確か、1週間前くらいにワールドビジネスサテライトを見ていたら、「報連相」についての特集をやっていました。
私達、日本のビジネスマンがビジネスの基本と考えている、報連相を、外国のビジネスマンは異様に捉えているという事がメインテーマ。(番組の最後には肯定的に捉えている事例も紹介されていましたが)日本人と違って、外国人は本音を言いますから、とても面白い内容でした。
特に、日頃、「報連相がビジネスの基本だ」と言っている私にとっては、結構インパクトのある話でした。今まであまり、「報連相」の副作用について考えていなかったので新鮮でした。
彼らが言うには、
- 大事な事は結果だ。結果が全て。結果を出すまでのプロセスをイチイチ「報連相」するのはオカシイ
- 本来結果を出す為の活動に時間をかけていく必要がある。(例えば、営業マンであれば顧客への訪問等)しかし日本企業は「報連相」にたくさんの時間をかけている。時間の無駄である。
- 私達には、「ある仕事に関しては権限」が与えられているハズ。その権限、職責に関しては自由に仕事をさせてもらえるハズ。それなのに、なぜ「報連相」を要求されるのか?上司から支配される必要があるのか?
実は、これは外国のビジネスマンだけでなく、日本の若手社員も同じような考えで、「報連相」を捉えているのではないでしょうか?だから、なかなか「報連相」ができない社員が増えているのかもしれません。
そして、彼ら意見があながち、間違いでもなさそうだという事。真実もありそうです。
日本企業の多くにおいて、
- 部下を子供扱いしてしまう。部下に明確に権限委譲をしていない。「任せる」という事が下手。
- 権限を任せられて仕事をしたとき、「成果を出した際の責任」と「成果を出さなかった時の責任」がはっきりしていない。うやむや。
- 「部下に責任」をとらせる事がないから、上司は自分が責任をとらなければいけないと考え、上司は部下の細かなことまで口を出さねばならない。
これら上司側、あるいは会社側の問題の為に「報連相」を要求している部分も多分にあるのだと思いますね。その為、必要以上の「報連相」を部下に私達は要求しているかもしれません。
外国人のビジネスマンが言うように、「必要以上の報連相」は
- ビジネスマンのモチベーションを低下させる。
- 部下は子供扱いされたと感じ、「こんな細かな事まで報告しないといけないのかよ。信頼されてないなぁ」という気持ちにさせていく
- 生産性を低下させる
- 過剰な「報連相」を要求すると、報告書を作成する時間、上司との打合せをする時間ばかりが増えていきます。そうなるとコアとなる仕事の時間がドンドン減ってきたり、ムダな残業ばかりが増えていき、肝心の成果が上がってこなくなる
- 責任を曖昧にさせる
- 「報連相」をベースに上司から細かな指示を与えられて仕事をすると、成果が出たとしても、「俺がやった!」という達成感が薄くしか感じられないし、評価も微妙になる。また逆に、成果が出なかったとき、「上司に相談してやったんだから、俺のせいではない」という無責任感を生みやすくなる。
これらのようなマイナスな面も確かにあるように思えます。
「コアな職務の不明確化」、「子供扱い」、「下手な権限委譲」、「責任の曖昧化」こられの問題が、必要以上に「報連相」を部下に要求させてしまうのかもしれません。ここは、真摯に問題解決に着手すべき話なのでしょう。
この「報連相」という日本のビジネススタイルは、正しく使っていけば、大きな競争力になると思うのです。しかしどんな良いことでも、やりすぎは良くありません。これは「報連相」も同じなのでしょう。これらマイナス部分を解決して、大人の「報連相文化」を作っていきたいものですね。
それと同時に、日本の若いビジネスマン達も、外国のビジネスマンと同じように考えているとしたら、「報連相はやるのは当たり前!」と言って済む話ではなくなっているのでしょう。「報連相」の意義、その重要性について、外国人に伝えるのと同じくらい分かりやすく伝えていく必要があるのでしょうね。
PS
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