モチベーションは楽しさ創造から

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時間管理がヘタなのは、心が影響?

ハーバードビジネスレビューの別冊で「プロフェッショナル養成講座」に「時間を有効活用」できない人達という記事があった。ハーバード大学の医学部精神科のスティーブン・バークラス先生が書いた論文。

時間管理ができない人を心理学の視点から捉えており、面白かったのでご紹介。





時間を上手に使うことができず、時間の使い方で問題があるのは、「時間管理」のやり方が問題という事は表面的な話であり、真の原因は、精神的な問題にあるということが主張されています。



私も全て納得できるというワケではないですが、今まで考えてもみなかったユニークな視点ですのでご紹介。



ポイント

時間を上手に使えない人を大きく4種類に分類しており、それぞれの心理的背景と対策についてまとめてあります。

たぶん、誰にでもどれかに少しは当てはまるものと思います。ご自分がや周りの人達がどれに当てはまるか考えながら、以下を読んでください。


  1. 先行タイプ
  2. お人好しタイプ
  3. 完璧主義者タイプ
  4. 先送りタイプ







1.先行タイプ

自分のペースを大事にして、いつも仕事を納期前に済ましていくタイプ。通常の時間管理の理屈で言うと、きちんと時間管理ができている人のこと





これだけだったら問題ないのですが、みんなが忙しくしていても、自分の仕事が済むと、サッサと帰ってしまうような人。余った時間に、他人の仕事に目配りをせずに、他人への協力姿勢がない人。チームプレイヤーといしての意識が薄い人。





このタイプの人は、「無秩序への恐怖心」が原因になっているとのこと。

「無秩序への恐怖心」とは、ルールが変更される事への恐怖心ということ。子供の頃に両親が頻繁にルールを変更していき(親の気まぐれ)に従う必要があったという混乱した経験により、その傾向ができてくるそうです。自分の運命を左右する可能性を極力減らすには、自分の仕事は常に先に済ましていこうという考えにより、そう行動しているとのこと。

(時間管理が悪いという話とは違うとは私は思うのですが、とりあえず紹介。)





チームプレイヤーとしての意識を生ませる対処法としては、以下の2つの方法を紹介。

A,チームリーダー的ポジションに据える(人の面倒を見なければいけない)

B.誰かのメンターをさせる(部下からの賞賛、上司からの賞賛を得る事ができる状況を作る)







2.お人好しタイプ

他人から頼まれると、自分の仕事があるにも関わらず、何でも安請け合いするタイプ。安請け合いした結果、最終的には、自分の仕事も、頼まれた仕事も納期に間に合わない結果に陥る。そして、常に忙しい状況になっているが、周囲からは納期遅れがいつも発生しているので感謝されていないという人。





こういう人は確かによく見ます。

そのような行動を引き起こす原因は、「権力と対峙する恐怖」。子供の頃から、自分の気持ちが尊重されなかった経験から、このような傾向が生まれるとのこと。(両親の望みのために、自分の望みを犠牲にするという習慣がついてしまった)自分の周りの人達の仕事(望み)のために、自分の仕事(望み)を犠牲にするという行動をとってしまう。



対処法としては、以下の2つの方法を紹介。

A.定期的に、短いサイクルで「感謝している。あなたが必要だ」というメッセージを送り続ける(彼らは賞賛がほしい為に安請け合いをしてしまうほど、、誰よりも賞賛される事に敏感な人だから。)

B.「誰かの指示がされない限り、何かをしてはならない」というルールのもとに仕事をさせる





3.完璧主義タイプ

仕事をし始めると、納期よりもとにかく、完璧に仕事をこなす事が最優先的な仕事をしてしまう人。その為、平気で納期遅れをしてしまい、表面的には反省の顔をしているが、ホントの反省はしていないタイプ。健全な妥協ができない人。



この手の人は、幼少の頃に完璧に何かをやらなかった為に恥をかいた経験があり、その屈辱感が、大人になってもそのような行動をとらせているとのこと。批判される事に対して、物凄く敏感で、「誰にも文句のつけようがない仕事をする」」ことに対し執着心がありすぎることが原因。





対処法としては、以下の方法を紹介。

A.最終完成物を提出する前の途中経過に、何度もチェックを入れて、賞賛をしてあげること。そうすることで、「この程度の仕事であれば完璧だと人は感じてくれる」という事を理解させること







4.先送りタイプ

いつも仕事を先送りして、納期ギリギリで仕事を開始し始め、結局、間に合わないような状況を作っている人。このような人は、いつも忙しかったりする。時間管理がヘタな人には一番多いタイプ。仕事も遅い。

完璧主義者は「品質での優」を求めて仕事をしますが、先送りタイプはその意識も少なく、褒められるところがあまりない仕事ぶりです。このような人達は、幼少の頃から「褒められすぎて」育ったケースが多い。たいして褒められるような場合でも、過剰に褒められた体験を通して、自分を過大評価している。そして、その評価を傷つけられることに対しても弱いストレス耐性しか持ち合わせない体質を形成することになっている。





対処法としては

A.災難の疑似体験をさせる→先送りが続いた場合、どのような事が発生していくのかを冷静に想像させていく場を作る

B.目標設定を下げさせる→先送りタイプは、周りの評価よりもとてつもなく高い目標を設定しがちになる。現実に合わせた目標設定に変えてやることで、先送りを防ぐ







まとめ

正直、何でも心理的トラウマが原因だと考えるのは、私は好きではありません。(子供の頃のトラウマが原因で犯罪を起こしたみたいな言い訳を想像させられて・・)

しかし、時間管理がヘタな人を指導する際に、時間管理の手法を単純に教えるだけでなく、このような事にも配慮した指導方法は参考になると思います。



ちなみに、あなたはどのタイプでしょうか?あなたの部下、あなたの上司はどのタイプでしょうか?

私は、1のタイプと3のタイプが少し当てはまる気がします。

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