モチベーションは楽しさ創造から

自分自身のモチベーションアップ、仕事を楽しくする方法から、部下・上司・顧客のモチベーションアップのヒントとなるノウハウ、コラムをまとめたブログです

幸せな仕事の条件

普通の人は1日、8時間は仕事をしなければいけません。HAPPYな人生を送ろうとすれば、仕事の時間も幸せを感じなければ、当然、HAPPYにはなれません。起きている時間の半分は、仕事の時間なんですから。





当然、どんな仕事につくかで、「幸福感」は違ってくるのでしょうが。仕事に幸せを感じる条件とは、何でしょうか?最も幸せな職業は美容師と兵隊 最も不幸な職業は――フィナンシャル・タイムズ(フィナンシャル・タイムズ) - goo ニュース は、そんな事を考えさせてくれるエントリでした。



職業訓練支援団体「シティー・アンド・ギルズ」がこのほど発表した調査によると、イギリスで働くことに一番喜びと幸せを感じている職種は、美容関係者(メイク、ネイル、マッサージ、エステなど)なのだという。2位は同点で美容師(ヘアスタイリング担当)と兵隊だった。


「この仕事をしていて幸せ」ランキングを見ると、ジャーナリストはかなり下の方にあり、最下位は銀行などの金融関連業だった。

なんか意外ですよね。もちろん日本のエステシャンと違い、イギリスのエステシャンには、変なノルマはないんでしょうが・・(日本のエステシャンの場合、生保よりキツーイ売上ノルマがあったりするので、イギリスと同じようではないと思いますが)

どちらの仕事にも、あまりステキとは思えない要素がいろいろある。たとえばエステティシャンは、他人のあごのムダ毛を永久脱毛したりオレンジ色に染めたり、他人のビキニラインを脱毛してやったりしなくてはならない。ヘアスタイリストは繰り返し作業が多いし、地位は低いし、腰を痛める。


まして軍隊は尚のこと。魅力的な職業としてのチャームポイントはますます少ない。兵隊になれば、ずぶぬれになるし、汚れるし、けがはするし、食事はひどいし、窮屈な場所で寝なくてはならない。下手をすると人を殺さなくてはならないし、最悪の場合、自分自身が殺されてしまう。つまり、決してとてもステキそうな仕事とは言えないのだ。


おまけにどちらの職業も、給料が十分に高いというものでもない。美容師は最低賃金に近い水準でスタートするし、兵士の初任給は、ロンドンのシティ(金融街)で働く若い銀行マンの給料の4分の1以下だ。

そうなんです。通常の「働くことに喜びを感じる条件」とは、

  • 賃金が高い
  • スケールの大きな仕事ができる
  • 働く職場環境が良い

などがイメージできます。しかし、美容関係業者、美容師、兵隊さん。それぞれ、この3つの条件は、当てはまらないですよね。なんで、これらの仕事は、「働く事に喜びを感じるのか?」は、じっくり考えると面白いテーマだと思います。





私なりに考えてみると

  1. 顧客が喜んでくれる姿がイメージできる
    美容師さんや、美容関連の仕事をしている人は、お客様の喜んでくれる顔をいつも見ることができます。お客様から、直接、「ありがとう」という感謝の言葉を聞くことができます。

    兵隊さんはどうでしょうか?兵隊さんのお客さんは、国民です。国民の喜んでくれる顔は見えません。しかし、「自分の仕事が妻、子供、友人、地域の知り合いの安全を守っているんだ」という誇りは、とてもイメージしやすい仕事でもあります。

    顧客が喜んでくれる姿がイメージできれば、自分の仕事に誇りを持てる事ができます。自分の仕事への誇りが、「働く事への喜び」を生み出していくのです。


  2. コミニケーションを楽しめる職場
    美容師さんや美容関連の仕事をしている人であれば、お客様とコミニケーションを楽しみながら仕事をしているでしょうし、兵隊さんであれば、仲間と常にコミニケーションを取りながら仕事をしています。


    仕事はお金を貰っているので、遊びではありません。だからと言って、仕事をしている最中眉間にシワを寄せている必要もありません。働きながら、仲間やお客様とコミニケーションを楽しめる職場ではたらいている事は、働く事に喜びを感じる大事な要素になるのでしょう。


  3. 目の前の仕事に没頭できる
    兵隊さんは、訓練でさえも。一瞬でも気を抜けば命に関わるので、集中して仕事を行わなければなりません。イラクなどの現地での活動などでは、尚更の事でしょう。美容師さんなども、髪を切っている際は、お客様とおしゃべりはしていますが、髪を切るのに集中しています。仕事をしている最中に、上司からの介入や雑用などが入る隙間がない仕事になっているのです。仕事をしている最中に他の事を考える余裕はありません。仕事に没頭できるのです。


    だから、仕事をしていると、あっという間に時間が経つのではないでしょうか?あっという間に時間が経つ体験をフロー体験と呼びます。人はフロー体験をしていると、その活動に楽しさを感じるようになるのです。(ブルーな気分の時こそチャンス!夢中になれる仕事に再設計)


  4. 達成感を細かく感じることができる
    美容師さんや、美容関連の仕事をしている人は、カット終了後やマッサージ終了のたびに、お客様から「ありがとう。良かったわ。」と感謝の気持ちを言って頂けます。その度に、「いい仕事をしたな」という達成感を感じる事ができます。一日に、何度も達成感を感じる事が可能な仕事です。

    兵隊さんも、本日の任務、本日の訓練内容、タイムスケジュールが明確に細かく決まっています。その業務や訓練をクリアしていく度に、達成感を感じていくのではないでしょうか?(軍隊に入った事がないので、ここはちょっとイメージできませんが)


みなさんの仕事は、これらの4つの条件が揃っているでしょうか?よくよく考えてみると、これらの条件って、美容師や美容室関連、兵隊さんの仕事でなければ揃える事ができないというワケではありません。逆に、美容師や美容室関連、兵隊さんの仕事は、これらの条件を職業特性上揃えやすいだけだと思うのです。





次第でこれらの条件は、みなさんの職業や仕事でも整備できるのではないでしょうか?

イギリスでは人気のなかった銀行マンであっても、もっと顧客の喜んでくれる声を集める仕組みを作ったり、行員さん同士の風通しを良くしてユーモアが通じる職場にできるのでしょうし、雑事や管理業務を減らして本来業務に集中できる環境を作れるでしょうし、上司が日々の仕事の中で部下に達成感を感じて貰う工夫をする事もできると思うのです。





肝心なのは、これらの条件が「働く喜びを感じるには大事である」と認識をし、それを、自分たちの仕事の中でどう実現していこうかと検討していく事だと思うのです。ブログをお読みの経営者や管理者の皆さん。是非、この4条件が揃う、職場作りにチャレンジされると、働く人達のモチベーションがグーンっと上がっていくと思います。





また、学生さんや転職を考えている人などは、これらの条件は、ほとんど無視して仕事選びをされているのではないでしょうか?しかし、実はこんな条件の方が、賃金や仕事内容、労働待遇などよりも余程、仕事で幸福感を感じるには大事だという事なんですね。しっかり、仕事選びの基準に加えていく必要があるでしょう。