モチベーションは楽しさ創造から

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自己を受け入れる事が、問題解決の出発点

明石家さんまさんは、「自分の最大のファンは、自分だ。」と公言されています。

自分のテレビ番組を、「さんまって、何でこんなに面白いんだろう!」と独り言を言いながら、何度もビデオで見直しているそうです。自分の事が大好きなんでしょうね。





この話を聞いて、私は羨ましいなと感じました。「自分の事が、世界で一番大好き」という感覚。案外、これって難しいですよね。私なども、うまくいっていない時になると、

  • どうせ、俺なんか
  • 私が・・なんて無理だろう

とか、自分大好き人間は口にしない言葉が出たりもします。そのような方に役立ちそうなのが、自信を育てる心理学」というナサニエル・ブランデンさんの本。特に、自分を好きになる為の「受け入れ」の部分が参考になります。この本を読んで特に参考になった部分をご紹介。

自信を育てる心理学―「自己評価」入門

自信を育てる心理学―「自己評価」入門



自分を大好きになる為の大事なポイントは、「ありのままの自分を受け入れうる」こと。受け入れとは、善悪の考え方から離れて、分かりたい・知りたい・気づきたいという気持ちで自分の体験・感情に向き合うということです。自分の長所、短所、好きなところ、嫌いなところ等をありのままの事実を受け入れるということ。過小評価や過大評価をせずに、ありのままの事実を素直に受け入れるという事です。考えるとイヤになるような事も、事実として存在する事を受け止めること。もちろん、「嫌いなところ、ダメなところ、短所」を受け入れたからと言って、「変わりたい、もっと良くなりたい」という欲求を捨てるという意味ではありません。





変化するために、まず、「可愛いヤツ」と等身大の自分を受け入れるという事です。自分のイヤところがあると、どうしても、逃げよう、見ないようにしようと考えて、それを否定して、自分の中から追い出そうとする衝動がでてきます。そうなると、イヤなところを誤魔化しているのだから、変わる事もできません。また、いつも自分はイヤな所から逃げているという引け目がが、「自分を大好きにする」という事から遠ざけてしまうのでしょう。自分は、正面から全てを受け止めているという事が、自分を好きにさせてくれるのでしょう。





「完璧な人間などいない。どんなに欠点があっても、それが自分。素直に受け入れよう。」と思う事。恋愛中に、好きな女の子の欠点が、可愛く見えた事がありますよね。あんな感覚が必要なのでしょうね。「好きだから、欠点も可愛く見える。」ってヤツですね。





もちろん受け入れる事は、好きになる事ではありません。あくまでも、欠点です。否定したり、避けたりしないで、事実は事実として受け止めるという事。事実を気楽にまず受け入れることが、リラックスを生み、次への対策を考え事ができるようになるのです。





「良くも、悪くもこれが現実の自分。事実を否定しないで、素直に受け入れよう」という姿勢が大事になってくるのでしょう。そして、受け入れた瞬間から、問題へ対処していこうとする前向きの気持ちがでてくるのです。





例えば、営業のプッシュ作業が苦手な営業マン。最後のクロージングっていうヤツですね。「断られたらどうしよう」という気持ちが生まれて、最後の一押しが怖くなってしまうのです。こんな時、「怖がるなよ。恥ずかしがるなよ」と思ってもうまくいきません。へんに力が入りすぎて、自分を責め、緊張感を高めて逆効果になってしまいます。素直に、その自分を受け入れるのです。





「おっ。また、断られるのが怖い自分がでてきたな。ここで断られると、今までの苦労は全てパーだ。断られるのは確かに怖いよな。」と一旦、素直に自分を「可愛いヤツ」と心で苦笑いしながら受け入れてみる。すると、リラックスが生まれてくる。「苦手だけど、よし、やってやろう」というチャレンジ精神が沸いてくる。





最初はうまくいかないかもしれませんが、認めた上で、深い呼吸をしながら気持ちが落ち着くのを待ち、クロージングを開始していく。お客さんに、一言、冗談めかして「僕、ちょっとクロージングって苦手なんですよ」って言うのもいいかもしれません。現実と戦おうとせずに、まず受け入れる。怖がっている状況に、「リラックスしろ!」って言っても無理。「よく緊張しているな。」ってまず緊張感を認める事からスタート。緊張しているから、まずゆっくり深呼吸をしてみようか?」って実行できる行動を行う事でしか、前に進む事はできません。





注射をされるとき、「怖い」と思って緊張していると、尚更、痛く感じます。そんな時には、「針を受け入れる」つもりで、針が肌に触れた瞬間に、息を吸って針を皮膚の中に受け入れようとすると痛くないと聞きました。針を拒否するのではなく、針を歓迎するという感覚ですね。自分が体験していること、自分の感情に逆らわずに受け入れる。逆らえば逆らうほど、否定的なものが強化されていく。「受け入れる」ことで、自由になるのです。





実は、「自分の事を受け入れる」という習慣は、問題解決にも大きな影響を与えます。

問題解決には、?問題に関する客観的事実を集める ?その問題を論理的に構造化して、対策を立案するという2つのステップが必要になります。?については「論理性を高める学習」を行っていけば高めていく事ができます。しかし、問題が解決しないで複雑化するケースは、論理的矛盾で発生するよりも、「不都合な事実(自分の見たくない自分の問題)」を正面から見ないで、都合のよい情報ばかり集めて、肝心な事から目をそらした対策を作りを行い、自分で自分を誤魔化す論理を構築して失敗するケースが多いのです。



自分を受け入れる事ができる人は、目をそらすずに「不都合な事実」を見る事ができます。問題を解決するには、「不都合な事実」を正面から捉える事がスタートですから、自分を受け入れる事ができる人は問題解決力が高いのです。





あなたも、自分を受け入れてみませんか?受入をする為に

  • 長所
  • 短所
  • イヤな事
  • 気分がワクワクする事
  • 特にイヤな感情
  • 特に好きな感情
  • 自分のやった事で受け入れにくい事実、思い出したくない事実
  • 自分のやった事で誇れるような事実
  • 自分が受け入れられないこと、受け入れられない事実


をまとめていく。それを受け入れていく事がまず、それに対処していこうという気持ちを作るスタートになっていくのでしょう。休日などの時間がある時に、ゆっくり自分を見直していきたいものです。





PS

私の本、「モチベーションが上がるワクワク仕事術」。増刷が決定しました。皆様のおかげです。
これからも応援よろしくお願いいたします。
めざせ!仕事のプロ モチベーションが上がるワクワク仕事術

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